第6回|水耕栽培槽の構造を支える資材一覧と選定理由

第6回|水耕栽培槽の構造を支える資材一覧と選定理由
ホームセンター&セリア調達記録
はじめに:設計図をもとに資材を選ぶ
前回の記事では、ペルチェ冷却を前提とした水耕栽培槽の構造設計についてまとめました。今回はその設計図をもとに、ホームセンターとセリアをまわって資材を調達してきたので、その記録を残しておきます。

どんな資材を選んだのか、どうやって寸法を揃えたのか、そして費用感までをまとめてみました。DIY初心者の自分でも「これなら自分でもできそう」と思えるような構成を意識しています。
木材一覧(単位:mm)
ここからは、実際に使った木材の寸法と用途をざっくり整理してみます。サイズ感の参考になれば嬉しいです。
材種 | 寸法 | 本数 | 用途 |
---|---|---|---|
1×4材 | 1489 | 4本 | 支柱(縦) |
〃 | 490 | 4本 | 側面の短辺補強 |
〃 | 978 | 4本 | 天面の柱 |
〃 | 940 | 2本 | 底面支持 |
1×2材 | 1316 | 2本 | ドア枠(縦) |
〃 | 935 | 2本 | ドア枠(横) |
〃 | 859 | 1本 | ドア枠補強 |
〃 | 490 | 2本 | 側面補強 |
〃 | 930 | 2本 | ドア受け木(底面) |
〃 | 575 | 2本 | ドア受け木(側面) |
木材の切り出し戦略|購入材からどう寸法を確保したか
設計図で寸法が決まったら、次に考えるのは「どのサイズの木材を買えば、無駄なく切り出せるか」。今回は、以下の長尺材を購入して、ホームセンターでカットしてもらいました:
- 1×4材:12フィート(約3658mm)× 4本
- 1×2材:6フィート(約1829mm)× 6本
事前に木取りを整理しておくことで、カット依頼もスムーズになり、無駄材も最小限に抑えられました。
1×4材の切り出し構成
材番号 | 切り出し寸法(mm) | 合計長さ | 備考 |
---|---|---|---|
① | 1489 ×2、490 ×1 | 3468mm | 支柱・補強材 |
② | 1489 ×2、490 ×1 | 3468mm | 支柱・補強材(①と同構成) |
③ | 978 ×3、490 ×1 | 3404mm | 天面材・補強材 |
④ | 978 ×1、940 ×2、490 ×1 | 3348mm | 天面材・底面支持・補強材 |
1×2材の切り出し構成
材番号 | 切り出し寸法(mm) | 合計長さ | 備考 |
---|---|---|---|
① | 1316 ×1、490 ×1 | 1806mm | ドア枠・補強材 |
② | 1316 ×1、490 ×1 | 1806mm | ドア枠・補強材(①と同構成) |
③ | 930 ×1、575 ×1 | 1505mm | ドア受け木 |
④ | 930 ×1、575 ×1 | 1505mm | ドア受け木(③と同構成) |
⑤ | 935 ×1、859 ×1 | 1794mm | ドア枠横・補強材 |
⑥ | 935 ×1 | 935mm | ドア枠横(単品) |
ひとことメモ: 同じ切り出し構成の材(①と②など)は、ホームセンターで「まとめ切り」してもらうことで、寸法が揃いやすく、カット回数も減らせます。
金物・接合部品
部品名 | 規格 | 数量 | 備考 |
---|---|---|---|
L型プレート(平型) | 45mm | 8枚(4枚セット×2) | 接合補強用 |
木ねじ | φ3.3×35mm | 適量 | フレーム・補強材の固定用 |
蝶番 | 64mm | 4個 | ドア固定用(ステンレス) |
マグネットキャッチ | VB-027 | 3個 | Amazon購入 |
ドア取っ手 | 標準サイズ | 1個 | セリアで購入 |
気づきメモ: L型プレートは4枚入りのセットを2つ購入。1枚ずつ買える店舗もありますが、セットの方が価格も揃っていて選びやすかったです。
断熱・遮光材
断熱性能と遮光性を両立するため、スタイロフォームを中心に構成。内面にはアルミホイルを貼って反射性を高めます。
材料 | 寸法 | 数量 | 用途 |
---|---|---|---|
スタイロフォーム | 910×1820mm(20mm厚) | 6枚 | 断熱材(壁・扉・底面) |
調理用アルミホイル | 約30cm幅ロール | 適量 | スタイロ内面の遮光・反射材(セリア) |
両面テープ | 強粘着タイプ | 適量 | アルミホイル貼り付け用(セリア) |
パッキンテープ | スポンジタイプ | 2巻(2m×2) | ドア周囲の隙間埋め(セリア) |
ひとことメモ: セリアのアルミホイルと両面テープは、DIY用途としては十分な性能。パッキンテープは柔らかくて扱いやすく、隙間埋めにちょうどよかったです。
↓パッキンテープ

資材選定のポイントと気づき
ホームセンターでの選定
- 木材は反りや節の位置を現物で確認できるのが大きなメリット
- 50円程度でミリ単位の精密カットをしてもらえるのが非常に便利
- 金物は種類が豊富で比較しやすいが、価格はやや高め
- このサイズ感の木工に対応した金物が揃っているのは、DIY対応のホームセンターならでは
- スタイロフォームはサイズが大きく、乗用車では運搬が難しい。今回は4枚購入してみたが、積載に苦労したため、複数回に分けるか軽トラ貸出サービスの利用がおすすめ
セリアでの選定
- 小物類(アルミホイル・両面テープ・パッキン・取っ手)が揃うのは意外と便利
- 性能や精度はホームセンター品に劣るが、コスパは非常に高い
- 力のかかる金物や木材はホームセンターで、その他はまずセリアなど100均で探してみるのが合理的
購入資材の価格一覧(税抜)
品目 | 単価 | 数量 | 小計 |
---|---|---|---|
1×4材(12ft) | ¥798 | 4本 | ¥3,192 |
1×2材(6ft) | 約¥500 | 6本 | ¥3,000 |
木材カット | ¥50 | 12カット | ¥600 |
スタイロフォーム(20mm) | ¥1,298 | 6枚 | ¥7,788 |
蝶番(64mm) | ¥492 | 2個 | ¥984 |
マグネットキャッチ(Amazon) | ¥398 | 3個 | ¥1,194 |
ドア取っ手(セリア) | ¥100 | 1個 | ¥100 |
パッキンテープ(セリア) | ¥100 | 2巻 | ¥200 |
L型プレート(4枚セット) | ¥217 | 2セット | ¥434 |
合計: ¥18,492(税抜)
※1×2材の価格はレシート紛失のため概算です。実際の価格は店舗や長さによって多少異なる可能性があります。
気づきメモ: DIYは“安く作れる”イメージがあるかもしれませんが、精度や機能性を求めるとそれなりに費用はかかります。とはいえ、既製品では得られない構造やサイズが実現できるので、費用以上の価値はあると感じています。
次回予告
次回は、いよいよ木材を組み立てていきます。寸法どおりに組めるか、接合部はどうするか…作っている途中で見えてきた工夫や調整ポイントも含めて、記録していく予定です。
これで第6回記事は完成です。設計から実装への橋渡しとして、木材の選定・切り出し・価格感・構成戦略までを網羅した内容になりました。次回は「構造を形にする」工程に入っていきます。準備が整い次第、第7回の構成案をご提案します。