中3社会|現代社会【Step 1a】
中3 社会|現代社会|Step 1a
この記事でわかること
- 少子高齢化は出生率低下と平均寿命の伸びが同時進行し、社会保障費増大と労働力不足をもたらす
- 情報格差(デジタル・デバイド)は機器の所持だけでなく「使いこなせるか」の差まで含む概念である
- グローバル化はヒト・モノ・カネ・情報の4つが国境を越えて行き来する動きを指す
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。
学習マップ
この単元の位置づけです。
「現代社会」——
言葉はカタくて遠そう。
でも、フィリピン産のバナナを食べた瞬間、
もう君も“現代社会”の真ん中にいる。
今日の3キーワード:
①少子高齢化 ②情報化 ③グローバル化
日常に潜む現代社会
中3のミナト、ふつうの一日。
でもよく見ると、日常のあちこちに
“今の社会”がにじみ出ているよ。
→「なんで世の中、こんなに変わってきてるんだろう?」
- 朝:おじいちゃんの家に介護ヘルパーさん
- 学校:班の発表資料をクラウドで共有
- お昼:バナナはフィリピン産・Tシャツはベトナム製
- 夕方:外国人観光客と働き手が増えるニュース
朝の介護ヘルパー訪問は**少子高齢化**の影響、クラウドを活用した班作業は**情報化**の恩恵、フィリピン産のバナナやベトナム製のTシャツ・外国人増加のニュースは**グローバル化**の表れです。身近な日常が、今日学ぶ3つのテーマと直結しています。
少子高齢化
【①少子高齢化】
= 出生率(生まれる子の割合)が下がる
+ 平均寿命がのびる
→「子どもが減り、高齢者が増える」
社会への影響:
・社会保障費(年金・医療など)が増える
・労働力(働き手)が不足する
**少子高齢化**とは、**出生率の低下**と**平均寿命の伸び**が同時進行する現象です。日本の高齢化率は1970年の約7%から2020年には約29%へと急上昇し、現在は**超高齢社会**の段階に達しています(高齢化率7%超で「高齢化社会」、14%超で「高齢社会」、21%超で「超高齢社会」)。
社会への主な影響は、**社会保障費(年金・医療)の増大**と**労働力不足**の2点です。
情報化とICT
【②情報化】
= ICT(情報通信技術)の発達で、
社会のしくみが大きく変わること
ICT=Information・Communication・Technology
情報 ・ 通信 ・ 技術
おさえる用語:
・情報モラル(ネット利用のルール)
・情報格差(デジタル・デバイド)
**情報化**とは、**ICT**(情報通信技術=Information and Communication Technology)の発達によって社会が変容していく動きです。クラウドを通じた情報共有や遠隔授業など利便性が高まる一方、ネット利用の規範を指す**情報モラル**と、ICTを活用できる人とそうでない人の間に生まれる**情報格差(デジタル・デバイド)**が新たな課題として浮上しています。
グローバル化
【③グローバル化】
= ヒト・モノ・カネ・情報が
国境を越えて行き来する動き
見える例:
・多国籍企業の進出
・外国人労働者・観光客の増加
?「国際化」と何がちがう?
国際化 = 国と国の関係が深まる
グローバル化 = 国境を意識せず一体化
**グローバル化**とは、**ヒト・モノ・カネ・情報**の4つが国境を越えて行き来する動きです。**多国籍企業**の進出や外国人労働者・観光客の増加がその代表例です。なお**国際化**(国家間の関係深化)とは異なり、グローバル化は国境の壁そのものが薄れていく一体化の方向性を示します。
3つの特色のつながり
【三つはつながっている】
バラバラの現象ではなく、
互いに影響し合って“今の社会”をつくる
例:労働力が足りない少子高齢化を、
外国人労働者という
グローバル化の流れが補う
→ 一つの問題には、
たいてい別の問題が絡んでいる
**少子高齢化**による労働力不足を外国人労働者で補う動きは**グローバル化**と連動しており、高齢者がICTを使いこなせない問題は**情報化**と**少子高齢化**が交差する課題です。また世界中の情報が瞬時に届く環境は、**情報化**と**グローバル化**が重なり合った成果でもあります。社会の問題を読む際は、複数の変化のつながりを意識することが大切です。
まちがえやすいポイント
ここ、よくつまずく!
×と○を見くらべておこう
| × ありがちな見方 | ○ 正しい捉え方 |
|---|---|
| 少子化と高齢化は別の問題 | セットで起こり、同じ困りごと(働き手に集中)へ |
| グローバル化=国際化と同じ | 国境を意識せず一体化していくのがグローバル化 |
| 情報格差=スマホを持っているか | 持っていても「使いこなせるか」まで含む差 |
①**少子化・高齢化の分離**——日本では両者が同時進行するため「少子高齢化」としてセットで把握します。②**グローバル化と国際化の混同**——国際化は国家間の関係深化、グローバル化は国境を意識しない一体化です。③**情報格差の定義の過小評価**——機器を「持っているか」だけでなく「使いこなせるか」の差まで含む概念です。
確認問題①
【確認①】
ミナトは家族から
『この町、子どもがどんどん減って
お年寄りばかり増えてるんだよ』
と聞きました。
このような現象を何という?
- ア 少子高齢化
- イ 高齢化
- ウ 少子化
- エ 過疎化
ア.少子高齢化 イ.高齢化 ウ.少子化 エ.過疎化
確認問題① 解答
正解:ア 少子高齢化
子ども↓ + 高齢者↑ = 両方セットで「少子高齢化」
- イ「高齢化」だけ → 子どもの減少が抜けている
- ウ「少子化」だけ → 高齢者の増加が抜けている
- エ「過疎化」 → 地方の人口減少という別の概念
正解は**ア(少子高齢化)**。子どもの減少と高齢者の増加が同時進行する現象で、片方だけを指す「少子化」「高齢化」や、地方の人口減少を指す「過疎化」とは区別します。
確認問題②
【確認②】
少子高齢化が進んでいる主な原因として、
最もふさわしいものを選ぼう。
- ア 生まれる子が減り、お年寄りが長生きするようになっている
- イ 平均寿命がのびただけで、子どもの数は変わっていない
- ウ 海外から来た人にお年寄りが多い
- エ 若い世代がみんな地方から都市部に引っこした
ア.生まれる子が減り、高齢者が長生きするようになっている イ.平均寿命が伸びただけで子どもの数は変わっていない ウ.海外から来た人にお年寄りが多い エ.若者が都市部に移動した
確認問題② 解答
正解:ア
出生率の低下 + 平均寿命の伸び
両方そろって 少子高齢化
- イ:寿命だけ見て、子どもの減少を見落とした誤答
- ウ:グローバル化(外国人の流入)と取り違えた誤答
- エ:年齢構成ではなく地域の偏り(都市集中)の話
正解は**ア**。**出生率の低下**と**平均寿命の伸び**の両方がそろって初めて少子高齢化が成立します。イは寿命だけ、ウ・エは別テーマの混入です。
確認問題③
【確認③】
ミナトは『班の発表資料をクラウドで共有して、
家でも作業できる』ことを体験。
このように、情報をやりとりする技術のことを、
アルファベット3文字で何という?
答え:□ □ □
- ヒント:「I」で始まる3文字
- 日本語では「情報通信技術」
確認問題③ 解答
正解:ICT
I Information(情報)
C Communication(通信)
T Technology(技術)
- 日本語訳は「情報通信技術」
- スマホ・PC・クラウドなどはみんなICTのなかま
- ICTの発達が情報化を進めている
正解は**ICT**(Information and Communication Technology)。情報化を推進する中核技術で、クラウドやスマートフォンもすべてICTの一形態です。
確認問題④(複数選択)
【確認④】(複数選ぶ)
グローバル化=国境を越えた行き来。
授業では『4つのもの』にまとめたね。
その4つにあてはまるものを
すべて選ぼう。
- ア ヒト(人)
- イ モノ(商品)
- ウ カネ(お金)
- エ 技術
- オ 情報
- カ 言語
ア.ヒト イ.モノ ウ.カネ エ.技術 オ.情報 カ.言語
確認問題④ 解答
正解:ア・イ・ウ・オ
= ヒト・モノ・カネ・情報 の4つ
- エ「技術」もグローバル化に関わるけど、4要素ラベルではない
- カ「言語」も交流で意識されるが、4要素には入らない
- 4要素はセットで唱えて覚えるのがコツ
正解は**ア・イ・ウ・オ(ヒト・モノ・カネ・情報)**。「技術」「言語」は4要素に含まれません。「ヒト・モノ・カネ・情報」とフレーズごと覚えることが確実です。
確認問題⑤
【確認⑤】 ○ か × で答えよう
「情報通信技術(ICT)を使いこなせる人と、
使いこなせない人との間に生まれる差を、
情報格差(デジタル・デバイド)という。」
- ヒント:おじいちゃんは「スマホの使い方がわからない」と言っていたよ
- 「持っているか」だけの話だっけ?
確認問題⑤ 解答
正解:○(正しい)
これが情報格差(デジタル・デバイド)の定義そのもの。
ポイント:
「持っているか」だけでなく
「使いこなせるか」まで含む差。
| 使いこなせる側 | 使いこなせない側 |
|---|---|
| ネット予約・行政手続き・買い物ができる | 同じサービスにアクセスしづらい |
| 新しい情報がすぐ手に入る | 情報が届くのが遅れる |
正解は**○**。情報格差とは所持の有無だけでなく「使いこなせるか」の差まで含む概念で、機器があっても使えなければ格差は生じます。
まとめ
【今日のまとめ】
現代社会の三つの特色
→ 三つはバラバラじゃなく、
互いに結びついて“今の社会”をつくっている
| 特色 | キーワード |
|---|---|
| ① 少子高齢化 | 出生率↓・平均寿命↑・社会保障費・労働力 |
| ② 情報化 | ICT・情報モラル・情報格差 |
| ③ グローバル化 | ヒト・モノ・カネ・情報・多国籍企業・外国人労働者 |
**少子高齢化**(出生率低下・平均寿命・社会保障費・労働力)、**情報化**(ICT・情報モラル・情報格差)、**グローバル化**(ヒト・モノ・カネ・情報・多国籍企業)——3つは独立した現象ではなく、互いに連動して現代社会を形成しています。試験ではこれらのキーワードと、3つの特色のつながりを問う問題に特に注目してください。
よくある質問
少子高齢化と過疎化はどう違いますか?
少子高齢化は日本全体で子どもが減り高齢者の割合が増える現象、過疎化は特定の地方で人口そのものが減少する現象です。範囲と要因が異なります。
グローバル化と国際化は何が違うのですか?
国際化は国家間の関係が深まることを指し、国家の境界は残ります。グローバル化はさらに進んで国境を意識しないほど経済・文化が一体化していく動きで、より広い段階を指します。
情報格差はなぜ社会問題になるのですか?
行政手続きや情報収集などがICTを通じて行われる社会では、使いこなせない人が必要なサービスにアクセスしにくくなり、生活の質や機会の不平等につながるためです。
この単元の授業
- Step 1a(この記事)
- Step 1c(準備中)

