中1国語|接続語と指示語で論理展開を追う【Step 1c】
中1 国語|接続語と指示語で論理展開を追う|Step 1c
この記事でわかること
- 「だから」は原因と結果、「なぜなら」は意見と根拠を示し、前の文が出来事か意見かで区別する
- 事実は確かめられる内容・意見は人によって異なる考えで、文末表現がヒントになる
- 要旨とは冒頭と末尾で繰り返される中心の主張と根拠のセットを一文でまとめたもの
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。
学習マップ
この単元の位置づけです。
説明文って
「結局なにが大事?」って
迷子になること、ない?
[POINT] 接続語=『関係』の目印
「だから」→ 原因と結果
「なぜなら」→ 意見と根拠
なぜ話し合いは噛み合わないのか
クラスで話し合い
ハルト:「駐輪場に置くべきだ。
なぜなら歩道は危ないからだ」
ユイ:「でも遠くて不便でしょう」
→ 噛み合わない。なぜ?
- 事実と意見がまざってる
- 接続語が何をつないでる?
- → 今日の『論理を追う技』で整理
理由は二つあります。一つ目は事実と意見が混在していること。二つ目は「なぜなら」「でも」などの接続語が何と何をつないでいるかが整理できていないことです。この記事ではこれを整理する4つのルールを解説します。
接続語・指示語のおさらい
【前回までのおさらい】
・接続する語句…
前後の文の関係を示す目印
・指示する語句(こそあど言葉)
…前に出た物事を指し示す目印
| 接続する語句 | 指示する語句 | |
|---|---|---|
| はたらき | 関係を示す | 物事を指し示す |
| 代表例 | だから・しかし・つまり | これ・その・あそこ |
| 読みの目印 | 前後の論理関係 | 前に出た内容 |
接続する語句(接続語)は前後の文の「関係」を示す目印、指示する語句(こそあど言葉)は前に出た物事を「指し示す」目印です。今回はこれらを段落どうしのつながりに応用していきます。前の単元が不安な方は、この記事の関連リンクで確認してください。
ルール① 事実と意見を区別する
ルール①
事実と意見(考え)を区別する
・事実 …確かめられること
・意見 …人によって違うこと
→ 文末表現が手がかり
(最後は『中身』で判断)
事実は目で見たりデータで確かめられる内容、意見は人によって異なる考えです。文末表現(「置かれている・ある」→事実寄り、「置くべきだ・でしょう」→意見寄り)はあくまでヒントです。最終的には「誰でも同じように確かめられるか」という中身で判断します。
ルール② 接続語で「関係」を見分ける
ルール②
接続語は『関係の目印』
・「だから」→ 原因と結果
・「なぜなら」→ 意見と根拠
※前の文が出来事か意見かで
どちらの関係かを見分ける
判別のコツは接続語の名前ではなく、前の文が「出来事(事実)」か「意見」かで決まります。前が出来事なら原因と結果(例:「今日は疲れた。だから寝よう」)、前が意見なら意見と根拠(例:「方言はなくすべきではない。なぜなら地域の個性は大切だから」)です。
ルール③ 段落の役割を「問いかけ」で捉える
ルール③
段落の役割は『問いかけ』で捉える
→「この段落、何のため?」
(話題提示/問題提起/説明/
例示/結論/主張…など)
接続語・指示語がつなぎの目印
段落の主な役割は話題提示・問題提起・説明・例示・結論・主張の6種類です。段落どうしのつながりは接続語(「そこで」「例えば」「したがって」)と指示語(「この問題」など)が目印になります。指示語が出てきたら、何を指しているかを前の段落に戻って確認しましょう。
ルール④ 5ステップで要旨をつかむ
ルール④
要旨=筆者が一番伝えたい内容
=中心の意見+支える根拠
→ 5つのステップで取り出す
(要約とは別物:要旨はまず
『中心』を一文でつかむ)
手順は①事実と意見を区別→②接続語で関係を把握→③段落の役割を問いかける→④段落どうしのつながりを確認→⑤中心の意見と根拠を一文にまとめる、の5ステップです。ルール①〜③を順に使うと、自然に要旨にたどり着けます。
練習用文章:接続語に注目して読む
実際の短い文章で
論理を追ってみよう。
・どこが事実?どこが意見?
・接続語は何と何をつないでる?
「最近、駅前に止められた自転車が増えている。歩道が狭くなり歩く人がぶつかりそうになる。/では、どこに止めればよいのだろうか。この問題をどう考えるべきか。/例えば、駅の隣には広い駐輪場がある。/しかし、面倒だと感じる人もいる。だから、なかなか増えない。/それでも安全のための工夫が必要だ。なぜなら、けがをするかもしれないからだ。/つまり、少しの不便をがまんしてでも駐輪場に止めるべきだ。」
Q1 事実と意見を見分けよう
Q1. 「意見(考え)」はどれ?
ア 駅前に自転車が置かれている。
イ 駅の隣には駐輪場がある。
ウ 自転車は駅の隣の駐輪場に
置くべきだ。
- ヒント:文末表現に注目
- 「ある」「置かれている」→?
- 「べきだ」→?
A1 正解:ウ
答え:ウ
「置くべきだ」は人によって
賛成・反対が分かれる → 意見
ア・イは目で確かめられる → 事実
(文末で目星→中身で確認)
Q2 「だから」の関係を見分けよう
Q2. 「今日は一日中走り回った。
だから、もう寝よう。」
「だから」が表す関係は?
- ア 原因→結果
- イ 意見→根拠
- ウ 予測に反する
- エ 話題転換
A2 正解:ア(原因と結果)
答え:ア(原因→結果)
前=出来事(走り回った)
後=その結果(寝よう)
※前の文が『出来事』なら
原因と結果
Q3 「なぜなら」の関係を見分けよう
Q3.「方言はなくすべきではない。
なぜなら、地域の個性は大切に
しなければいけないからだ。」
「なぜなら」が表す関係は?
- ア 出来事の原因と結果
- イ 意見と根拠
- ウ 反対のことを示す
- エ 具体例を挙げる
A3 正解:イ(意見と根拠)
答え:イ(意見と根拠)
前=意見(…べきではない)
後=それを支える理由
※前の文が『意見』なら
意見と根拠
Q4 段落の役割を見分けよう
Q4. 次の段落の役割は?
「では、駅前にあふれる自転車を、
私たちはどこにとめれば
よいのだろうか。
この問題をどう考えるべきだろうか。」
- ア 話題提示
- イ 問題提起
- ウ 例示
- エ 結論・主張
A4 正解:イ(問題提起)
答え:イ(問題提起)
「〜のだろうか」
「どう考えるべきか」
→読み手に問いを投げかける
=問題提起の働き
- 話題提示/【問題提起】←今回
- 説明/例示
- 結論/主張
- …『何のため?』で見抜く
Q5 要旨を見つけよう(総合問題)
Q5. 文章の要旨は?
ア 緑黄色野菜にはビタミンが多い
イ 魚にはカルシウムが多い
ウ 好き嫌いせず食べることが
健康な体を作る
エ いろいろな食材で栄養がそろう
A5 正解:ウ
答え:ウ
冒頭の主張と末尾「つまり〜」が
同じ内容を言いかえ→双括型の中心
ア・イは「例えば」の具体例
エは「なぜなら」の根拠
自転車の文章で全ルールを確認する
最初の文章でも論理を追おう
・事実と意見はどこ?
・「だから」「なぜなら」「つまり」
は何と何をつないでる?
→中心の意見=要旨をつかむ
- 事実:自転車が増えている/歩道がせまい
- 問題提起:どこにとめれば?
- 例示:「例えば」駐輪場の利点
- 根拠:「なぜなら」けがの危険
- 要旨:「つまり」駐輪場にとめるべき
事実:「自転車が増えている・歩道が狭い」/問題提起:「どこに止めるか」(指示語「この問題」が前段落を受ける)/例示:「例えば、駐輪場がある」/根拠:「なぜなら、けがの危険がある」/要旨:「つまり、駐輪場に止めるべきだ」。接続語を追うだけで文章の骨組みが見えてきます。
構成の意図を読み、自分の考えに変える
もう一歩深く読む
・筆者はなぜこの構成?
・読み手にどんな効果?
・自分はどう思う?
→ 読みが自分の考えに変わる
問題提起→例示→主張という構成には、「気になる→具体的に納得→印象に残る」という読み手への効果があります。大切なのは賛否ではなく、自分の意見に根拠を添えることです。今日学んだ意見と根拠のセットは、書く・話すときにも役立ちます。
今日のまとめ
【今日の要点】
①事実と意見(考え)を区別する
②接続語=関係の目印
だから→原因と結果
なぜなら→意見と根拠
③段落の役割と関係を捉える
④中心の意見+根拠=要旨
- 自己点検(言えたらOK)
- □ この段落、何のため?と問えた
- □ 「だから」「なぜなら」が何をつないでるか言える
- □ 文章の中心の考えを一文で言える
①事実と意見を区別する(文末でヒント、中身で確認)。②接続語は「関係の目印」——「だから」は原因と結果、「なぜなら」は意見と根拠(判別は前の文の中身で)。③段落の役割を「何のため?」と問いかけて捉える。④中心の意見と根拠を一文にまとめたものが要旨。この3点を自己点検してみましょう:「この段落、何のため?」と問えるか/接続語が何をつないでいるか言えるか/中心の考えを一文で言えるか。
よくある質問
「だから」と「なぜなら」の使い分けはどう覚えればいいですか?
接続語の名前ではなく、前の文が「出来事(事実)」なら原因と結果、「意見・主張」なら意見と根拠、と判断します。前の文の中身を確認する習慣をつけましょう。
要旨と要約の違いは何ですか?
要約は文章全体を短くまとめる作業、要旨は中心の意見(主張)と根拠のセットを一文でつかむ作業です。要旨を見つけるには、冒頭と末尾で繰り返されている主張に注目します。
文末が「べきだ」なら必ず意見ですか?
文末表現はあくまでヒントです。最終的には「誰でも同じように確かめられるか」という中身で判断し、確かめられるなら事実、人によって異なるなら意見と分類します。
この単元の授業
- Step 1a(準備中)
- Step 1b(準備中)
- Step 1c(この記事)
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