中1 数学|正負の数|Step 1a
この記事のポイント
- 正負の数とは
- 小学校での数のおさらい
- 正の数・負の数・0の定義
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。

栞先生
中学数学で最初に登場する新概念が**負の数**です。小学校では0以上の数のみを扱ってきましたが、中学からは0より小さい数も扱います。本記事では**数直線**を軸に、正負の数のイメージと**絶対値**の意味までを順序立てて解説します。
学習マップ
この単元の位置づけです。
小1 たし算とひき算 (2桁)
↓
小2 たし算とひき算 (3桁)
↓
▶ 中1 正負の数(今回はここ)
↓
中1 文字と式
今日やること
- 正の数・負の数・0の意味
- 身のまわりでの使われ方
- 数直線で位置と大小を見る
- 絶対値(原点からの距離)
- 確認問題で力試し
小学校での数のおさらい
| これまで習った数 | 例 |
|---|
| 整数 | 0, 1, 2, 3, … |
| 小数 | 0.5, 1.25, 3.14 |
| 分数 | 1/2, 3/4, 5/6 |

栞先生
小学校では、整数・小数・分数といった形で数を学んできました。これらはすべて0以上の数であり、マイナスの数は登場しませんでした。数直線も0を起点に右方向へ等間隔で目盛りが並ぶ直線でしたが、中学ではこの数直線が左方向にも延び、マイナスの世界が加わります。扱える数の範囲が大きく広がる、重要な転換点です。
正の数・負の数・0の定義
+(プラス)がついた数 → 正の数
−(マイナス)がついた数 → 負の数
0 はどちらでもない、まんなかの数

栞先生
プラス(+)の符号を持つ数を**正の数**、マイナス(−)の符号を持つ数を**負の数**といいます。+5を「プラス5」、−3を「マイナス3」と読み、符号は必ず数字の前に記します。整数に限らず、−1.5や−3/4のような小数・分数も負の数です。
**0**は正でも負でもない特別な数で、正負の境界に位置します。「5」のようにプラス符号を省略した数は正の数として扱われますが、0には符号をつけません。「0は正の数ではないか」と思いやすいですが、ルールとして「0はどちらでもない」と覚えておくことが重要です。
正負の数の身近な例
| 場面 | 正の数 | 負の数 |
|---|
| 気温 | +5℃(0より高い) | −3℃(0より低い) |
| 標高 | +100m(海面より上) | −30m(海面より下) |
| お金の動き | +500円(収入) | −500円(支出) |

栞先生
正負の数は日常のさまざまな場面で使われます。気温では0℃を基準に+5℃(高い側)・−3℃(低い側)、標高では海面を0mとして+100m・−30m、収支では入金を+500円・支出を−500円と表します。
いずれも**0を基準**に、反対方向の量を一本の数直線にまとめて表している点が共通しています。正と負は「反対向きのペア」として機能しており、一方の符号が決まれば反対側も自動的に決まります。この考え方が正負の数の根幹です。
数直線と大小関係
0を真ん中に、右が+の世界、左が−の世界。
右にあるほど大きい数、左にあるほど小さい数。

栞先生
数直線は0を中心に、右が正・左が負の世界です。**右にあるほど大きく、左にあるほど小さい**というルールは、正の数にも負の数にも共通して適用されます。+2と−3を比べると+2が右にあるため+2>−3です。
負の数同士の比較では、0に近いほど(右にあるほど)大きくなります。−1と−3では−1が右にあるため−1>−3となります。「マイナスの数字が大きいほど数が大きい」という直感は誤りで、判断の基準は常に数直線上の位置です。
絶対値

栞先生
**絶対値**とは、数直線上でその数が**原点(0)からどれだけ離れているかの距離**です。縦棒(| |)で表し、|+3|=3、|−3|=3となります。+3と−3は符号が逆ですが、0からの距離はどちらも3で等しく、絶対値は同じです。
絶対値は「距離」であるため、常に**0以上**の値をとります。|0|=0(原点にあるため距離は0)、|−7|=7です。「絶対値=符号を取り除いた値」という覚え方も答えを導く上では有効ですが、本質は距離であることを押さえておきましょう。
よくある間違い
| ✕ よくあるミス | ○ 正しくは |
|---|
| −5 > −2(マイナスが大きいから大きい) | −5 < −2(数直線で左にあるほど小さい) |
| |−7| = −7(マイナスを残す) | |−7| = 7(距離だから0以上) |
| 0 を正の数に入れる | 0 はどちらでもない |

栞先生
次の3点は特に誤りやすいポイントです。①「−5>−2」とする誤り:数直線では−5が−2より左にあるため−5<−2が正解。②「|−7|=−7」とする誤り:絶対値は距離のためマイナスにならず|−7|=7が正解。③0を正の数に含める誤り:0はどちらにも属しない独立した数です。大小の判断は必ず数直線上の位置で行う習慣をつけることが大切です。
確認問題①
問1: 0 は正の数でも負の数でもない。
○ か × か。

栞先生
解答①
答え: ○
0は『正でも負でもない、まんなかの数』。
どっちの仲間にも入らない特別な存在。

栞先生
**○** ― 0は正負どちらにも属さない特別な数で、正負の境界に位置します。
確認問題②
問2: 次のうち、負の数をすべて選べ。
ア +8 イ −3 ウ 0
エ −1.5 オ −0.5

栞先生
「次のうち、負の数をすべて選べ。ア+8 イ−3 ウ0 エ−1.5 オ−0.5」
解答②
答え: イ, エ, オ
−がついた数が負の数。
ア(+8)は正、ウ(0)はどちらでもない。

栞先生
**イ・エ・オ** ― マイナス符号を持つ数がすべて負の数(ア+8は正の数、ウ0はどちらでもないため除外)。
確認問題③
問3: 数直線上の点Aが示す数はどれか。
ア +4 イ −5 ウ −4 エ −3

栞先生
「数直線上の点Aが示す数を選べ。ア+4 イ−5 ウ−4 エ−3」
解答③
答え: ウ −4
0から左に4目盛り進んだ位置。
左側だから符号は−、目盛りは4個分。

栞先生
**ウ(−4)** ― 点Aは0より左に4目盛りの位置のため、符号はマイナス・絶対値は4。
確認問題④
問4: −7 の絶対値を答えなさい。
|−7| = ( )
※答えは数値のみ

栞先生
解答④

栞先生
**7** ― 0から−7までの距離は7であり、絶対値はマイナスにならないため符号はつけません。
確認問題⑤
問5: −5 と −2 の大小を正しく表すのは?
ア −5 > −2
イ −5 < −2
ウ −5 = −2

栞先生
「−5と−2の大小を正しく表すものを選べ。ア−5>−2 イ−5<−2 ウ−5=−2」
解答⑤

栞先生
**イ(−5<−2)** ― 数直線では−2のほうが−5より右にあるため−2が大きく、−5<−2となります。
確認問題⑥
問6: 「100円の収入」を +100円 とする。
では「300円の支出」は?
ア +300円 イ −300円
ウ 300円 エ −100円
| お金の動き | 符号 |
|---|
| 収入(入ってくる) | + |
| 支出(出ていく) | − |

栞先生
「100円の収入を+100円とするとき、300円の支出を表すのはどれか。ア+300円 イ−300円 ウ300円 エ−100円」
解答⑥
答え: イ −300円
収入が + なら、反対向きの支出は −。
金額は300円なので −300円。

栞先生
**イ(−300円)** ― 収入(プラス)の反対が支出(マイナス)であり、動いた金額300円にマイナスをつけます。
まとめ
- 正の数=+、負の数=−、0はどちらでもない
- 数直線では右にあるほど大きい(負の世界も同じ)
- 絶対値=原点からの距離。だから0以上

栞先生
本記事で学んだ要点は3つです。①**正の数**はプラス・**負の数**はマイナス・**0**はどちらでもない。②数直線では**右にあるほど大きい**(負の数の世界でも変わらない)。③**絶対値**は原点からの距離であり、常に0以上の数である。
これらの概念は、正負の数を使ったたし算・ひき算をはじめとする以降の学習全体の基礎となります。数直線で位置を確認する習慣を大切にしながら、しっかり定着させておきましょう。
よくある質問
0は正の数に含まれますか?
含まれません。0は正でも負でもない特別な数で、正負の境界に位置します。プラス符号もマイナス符号も持たないため、どちらの仲間にも属しません。
負の数同士を比べるとき、どちらが大きいか迷います。どう考えればよいですか?
数直線上で右にある数のほうが大きい、というルールで判断してください。例えば−1と−3では−1のほうが右(0に近い)にあるため−1>−3です。「マイナスの数字が大きいほど数が大きい」という考えは誤りで、位置で判断することが重要です。
絶対値の答えにマイナスをつけてもよいですか?
つけてはいけません。絶対値は「0からの距離」を表すため、必ず0以上の数になります。|−5|=5のように、負の数の絶対値は対応する正の数となります。
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この単元の授業
- Step 1a(この記事)
- Step 1b(準備中)
- Step 1c(準備中)
- Step 2(準備中)
- Step 3(準備中)

栞先生
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