中学3年

中3国語|助動詞・助詞の識別と用法【Step 1a】

栞先生

中3 国語|助動詞・助詞の識別と用法|Step 1a

この記事でわかること

  • 「そうだ」は直前が連用形なら様態、終止形なら伝聞と判別できる
  • 助動詞の接続グループは未然形・連用形・終止形の3種類に整理される
  • テストで迷ったら助動詞の直前の活用形を確認するだけで種類が特定できる

※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。

栞先生
栞先生
「降りそうだ」と「降るそうだ」——見た目がそっくりなのに、なぜ意味が変わるのでしょうか?

学習マップ

この単元の位置づけです。

「同じ顔の『そうだ』」、
見分けがつかない…
助動詞って暗記ばかりで
頭がパンクしそう?

そこを、ほどいていくよ。

【コツを先に】
助動詞の直前を見る。
未然形?連用形?終止形?

例: 降り+そうだ → 様態(降ってきそう)
  降る+そうだ → 伝聞(降ると聞いた)
直前が違えば、意味も別もの。

 中1 品詞の分類
  ↓
 中2 用言の活用
  ↓
▶ 中3 助動詞の接続(今回はここ)
  ↓
 中3 文法のまとめ
  ↓
 高1 古文文法

「そうだ」が二種類ある?

栞先生
栞先生
天気予報の字幕に「そうだ」が2回出てきたら、どちらも同じ意味だと思いますか?

【こんな場面】
テレビの天気予報。
画面に2つのテロップが流れた。

①「午後から雨が降りそうだ」
②「気象庁によると、明日は雨が降るそうだ」

同じ「そうだ」なのに、伝えている内容は別もの。

「午後から雨が降りそうだ」はキャスター自身の予測(様態)、「気象庁によると明日は雨が降るそうだ」は外部情報の引用(伝聞)です。両者を分けるのは「そうだ」の直前の形——「降り(連用形)」か「降る(終止形)」かの一点です。

活用形のおさらい

栞先生
栞先生
助動詞の学習に入る前に、用言の活用形を確認しておきましょう。

【今日のために思い出すこと】
・用言(動詞・形容詞など)は
 活用して形が変わる
・活用形は6つあって、
 今日は特に未然・連用・終止を使う
・助動詞は付属語。
 直前の語に意味を添える。

活用形は未然・連用・終止・連体・仮定・命令の六種類で、今回特に使うのは未然形・連用形・終止形の三つです。動詞「書く」を例にすると、未然形「書か」・連用形「書き」・終止形「書く」と変化します。助動詞とは他の語に付いて意味を加える付属語のうち活用するものを指します。

助動詞の接続:三つのグループ

栞先生
栞先生
助動詞は何でも好きな語に自由に付けられると思っていませんか?

【ルール】
助動詞は、直前の語を
「決まった活用形」に変えてから付く。

逆に言えば──
直前の活用形を見れば、
どの助動詞か絞り込める。

→ これが識別の第一手がかり。

助動詞の3つの接続グループ 接続する活用形 主な助動詞 未然形 接続 れる・られる / せる・させる ない / ぬ(ん) う・よう / まい 連用形 接続 ます / た(だ) たい / たがる そうだ(様態) 終止形 接続 らしい そうだ(伝聞) *この色分けは以降の図でも同じグループを表します

実は「直前の語を決まった活用形にしてから付く」という約束があります。接続する活用形により、助動詞は三グループに分類されます。①未然形接続:「れる・られる」「ない」「う・よう」「せる・させる」「ぬ」。②連用形接続:「ます」「た」「たい」「そうだ(様態)」。③終止形接続:「らしい」「まい」「そうだ(伝聞)」。どのグループかは約束として覚える必要がありますが、この三分類が判別の基準です。

接続の組み立て例

栞先生
栞先生
「動詞→活用形に変える→助動詞を付ける」の三ステップを、例で確かめましょう。

【3つのグループ ─ 約束として覚える】
動詞 →(活用)→ 助動詞 の流れで
組み立ててみよう。

どの助動詞がどのグループか、
分け方は覚えるしかない
(理由のある法則ではなく約束)。

①「泣く」の未然形「泣か」+「れる」→「弟に泣かれる」(未然形接続)。②「寝る」の連用形「寝」+「たい」→「もう少し寝たい」(連用形接続)。③「降る」の終止形「降る」+「らしい」→「雪が降るらしい」(終止形接続)。直前の活用形が後ろに来る助動詞を決めます。

「そうだ」の識別:様態と伝聞

栞先生
栞先生
「降りそうだ」と「降るそうだ」——たった一文字の違いが意味をまったく変えます。

【今日のキモ ─ 法則】
形は同じ「そうだ」。
でも、直前の活用形がちがえば
別の助動詞・別の意味。

見るのは「そうだ」の前。
そこが連用形か、終止形か。

→ 予想してみよう。
「降りそうだ」は様態?伝聞?

同じ「そうだ」でも、直前の活用形でちがう 連用形 + そうだ = 様態(〜しそうな様子) 例①「降る」+そうだ 降りそうだ 「降り」は連用形 例②「よい」+そうだ よさそうだ 「よさ」は連用形 意味:今にも〜しそう 終止形 + そうだ = 伝聞(〜らしい・〜と聞いた) 例①「降る」+そうだ 降るそうだ 「降る」は終止形 例②「よい」+そうだ よいそうだ 「よい」は終止形 意味:〜と聞いた

様態は連用形+「そうだ」で「今にも〜しそう」という話し手の予測を表します(例:連用形「降り」+「そうだ」=「降りそうだ」)。伝聞は終止形+「そうだ」で「〜と聞いた」という情報の引用を表します(例:終止形「降る」+「そうだ」=「降るそうだ」)。形が同じでも、直前の活用形が違えば別の助動詞です。

テストでの判別手順

栞先生
栞先生
テストで助動詞の種類を問われたとき、どこに着目すれば判別できるでしょうか?

【見分けるコツ】
助動詞に迷ったら、合言葉は
「直前を見る」。

直前の語を言い切ってみて、
未然・連用・終止のどれかを
判定すればグループは決まる。

助動詞を見つけたときの判定フロー ① 助動詞の直前の語に注目 (その語が手がかり) ② その語を活用形で言い切る (動詞・形容詞などを活用させる) ③ どの活用形か判定 未然形 連用形 終止形 未然形接続グループ れる・られる ない・ぬ う・よう せる・させる 連用形接続グループ ます・た(だ) たい・たがる そうだ(様態) 終止形接続グループ らしい そうだ(伝聞) ④ 助動詞が属するグループが決まる

手順は①助動詞の直前の語に注目→②その語の活用形(未然・連用・終止)を判定→③対応する接続グループを特定、の三ステップです。迷ったときの合言葉は「直前を見る」の一言です。

練習:文章の中の助動詞

栞先生
栞先生
次の文章に今回学んだ助動詞が複数含まれています。少し考えて、各助動詞の直前の活用形を確認してみてください。

【ためしてみよう】
この文章の中から助動詞を見つけて、
直前の活用形を確認しよう。

ヒント: 「そうだ」が2回出てくる。
意味は同じ?それともちがう?

一度止めて、考えてみてね。

「窓の外を見ると、今にも雨が降りそうだ。天気予報では、明日も雨が降るそうだ。私は傘を持って早く家を出よう。学校に着くと、先生が黒板に書きます。授業の後、もう少し練習したい気持ちになった。下校時、弟に呼ばれて一緒に帰った。」

確認問題①

栞先生
栞先生
「弟に泣かれる」の助動詞「れる」は、動詞「泣く」をどの活用形にして接続していますか。

【問題①】
「弟に泣かれる」の助動詞「れる」は、
直前の動詞「泣く」を
どの活用形に変えてから接続している?

ア 未然形  イ 連用形
ウ 終止形  エ 連体形

ア 未然形 イ 連用形 ウ 終止形 エ 連体形

答え①

栞先生
栞先生
正解:ア(未然形)

【解答①】 正解 ─ ア 未然形

「れる」は未然形接続グループ。
「泣く」を未然形「泣か」に変えて
「泣か+れる」と接続している。

「泣く」の未然形「泣か」に「れる」が付いて「泣かれる」となる。「れる・られる」は未然形接続グループの代表例です。

確認問題②

栞先生
栞先生
ア「午後から雨が降りそうだ」・イ「明日は雨が降るそうだ」の「そうだ」について、活用形と意味の正しい組み合わせはどれですか。

【問題②】 正しい組み合わせは?
ア「午後から雨が降りそうだ」
イ「明日は雨が降るそうだ」

選択肢:
ア アは連用形・様態、イは終止形・伝聞
イ アは終止形・伝聞、イは連用形・様態
ウ ア・イとも連用形・様態
エ ア・イとも終止形・伝聞

ア(アは連用形接続の様態・イは終止形接続の伝聞) イ(アは終止形接続の伝聞・イは連用形接続の様態) ウ(両方とも様態) エ(両方とも伝聞)

答え②

栞先生
栞先生
正解:ア(アは連用形接続の様態・イは終止形接続の伝聞)

【解答②】 正解 ─ ア

アは「降り」=連用形 → 様態のそうだ
イは「降る」=終止形 → 伝聞のそうだ

形が同じでも、直前の活用形が違えば
助動詞も意味も別もの。

「降り(連用形)+そうだ」→様態、「降る(終止形)+そうだ」→伝聞。直前の活用形の違いだけで意味が決まります。

確認問題③

栞先生
栞先生
次の助動詞のうち、未然形接続のものをすべて選んでください(複数選択)。

【問題③】
次の助動詞のうち、
未然形接続のものを
すべて選びなさい。(複数選択)

ア れる  イ た  ウ ない
エ ます  オ よう  カ らしい

  • 【ヒント】 それぞれを動詞に付けてみる
  • ・れる → 「泣か__れる」 何形?
  • ・た → 「書き__た」 何形?
  • ・ない → 「行か__ない」 何形?
  • ・ます → 「書き__ます」 何形?
  • ・よう → 「帰ろ__う」 何形?
  • ・らしい→ 「降る__らしい」 何形?

ア「れる」 イ「た」 ウ「ない」 エ「ます」 オ「よう」 カ「らしい」

答え③

栞先生
栞先生
正解:ア・ウ・オ(「れる」「ない」「よう」)

【解答③】 正解 ─ ア・ウ・オ

未然形接続: ア れる、ウ ない、オ よう
連用形接続: イ た、エ ます
終止形接続: カ らしい

助動詞接続グループ
ア れる / ウ ない / オ よう未然形接続 ◯
イ た / エ ます連用形接続
カ らしい終止形接続

イ「た」・エ「ます」は連用形接続、カ「らしい」は終止形接続。直前が「泣か」「行か」など未然形になるかで判別できます。

確認問題④

栞先生
栞先生
「先生が黒板に書きます」の「書き」は、動詞「書く」の何形ですか。(「〜形」まで答えること)

【問題④】
「先生が黒板に書きます」の
助動詞「ます」は、動詞「書く」を
活用させた『書き』に接続している。

この『書き』は、動詞『書く』の何形?
(漢字三字で『〜形』まで含めて答える)

活用の目安:未然形「書か」・連用形「書き」・終止形「書く」

答え④

栞先生
栞先生
正解:連用形

【解答④】 正解 ─ 連用形

「ます」は連用形接続グループ。
「書く」の連用形は「書き」。
だから「書き+ます」と接続する。

「ます」は連用形接続グループ。「書く」の連用形「書き」に付くので「書きます」となる。解答は「連用」だけでなく「連用形」と「形」まで書くことに注意。

確認問題⑤

栞先生
栞先生
次の文のうち、終止形接続の助動詞を含むものはどれですか。

【問題⑤】
次の文のうち、
終止形接続の助動詞を
含んでいるものはどれ?

ア もう少し寝たい。
イ 今夜は雪が降るらしい。
ウ 弟に呼ばれる。
エ 早く家に帰ろう。

  • 【見分け方】 各文の助動詞を抜き出し
  • ア「たい」 → 何形に付く?
  • イ「らしい」→ 何形に付く?
  • ウ「れる」 → 何形に付く?
  • エ「う」(よう) → 何形に付く?

ア「もう少し寝たい。」 イ「今夜は雪が降るらしい。」 ウ「弟に呼ばれる。」 エ「早く家に帰ろう。」

答え⑤

栞先生
栞先生
正解:イ(「降るらしい」の「らしい」が終止形接続)

【解答⑤】 正解 ─ イ

イ「雪が降るらしい」の「らしい」は
終止形接続グループ。
「降る」(終止形) + らしい で接続。

文助動詞・接続
イ 降るらしい ◯らしい = 終止形接続
ア 寝たいたい = 連用形接続
ウ 呼ばれる / エ 帰ろうれる・う(よう) = 未然形接続

ア「たい」は連用形接続、ウ「れる」・エ「う」は未然形接続。「らしい」が終止形「降る」にそのまま付くことを押さえてください。

練習文の答え合わせ

栞先生
栞先生
先ほどの文章に含まれていた助動詞を、まとめて確認します。

①「降りそうだ」:連用形「降り」+「そうだ」→様態。②「降るそうだ」:終止形「降る」+「そうだ」→伝聞。③「出よう」:未然形接続。④「書きます」:連用形「書き」+「ます」。⑤「練習したい」:連用形接続。⑥「呼ばれて」:未然形「呼ば」+「れる」。すべて接続グループと対応しています。

まとめ

栞先生
栞先生
今日の合言葉は「直前を見る」——助動詞に迷ったら、まずここを確認してください。

【今日のまとめ】
1. 助動詞は、直前の活用形で
  接続(付き方)が決まる
2. 接続は3グループ
  ・未然形 ・連用形 ・終止形
3. 同じ「そうだ」も接続で意味が変わる
  連用形+そうだ = 様態
  終止形+そうだ = 伝聞

接続代表的な助動詞例
未然形れる・ない・う(よう)・まい・せる弟に泣かれる
連用形ます・た・たい・そうだ(様態)もう少し寝たい
終止形らしい・そうだ(伝聞)雪が降るらしい

今回のポイントは三つです。①助動詞は直前の活用形によって接続が決まる。②グループは未然形(「れる」「ない」「う・よう」など)・連用形(「ます」「た」「たい」「そうだ様態」)・終止形(「らしい」「まい」「そうだ伝聞」)の三つ。③「そうだ」は連用形接続なら様態、終止形接続なら伝聞と判別する。

よくある質問

「そうだ」の様態と伝聞はどう見分ければよいですか?

「そうだ」の直前の活用形を確認します。連用形(例:「降り」)なら様態(今にも〜しそう)、終止形(例:「降る」)なら伝聞(〜と聞いた)です。

「ます」と「れる」はどちらも動詞の直後に付くのに、なぜ別グループなのですか?

「ます」は直前を連用形(「書き」)にして付き、「れる」は直前を未然形(「書か」)にして付くためです。接続グループは「動詞の直後かどうか」ではなく「直前が何形か」で分類されます。

接続グループを効率よく覚えるコツはありますか?

各グループの代表例文(「泣かれる=未然」「寝たい=連用」「降るらしい=終止」)とセットで覚えると、実際の文でも活用形がイメージしやすくなります。

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栞先生
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