中1社会|世界の地域構成【Step 1b】
中1 社会|世界の地域構成|Step 1b
この記事でわかること
- 緯度は赤道を0度、経度は本初子午線を0度として地球上の位置を2つの数値で表す
- 経度差を15で割ると時差(時間)が求まり、東側の地点ほど時刻が進んでいる
- 図法によって地図の歪みが異なり、目的に合わせてメルカトル・正距方位・モルワイデを選ぶ
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。
学習マップ
この単元の位置づけです。
今日のテーマ
緯度・経度/時差/地図のしくみ
この記事の二つの謎
【今日とく謎】
①東京20時のとき、ロンドンは午前11時
→ 同じ瞬間なのに、なぜ9時間ずれる?
②世界地図ではグリーンランドが大きい、地球儀では小さい
→ なぜ見え方がちがう?
| 謎 | 鍵となる用語 |
|---|---|
| 時差の謎 | 緯度・経度・時差 |
| 地図の謎 | 図法 |
もう一つの謎は地図です。世界地図ではグリーンランドが南アメリカより大きく見えますが、地球儀では全く異なります。前者の謎は**時差**、後者は**図法**という概念で解けます。
前提の確認
今日の内容理解に直結する前提を一気に確認
| 復習項目 | ポイント |
|---|---|
| 日本の位置 (小5) | ユーラシア大陸の東・太平洋の西の島国 |
| 六大州 (前ステップ) | アジア/ヨーロッパ/アフリカ/北米/南米/オセアニア |
| 三大洋 (前ステップ) | 太平洋/大西洋/インド洋 |
六大州はアジア・ヨーロッパ・アフリカ・北アメリカ・南アメリカ・オセアニア、三大洋は太平洋・大西洋・インド洋です。日本はユーラシア大陸の東・太平洋の西に位置する島国で、この「東寄り」という感覚が時差の理解に役立ちます。
緯度と経度——地球上の住所
【地球上の住所】
緯度:赤道(0°)を基準に南北 → 北緯・南緯 各90°
経度:本初子午線(0°)を基準に東西 → 東経・西経 各180°
※赤道 = 地球を南北にちょうど二分する線
※本初子午線 = 旧グリニッジ天文台を通る線
**緯度**は南北方向の位置を示し、**赤道**(0度)を基準に北緯・南緯(最大90度)で表します。**経度**は東西方向の位置を示し、**本初子午線**(0度)を基準に東経・西経(最大180度)で表します。本初子午線はイギリス・ロンドン郊外の旧グリニッジ天文台を通る線です。
日本の位置は北緯約35度・東経約139度。この2値で地球上のあらゆる地点を一意に特定できます。
時差のしくみ——15度で1時間の理由
【時差のルール】
地球は1日(24時間)で1回転(360°)
→ 360°÷24 = 経度15°で1時間 の時差
東へ行くほど時刻が進む(先に朝が来る)
【日付変更線】経度180°付近
西 → 東 で 1日もどる / 東 → 西 で 1日すすむ
地球は24時間で360度自転するため、1時間あたり360÷24=**15度**進みます。経度が15度離れた地点間には1時間の時差が生じます。地球は**西から東へ**自転するため、東側ほど早く朝を迎え、時刻が進んでいます。
**日付変更線**は経度180度付近に引かれ、本初子午線の真反対に位置します。西から東へ越えると日付が1日戻り、東から西へ越えると1日進みます。
時差の計算——日本とロンドン
【例題】日本(東経135°)とイギリス・ロンドン(0°)の時差は?
日本(東経135度)とロンドン(経度0度)の経度差は135度。135÷15=**9**で、時差は**9時間**。東側にある日本の方が9時間進んでいます。時差の計算は「**経度差÷15**」の一式で完結します。
世界地図と図法
【地球儀】面積・距離・方位・形すべて正確 / 一度に半分しか見えない
【世界地図】一覧できる / 平面に表すので必ずゆがむ
→ 目的に合わせて図法を選ぶ「約束」
(メルカトル/正距方位/モルワイデ)
**地球儀**は立体の模型であり、面積・距離・方位・形をすべて正確に表せます。しかし平面の世界地図は必ずどこかが歪みます。何を正確に表したいかに応じて**図法**を使い分けます。
**メルカトル図法**は角度・方位が正確で航海図に利用(高緯度ほど面積が拡大)。**正距方位図法**は中心からの距離と方位が正確で航空図に利用。**モルワイデ図法**は面積が正確で人口・農産物などの分布図に利用します。
間違えやすいポイント
気をつけたい3パターン
| × まちがい | ○ 正しくは |
|---|---|
| 経度差をそのまま時差にする | 経度差 ÷ 15 で時差を出す |
| メルカトルは不正確で使えない | 角度・方位は正確(用途で選ぶ) |
| 日付変更線 = 本初子午線 | 本初子午線=0° / 日付変更線=180°付近 |
①経度差をそのまま時差(時間)にしない——必ず÷15で換算する。②**メルカトル図法**は面積が歪むが「使えない図法」ではなく、角度・方位の正確さに強みがある。③**本初子午線**(経度0度)と**日付変更線**(経度180度付近)は地球の反対側にある別の線——混同しないこと。
確認問題①
Q1. 緯度の基準となる、地球をちょうど南北に二分する0°の線を何という?
ア 赤道 イ 本初子午線
ウ 日付変更線 エ 経線
| 緯度の基準 | 経度の基準 |
|---|---|
| 南北方向 / 0°の線=? | 東西方向 / 0°の線=本初子午線 |
正解:ア **赤道**。緯度0度の基準線。本初子午線(経度0度)と混同しないこと。
確認問題②
Q2. 経度0°の基準として、イギリスの旧グリニッジ天文台を通る線を何という?
ア 赤道 イ 日付変更線
ウ 本初子午線 エ 標準時子午線
| 緯度の基準 | 経度の基準 |
|---|---|
| 南北方向 / 0°の線=赤道 | 東西方向 / 0°の線=? |
正解:ウ **本初子午線**。**標準時子午線**(各国が独自に定める時刻の基準)とは別物。
確認問題③
Q3. 日本の標準時子午線は東経135°。本初子午線(経度0°)のイギリス・ロンドンと日本の時差は何時間?
ア 3時間 イ 4時間30分
ウ 9時間 エ 15時間
正解:ウ **9時間**。135÷15=9。東側の日本の方が9時間進んでいる。
確認問題④
Q4. 次のうち、メルカトル図法の特徴として正しいものを選びなさい。
ア 面積が正しく表される
イ 角度(方位)が正しく、航海図に使われた
ウ 中心からの距離と方位が正しい
エ 高緯度ほど面積が縮小して描かれる
| 図法 | 得意なこと |
|---|---|
| メルカトル | ? |
| 正距方位 | 中心からの距離・方位 |
| モルワイデ | 面積 |
正解:イ。角度・方位が正確で航海図に利用された。高緯度ほど面積は「拡大」されるためエは誤り。
確認問題⑤
Q5. 日付変更線について、正しく説明しているものを選びなさい。
ア 経度180°付近に引かれている
イ 本初子午線とほぼ重なっている
ウ 赤道と同じく南北を二分する緯度の線
エ 日本の標準時子午線(東経135°)と一致
| 線 | 位置 |
|---|---|
| 赤道 | 緯度0° |
| 本初子午線 | 経度0° |
| 日付変更線 | ? |
正解:ア。経度180度付近の経線(南北方向)。本初子午線(経度0度)とは地球の反対側に位置する別の線。
確認問題⑥
Q6. 経度15度ごとに( )時間の時差が生じる。
空欄に入る数字を答えなさい。
正解:**1時間**。地球は24時間で360度自転するため360÷24=15、つまり経度15度で1時間の時差が生じる。
まとめ
【今日のまとめ】
① 緯度=南北(赤道0°が基準) / 経度=東西(本初子午線0°が基準)
② 経度15°で1時間の時差 / 日付変更線=経度180°付近
③ 地球儀は正確、世界地図は目的で図法を選ぶ約束(メルカトル=角度、正距方位=距離・方位、モルワイデ=面積)
【自己点検】冒頭の2つの謎、自分の言葉で説明できる?
①なぜ東京とロンドンで9時間ずれる?
②なぜ地図によって大きさがちがって見える?
→ あやしい人は rule2 と rule3 にもどってね
①**緯度**は赤道(0度)基準で南北方向、**経度**は本初子午線(0度)基準で東西方向。②経度15度で1時間の時差、**日付変更線**は経度180度付近。③地球儀はすべて正確、地図は**図法**で目的別に使い分ける——この3点が今回の核心です。
よくある質問
「東側が進む、西側が遅れる」のはなぜですか?
地球が西から東へ自転するため、東側の地点ほど早く太陽が当たり、時刻が先に進みます。
メルカトル図法は歪みがあるのになぜ今もよく使われるのですか?
角度・方位が正確に保たれるため、カーナビや地図アプリなど現代のデジタル地図にも広く採用されています。
日付変更線はなぜ「経度180度付近」であって、ぴったり180度ではないのですか?
陸地や島国をまたがないようジグザグに引かれているため、経度180度の線とは完全には一致しません。
この単元の授業
- Step 1b(この記事)
