中1社会|世界の諸地域(ヨーロッパ州)【Step 2】
中1 社会|世界の諸地域(ヨーロッパ州)|Step 2
この記事でわかること
- EUや農業・気候・言語の対応関係は、問題演習を通じて整理すると曖昧な知識が定着する
- ヨーロッパが高緯度でも温暖な理由は、北大西洋海流と偏西風の2段階の仕組みで説明できる
- 農業3形態は北=酪農・内陸=混合農業・沿岸=地中海式農業と地域で対応させると混同しない
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。
学習マップ
この単元の位置づけです。
EU・気候・農業・言語を問題で総整理
基本事項の整理
| 項目 | 要点 |
|---|---|
| EU / ユーロ | 経済・政治の統合組織。ユーロは加盟国の一部が使う共通通貨 |
| 気候 | 北大西洋海流+偏西風で高緯度でも冬が温暖 |
| 農業3形態 | 酪農(北)・混合農業(内陸)・地中海式農業(沿岸) |
→ 図で「位置(気候)→農業→言語」の対応をおさらいしよう
EU(ヨーロッパ連合)は経済・政治の統合組織です。共通通貨ユーロは加盟国の一部のみが使用しており、スウェーデンやポーランドのように自国通貨を維持している国もあります。
気候・農業・言語の地域対応は次のとおりです。北ヨーロッパは冷涼で酪農・ゲルマン系言語。西ヨーロッパ内陸は温帯で混合農業。地中海沿岸は地中海性気候で地中海式農業・ラテン系言語。東ヨーロッパはスラブ系言語が中心です。この対応が不安な場合はStep1の記事で復習してから取り組んでください。
問題1:ロンドンとウィニペグの気温差
【問題①】ロンドン(イギリス,北緯約51度)の1月の平均気温は約5℃、ウィニペグ(カナダ,北緯約50度)は約−16℃。ほぼ同緯度なのにロンドンが温暖なのはなぜ?「北大西洋海流」「偏西風」の2語を必ず使い、2つのはたらきのつながりが分かるように1〜2文で説明しよう
ロンドン(1月約5℃)とウィニペグ(1月約−16℃)は緯度がほぼ同じです。この気温差の理由を「北大西洋海流」と「偏西風」の両語を使い、2つのはたらきのつながりが分かるように説明してください。
問題1の解答
ヨーロッパの大陸の西を暖流の北大西洋海流が流れて海の上の空気を暖め、その暖められた空気を偏西風が西から大陸へ運ぶため、高緯度でも冬の寒さがやわらげられているから。
【正解】「暖流の北大西洋海流がヨーロッパ西岸を流れて海上の空気を暖め、その暖かい空気を偏西風が西から大陸へ運ぶため、高緯度でも冬の寒さが和らげられているから。」海流が空気を暖め、偏西風がその空気を大陸へ運ぶ2段階の因果関係を押さえましょう。
問題2:農業3形態の組み合わせ
【問題②】次のA〜Cの農業形態を、気候条件の説明ア〜ウと正しく組み合わせよう
- A 地中海式農業 B 混合農業 C 酪農
- ア 冷涼な気候の北ヨーロッパやアルプス山麓で、乳牛を飼育してチーズやバターなどの乳製品を生産する
- イ 夏に高温乾燥・冬に温暖湿潤という気候に合わせて、乾燥に強いオリーブやぶどうを夏に、小麦を雨の降る冬に栽培する
- ウ 温帯の西ヨーロッパ内陸部(フランス・ドイツなど)で、小麦などの穀物栽培と豚・牛などの家畜飼育を同じ農場で組み合わせて行う
農業の形態A〜Cと説明ア〜ウを正しく組み合わせてください。 A 地中海式農業 B 混合農業 C 酪農 ア 冷涼な北ヨーロッパやアルプス山麓で乳牛を飼育し、チーズやバターを生産する。 イ 夏に高温乾燥・冬に温暖湿潤の気候に合わせ、夏はオリーブ・ぶどう、冬は小麦を栽培する。 ウ 温帯の西ヨーロッパ内陸で穀物栽培と豚・牛の飼育を同じ農場で組み合わせる。
問題2の解答
| 記号 | 気候条件 |
|---|---|
| A 地中海式農業 | イ(夏乾燥→オリーブ・ぶどう/冬湿潤→小麦) |
| B 混合農業 | ウ(温帯内陸→穀物+家畜) |
| C 酪農 | ア(冷涼な北・アルプス→乳牛) |
早見表: 酪農=乳牛中心・冷涼な北/混合農業=穀物+家畜・温帯内陸/地中海式=夏に強い作物(オリーブ・ぶどう)+冬小麦・沿岸
【正解】A=イ B=ウ C=ア。酪農は乳牛中心・冷涼な北。混合農業は穀物と家畜のセット・温帯内陸。地中海式農業は夏にオリーブ・ぶどう、冬に小麦・沿岸。この対応を押さえれば基本問題に対応できます。
問題3:言語系統の地域分布
【問題③】地図の①〜③の地域で話される言語は、ゲルマン系・ラテン系・スラブ系のどれ?地図中の代表国が手がかりだよ
地図上の①〜③の地域が、ゲルマン系・ラテン系・スラブ系のどれに当たるか答えてください。
問題3の解答
| 地域 | 言語系統 |
|---|---|
| ① 北西部(ドイツなど) | ゲルマン系 |
| ② 南部(イタリアなど) | ラテン系 |
| ③ 東部(ポーランドなど) | スラブ系 |
【正解】①北西部(ドイツなど)=ゲルマン系 ②南部(イタリアなど)=ラテン系 ③東部(ポーランドなど)=スラブ系。地域・代表国・言語系統の3点セットで覚えましょう。
問題4:EUの発展と課題
- (1) 年表中の(X)にあてはまる組織の名称は?
- (2) 1967年から1993年、ヨーロッパの国々が統合を進めたのはなぜ?「戦争」の語を使い『〜という思いがあったから。』で答えよう
- (3) 2004年の東ヨーロッパ拡大で、加盟国の間にどんな課題が生まれた?「経済格差」「補助金」の2語で1〜2文で説明しよう
次の年表を見て答えてください。1967年にECが発足、1993年に(X)が成立、2004年に東ヨーロッパの国々が多数加盟した流れです。 (1) (X)にあてはまる組織名を答えてください。 (2) 1967〜1993年に統合を進めた理由を「戦争」の語を使い、「〜という思いがあったから。」の形で答えてください。 (3) 2004年の拡大で生まれた課題を「経済格差」「補助金」の2語を使って説明してください。
問題4の解答
- (1) ヨーロッパ連合(EU)
- (2) 二度とヨーロッパで戦争を起こしたくないという思いがあったから。
- (3) 経済発展が遅れていた東ヨーロッパの国々が加盟したことで、加盟国の間の経済格差が広がり、格差をなくすための補助金の負担をめぐる対立という課題が生まれた。
【正解】(1) ヨーロッパ連合(EU)。(2)「二度とヨーロッパで戦争を起こしたくないという思いがあったから。」(3)「経済発展が遅れた東ヨーロッパの国々が加盟したことで加盟国間の経済格差が拡大し、格差を縮小するための補助金の負担をめぐる対立という課題が生まれた。」
よくある間違い
| よくある間違い | 正しい理解 |
|---|---|
| EU加盟国は全部ユーロを使う | 自国通貨のままの国もある(例:スウェーデン・デンマーク・ポーランドなど) |
| 地中海式農業は温暖だから何でも育つ | 夏の乾燥に強いオリーブ・ぶどう(夏)と小麦(冬)を使い分けている |
間違えやすいのは2点です。①「EU加盟国はすべてユーロを使う」——スウェーデンやポーランドなど自国通貨を維持している国があります。②「地中海式農業は温暖だから何でも育てられる」——実際は夏の乾燥に強いオリーブやぶどうを夏に、降雨を活かす冬に小麦を栽培するという気候に合わせた使い分けが特徴です。
まとめ
- EU=経済・政治の統合組織(ユーロは加盟国の一部が使用)
- 高緯度でも温暖な気候=北大西洋海流+偏西風のセット
- 農業は酪農(北)・混合農業(内陸)・地中海式農業(沿岸)、言語はゲルマン系/ラテン系/スラブ系
自己点検: ロンドンが温暖な理由を「北大西洋海流」と「偏西風」の“つながり”まで自分の言葉で言える?言えたら今日はOK。あやしい人は問題①を見直そう
この記事のまとめです。EUは経済・政治の統合組織で、ユーロは加盟国の一部のみが使用します。高緯度でも温暖な気候は北大西洋海流と偏西風のセットで生まれます。農業は酪農(北)・混合農業(内陸)・地中海式農業(沿岸)、言語はゲルマン系・ラテン系・スラブ系の地域対応を押さえておきましょう。
よくある質問
EUのすべての加盟国がユーロを使っているのですか?
いいえ。スウェーデン・デンマーク・ポーランドなど、EUに加盟していてもユーロを導入していない国があります。「EU加盟=ユーロ使用」という思い込みはテストでも問われやすいので注意しましょう。
地中海式農業で夏と冬に育てる作物が異なるのはなぜですか?
地中海性気候は夏に高温乾燥・冬に温暖湿潤という特徴があるためです。乾燥に強いオリーブやぶどうを夏に、降雨を利用して小麦を冬に栽培することで、気候の制約を活かした農業が成り立っています。
ヨーロッパが同じ緯度の北アメリカより温暖なのはなぜですか?
暖流の北大西洋海流がヨーロッパ西岸を流れて海上の空気を暖め、偏西風がその暖かい空気を大陸へ運ぶためです。海流と偏西風の2段階の仕組みが、北アメリカとの冬の気温差を生んでいます。
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