中学1年

中1理科|音の性質【Step 2】

栞先生

中1 理科|音の性質|Step 2

この記事でわかること

  • 音が進んだ距離は、音の速さと進んだ時間を掛けて求めます。
  • 波形の振動数は音の高さに、振幅は音の大きさに対応します。
  • 弦の条件で音の高さは変わり、真空では音は伝わりません。

※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。

栞先生
栞先生
空気中の音の速さは約\(\displaystyle 340\,\mathrm{m/s}\)です。距離は音の速さと進んだ時間を掛けて求めます。オシロスコープは音などの波形を画面に表示する装置です。

学習マップ

この単元の位置づけです。

音の性質:波形と距離を読み解く

同じ時間で山が増える → 音は高くなる

 光の性質(小3)
  ↓
 光の性質(反射・屈折)(中1)
  ↓
 音の性質(中1)
  ↓
 波の性質(高1)

考え方を手元に

栞先生
栞先生
空気中の音の速さは約\(\displaystyle 340\,\mathrm{m/s}\)です。距離は音の速さと進んだ時間を掛けて求めます。オシロスコープは音などの波形を画面に表示する装置です。
見るもの確かめること
音の速さ空気中では約340m/s。距離=速さ×時間
オシロスコープ音などの波形を画面に表示する装置
周期と振動数周期:1回の振動にかかる時間。振動数:1秒間の回数
ヘルツ振動数の単位。記号はHz
振幅振動の中心からのふれ幅。音の大きさに対応

周期は1回の振動にかかる時間、振動数は1秒間の振動回数で、単位はヘルツ(\(\displaystyle \mathrm{Hz}\))です。振幅は振動の中心からのふれ幅を指します。

音の速さから距離へ

栞先生
栞先生
いなずまの光が見えてから5秒後に音が届いた場合を考えます。光は音よりずっと速いため、この距離の計算では光が届く時間を無視し、5秒を音が進んだ時間とします。
いなずまの光から5秒後に音が届いた場合
1. 光が届く時間は、この距離計算では無視して音の時間を5秒とする
 ↓
2. 距離=音の速さ×時間
 ↓
3. 距離=340m/s×5秒
 ↓
4. 距離=1700m

花火でも、音が進んだ時間を見つけてから代入する

空気中の音の速さを約\(\displaystyle 340\,\mathrm{m/s}\)とすると、距離は\(\displaystyle 340\times5=1700\)より約\(\displaystyle 1700\,\mathrm{m}\)です。花火でも、見えてから音が聞こえるまでの時間を使います。

確認問題1

栞先生
栞先生
花火が開くのが見えてから3秒後に音が届いた。空気中の音の速さを340m/sとすると、花火までの距離は何mか。

花火が開くのが見えてから3秒後に音が届いた。空気中の音の速さを340m/sとすると、花火までの距離は何mか。

確認問題1の解説

栞先生
栞先生
答え:1020m。光が届く時間を無視すると、音が進んだ3秒に速さを掛けて\(\displaystyle 340\times3=1020\)と求められます。

答え:1020m

解き方
1. 光が届くまでの時間は無視できるので、音が進んだ時間は3秒
 ↓
2. 距離=速さ×時間
 ↓
3. 距離=340m/s×3秒=1020m

波形の目盛りを読む

栞先生
栞先生
波形では山から次の山までのように、同じ形に戻るまでの横の長さが1回の振動にあたります。横軸の目盛りを秒に直すと周期が分かり、1秒を周期で割ると振動数になります。縦方向は中心から山までが振幅です。
読み取る量見方
周期山と谷で1回の振動。同じ形に戻るまでの横の長さを読む
振動数1秒間の回数=1÷周期
振幅中心から山までのふれ幅
別の目盛りで計算
1. 1目盛り0.001秒で、1回の振動が4目盛り
 ↓
2. 周期=0.001秒×4=0.004秒
 ↓
3. 振動数=1÷0.004秒=250Hz

1目盛りが\(\displaystyle 0.001\)秒で1回の振動が4目盛りなら、周期は\(\displaystyle 0.001\times4=0.004\)秒、振動数は\(\displaystyle 1\div0.004=250\,\mathrm{Hz}\)です。

確認問題2

栞先生
栞先生
オシロスコープの横軸は、1目盛りが0.001秒を表す。図の波形で、山1つ分(1回の振動)がちょうど2目盛りだった。この音の振動数は何Hzか。

オシロスコープの横軸は、1目盛りが0.001秒を表す。図の波形で、山1つ分(1回の振動)がちょうど2目盛りだった。この音の振動数は何Hzか。

振動のふれ1回の振動(山と谷でひと組)=2目盛り1目盛り 0.001秒時間

確認問題2の解説

栞先生
栞先生
答え:500Hz。周期は\(\displaystyle 0.001\times2=0.002\)秒なので、振動数は\(\displaystyle 1\div0.002=500\,\mathrm{Hz}\)です。

答え:500Hz

振動のふれ1回の振動(山と谷でひと組)=2目盛り1目盛り 0.001秒時間
解き方
1. 山と谷で1回の振動=2目盛り
 ↓
2. 周期=0.001秒×2=0.002秒
 ↓
3. 振動数=1÷0.002秒=500Hz

周期と回数を行き来する

栞先生
栞先生
一定の周期で振動するとき、ある時間内の回数は全体の時間を周期で割り、周期は全体の時間を回数で割ります。『1回あたり何秒か』を先に考えると、割る向きを整理できます。
求めたいもの使う関係
時間内の振動回数時間÷周期
周期時間÷その間の振動回数
別の数値で両方向を確認
1. 周期0.003秒で0.3秒間:0.3÷0.003=100回
 ↓
2. 0.2秒間に50回:0.2÷50=0.004秒

たとえば周期\(\displaystyle 0.003\)秒で\(\displaystyle 0.3\)秒間なら\(\displaystyle 0.3\div0.003=100\)回です。\(\displaystyle 0.2\)秒間に\(\displaystyle 50\)回なら、周期は\(\displaystyle 0.2\div50=0.004\)秒になります。

確認問題3

栞先生
栞先生
①周期が0.002秒の音が0.5秒間鳴った。弦は何回振動するか。②0.4秒間に100回振動する音の周期は何秒か。

①周期が0.002秒の音が0.5秒間鳴った。弦は何回振動するか。②0.4秒間に100回振動する音の周期は何秒か。

確認問題3の解説

栞先生
栞先生
答え:①250回、②0.004秒。①は\(\displaystyle 0.5\div0.002=250\)、②は\(\displaystyle 0.4\div100=0.004\)で、それぞれ全体の時間を1回分の時間、または回数で割ります。

答え:①250回 ②0.004秒

解き方
1. ①振動回数=時間÷周期
 ↓
2. ①0.5÷0.002=250回
 ↓
3. ②周期=時間÷その間の振動回数
 ↓
4. ②0.4÷100=0.004秒

大きさと高さを分ける

栞先生
栞先生
波形の縦のふれ幅で音の大きさを、同じ時間内の振動回数で音の高さを比べます。振幅が大きいほど音は大きく、振動数が多いほど音は高くなります。
波形の違い音の違い
振幅が大きい音が大きい
同じ時間内の振動回数が多い音が高い
振幅が同じ大きさは同じ
振動回数が同じ高さは同じ

同じ時間幅の波形どうしなら、山の数で振動数を比べられる

同じ時間幅の波形なら山の数が振動数の手がかりです。一方、山が高くても振動回数まで増えたとは限りません。何を比べるかに合わせて、縦と横を分けて読みます。

確認問題4

栞先生
栞先生
波形ア・イ・ウは、横軸の同じ長さが同じ時間を表す。イはアより振幅が大きく、同じ時間内の山の数はアと同じ。ウはアと振幅が同じで、同じ時間内の山の数はアの2倍である。アと比べたイ・ウの音について、正しい組み合わせを選びなさい。 ア イは大きく高さは同じ。ウは大きさが同じで高い。 イ イは高く大きさは同じ。ウは高さが同じで大きい。 ウ イは大きく高さは同じ。ウは大きさが同じで低い。 エ イは小さく高さは同じ。ウは大きさが同じで高い。

波形ア・イ・ウは、横軸の同じ長さが同じ時間を表す。イはアより振幅が大きく、同じ時間内の山の数はアと同じ。ウはアと振幅が同じで、同じ時間内の山の数はアの2倍である。アと比べたイ・ウの音について、正しい組み合わせを選びなさい。

  • ア イは大きく高さは同じ。ウは大きさが同じで高い。
  • イ イは高く大きさは同じ。ウは高さが同じで大きい。
  • ウ イは大きく高さは同じ。ウは大きさが同じで低い。
  • エ イは小さく高さは同じ。ウは大きさが同じで高い。
振動のふれアイウ時間

確認問題4の解説

栞先生
栞先生
答え:ア。イは振幅だけが大きいので音が大きく高さは同じ、ウは振動数が多いので音が高く大きさは同じです。

答え:ア

振動のふれアイウ時間
解き方
1. イ:振幅がアより大きいので、音は大きい
 ↓
2. イ:山の数がアと同じなので、高さは同じ
 ↓
3. ウ:振幅がアと同じなので、大きさは同じ
 ↓
4. ウ:山の数がアの2倍なので、音は高い

弦の条件と音の高さ

栞先生
栞先生
弦でほかの条件をそろえて1つだけ変えると、振動する部分を短くするか張りを強くすれば振動数が多くなり、音は高くなります。長くするか太くすれば振動数が少なくなり、音は低くなります。
ほかの条件が同じとき振動数と音の高さ
振動する部分を短くする振動数が多くなり、高い
振動する部分を長くする振動数が少なくなり、低い
弦を太くする振動数が少なくなり、低い
張りを強くする振動数が多くなり、高い
強くはじく振幅が大きくなり、音は大きい

弦を強くはじくと振幅が大きくなり、音は大きくなります。はじく強さだけを変えたとき、音の高さは変わりません。

確認問題5

栞先生
栞先生
モノコードの弦を同じ強さではじく。ほかの条件を変えずに、音を高くする操作をすべて選びなさい。 ① 弦の振動する部分を短くする ② 弦の振動する部分を長くする ③ 弦を太くする ④ 弦の張りを強くする

モノコードの弦を同じ強さではじく。ほかの条件を変えずに、音を高くする操作をすべて選びなさい。

  • ① 弦の振動する部分を短くする
  • ② 弦の振動する部分を長くする
  • ③ 弦を太くする
  • ④ 弦の張りを強くする

確認問題5の解説

栞先生
栞先生
答え:①、④。短くするか張りを強くすると振動数が多くなり、②と③では少なくなるためです。

答え:①,④

解き方
1. 短くすると振動数が多くなり、高い音になるので①を選ぶ
 ↓
2. 長くする②と太くする③は振動数が少なくなり、低い音になる
 ↓
3. 張りを強くすると振動数が多くなり、高い音になるので④も選ぶ

音を伝えるものを確かめる

栞先生
栞先生
音は空気などの気体だけでなく、水などの液体や鉄などの固体を通っても伝わります。音が届くには、その間に音を伝える物質が必要です。

音を伝えるもの:気体・液体・固体などの物質。物質がない真空では音は伝わらない

音を伝えるもの音の伝わり方
空気などの気体伝わる
水などの液体伝わる
鉄などの固体伝わる
真空伝える物質がなく、伝わらない

真空には音を伝える物質がないため、音は伝わりません。鳴っているものがあるかどうかと、その音が外まで届くかどうかを分けて考えます。

確認問題6

栞先生
栞先生
音を鳴らしているブザーを容器に入れ、容器の外で音を聞きながら中の空気を抜いていく。ブザーの音の聞こえ方はどう変わるか。その理由を「音を伝えるもの」という言葉を使って説明しなさい。

音を鳴らしているブザーを容器に入れ、容器の外で音を聞きながら中の空気を抜いていく。ブザーの音の聞こえ方はどう変わるか。その理由を「音を伝えるもの」という言葉を使って説明しなさい。

確認問題6の解説

栞先生
栞先生
答え:容器の中の空気を抜いていくにつれて、ブザーの音はだんだん小さくなり、空気がほとんどなくなると聞こえなくなる。音を伝えるものである空気が減っていき、真空では音を伝えるものがないため音が伝わらないから。

答え:容器の中の空気を抜いていくにつれて、ブザーの音はだんだん小さくなり、空気がほとんどなくなると聞こえなくなる。音を伝えるものである空気が減っていき、真空では音を伝えるものがないため音が伝わらないから。

解き方
1. 空気を抜くにつれて、容器の中で音を伝えるものが減る
 ↓
2. 外では音がだんだん小さく聞こえる
 ↓
3. 空気がほとんどなくなると聞こえなくなる。真空には音を伝えるものがない

よくある取り違え

栞先生
栞先生
山の数が増えた波形を大きな音と判断したくなることがあります。山の数は同じ時間内なら振動数、中心から山までの高さは振幅に対応します。音の高さと大きさを別々に確かめましょう。

× 真空でも音は伝わる

○ 音を運ぶ物質がない真空では伝わらない

× 振動数が多いほど音が大きい

○ 振動数は高さ、振幅は大きさに対応

ブザーが鳴っていれば真空でも外に聞こえると考えるのも自然です。ただ、伝える物質がなければ音は届きません。

今日の要点

栞先生
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音が進んだ距離は速さと時間から求めます。波形では横の目盛りから周期と振動数を読み、同じ時間幅の山の数で高さを比べます。縦の振幅は音の大きさに対応し、物質がない真空では音は伝わりません。
  • 音の速さ×時間=音が進んだ距離
  • 波形の周期から振動数を求め、同じ時間内の山の数で高さを比べる
  • 振幅は音の大きさ、音を伝えるものがない真空では伝わらない

よくある質問

同じ時間の山が増えたら、音は大きくなりますか?

山の数に注目した考え方はよい着眼点です。同じ時間で山が増えると振動数が多くなり、音は高くなります。音の大きさは振幅で比べます。

振幅が大きい波形は、音が小さいのでしょうか?

中心からのふれ幅が大きいほど、音は大きくなります。波形の縦の幅を見て判断します。

弦を長くすると、音は高くなりますか?

ほかの条件が同じなら、振動する部分が長いほど振動数は少なくなり、音は低くなります。高くしたい場合は短くします。

弦を太くすると、振動数は多くなりますか?

太さ以外の条件をそろえたとき、太い弦は振動数が少なくなり、音は低くなります。張りや長さの変化と分けて考えると整理しやすいです。

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解答・解説つきの演習プリント(別ページ)

この単元の授業

  • Step 1a(準備中)
  • Step 2(この記事)

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