中1理科|気体の発生と性質【Step 1a】
中1 理科|気体の発生と性質|Step 1a
この記事でわかること
- 酸素・二酸化炭素・水素は、発生方法と確認法を結んで判別します。
- 酸素は線香、二酸化炭素は液、水素は燃え方の変化が手がかりです。
- 無色・無臭という共通点だけでは決めず、安全な操作で確かめます。
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。
学習マップ
この単元の位置づけです。
無色・無臭の気体は、見た目だけでは見分けにくい。
火のついた線香が激しく燃える → 酸素
発生方法・性質・確認法を結びつけると、気体の判別がしやすくなる。
身近な飲み物にも気体がある
炭酸飲料のふたを開けたときの泡は二酸化炭素。飲み物の中にも気体がとけている。
- 調べる気体:酸素・二酸化炭素・水素
- 見る観点:発生方法・性質・確認法
酸素・二酸化炭素・水素を、発生方法・性質・確認法の三つの観点で整理します。見た目が同じでも、観察結果を結べば判別できます。
酸素の発生方法
二酸化マンガンに過酸化水素水を加えると、酸素が発生する。オキシドールは、うすい過酸化水素水のこと。
この組み合わせは、正直、今は覚える部分です。「酸素―二酸化マンガン―オキシドール」を同じ行で覚え、三気体の発生方法を答える基本問題で使います。
酸素の性質と確認法
- 無色・無臭
- 水にとけにくい
- ものを燃やすはたらきがある
- 酸素自身は燃えない
確認法:火のついた線香を入れると、線香が激しく燃える。
発生方法から酸素に候補をしぼり、安全を確かめて火のついた線香を入れると、激しく燃えます。燃えるのは線香で、この変化が酸素の手がかりです。
判別するときの観点
- 発生方法から候補をしぼる
- 安全を確かめて、線香の変化を見る
- 気体自身が燃えることとは区別する
確認問題①
発生方法から候補を1種類にしぼり、安全を確かめた無色・無臭の気体Cに、火のついた線香を入れると、線香が激しく燃えました。この気体は何ですか。
- ア 水素
- イ 酸素
- ウ 二酸化炭素
確認問題①の答え
答え:イ 酸素
- 線香が激しく燃えるのは、酸素にものを燃やすはたらきがあるため
- 酸素そのものが燃えているわけではない
二酸化炭素の発生方法と性質
発生方法:石灰石にうすい塩酸を加える。
- 無色・無臭
- 水に少ししかとけない
- 空気より密度が大きい
- 水にとけると酸性を示す
水にとけると酸性を示します。この性質が、液の変化による確認につながります。
二酸化炭素の確認法
| 調べる液 | 二酸化炭素を通した変化 | わかること |
|---|---|---|
| 石灰水 | 白くにごる | 二酸化炭素の確認 |
| BTB溶液 | 黄色に変わる | 水にとけると酸性 |
境界:無色・無臭だけでは、酸素や水素と区別できない。液の変化まで確かめる。
無色・無臭だけでは酸素や水素と区別できません。石灰水やBTB溶液の変化まで確かめます。
液の変化を手がかりにする
- 色やにごりの変化を読む
- 2つの結果が同じ気体の性質と合うか照合する
- 無色・無臭だけでは決めない
確認問題②
炭酸飲料のふたを開けたときに出た泡から気体を集めました。この気体を石灰水に通すと白くにごり、BTB溶液に通すと黄色に変わりました。この気体は何ですか。
- ア 酸素
- イ 水素
- ウ 二酸化炭素
確認問題②の答え
答え:ウ 二酸化炭素
- 石灰水を白くにごらせる
- BTB溶液を黄色に変える
- 二酸化炭素は水にとけると酸性を示す
水素の発生方法と性質
発生方法:亜鉛などの金属にうすい塩酸を加える。
- 無色・無臭
- 水にとけにくい
- 物質のなかでいちばん密度が小さい
- 火をつけると音を出して燃え、水ができる
火をつけると音を出して燃え、水ができます。水素自身が燃える点が、ほかのものを燃やす酸素との違いです。
気体を調べるときの安全操作
| 調べること | 安全な操作 |
|---|---|
| におい | 容器に鼻を近づけず、手であおいでかぐ。直接深く吸いこまない |
| 可燃性気体への点火 | 試験管に少量集め、気体の発生口から離して火をつける |
安全の理由:においは、直接深く吸いこむのを避けるため手であおぐ。未知の気体には燃えるものもあるため、候補をしぼらないまま火を近づけない。
燃える気体は試験管に少量集め、発生口から離して火をつけます。未知の気体には燃えるものもあるため、候補をしぼらず火を近づけません。
燃え方を確認するときの観点
- 安全操作が守られているか確認する
- 気体が音を出して燃えるかを見る
- ものを燃やすはたらきとは区別する
確認問題③
無色・無臭の気体Bを試験管に少量集め、気体の発生口から離してから火を近づけると、音を出して燃えました。この気体は何ですか。
- ア 水素
- イ 二酸化炭素
- ウ 酸素
確認問題③の答え
答え:ア 水素
- 水素は、火をつけると音を出して燃える
- 試験管に少量集め、発生口から離して火をつける
気体名と化学式
化学式は物質を表す約束。この3組は覚えるしかない。
| 気体名 | 化学式 |
|---|---|
| 酸素 | O₂ |
| 二酸化炭素 | CO₂ |
| 水素 | H₂ |
使い方:この3気体では、気体名が出たら対応する化学式を1組ずつ照合する。
この三組は、気体名と化学式を同じ行で一組ずつ覚えます。今回の三気体の名前と化学式を対応させる基本問題で使える範囲の整理です。
対応問題の考え方
- 気体名を1つ選ぶ
- 対応する化学式を1つ照合する
- 3組すべてを確認する
確認問題④
①〜③の気体に対応する化学式を、ア〜ウから1つずつ選び、記号で答えなさい。
① 酸素
② 二酸化炭素
③ 水素
ア H₂
イ O₂
ウ CO₂
確認問題④の答え
| 番号 | 答え | 対応 |
|---|---|---|
| ① | イ | 酸素―O₂ |
| ② | ウ | 二酸化炭素―CO₂ |
| ③ | ア | 水素―H₂ |
気体の密度を比べる
- 気体の密度(空気=1)で比べる
- 棒が低いほど密度が小さい
- 水素は極端に小さく、二酸化炭素は空気より大きい
迷ったらこの図で大小を確認し、余裕が出たら数値との対応も見直す。基本の大小比較に使える。
水素は極端に小さく、二酸化炭素は空気より密度が大きいと読み取れます。
小数を比べる観点
- 3つの密度比を数として比べる
- 空気の1に近い値ではなく、最も小さい値を選ぶ
- その値に対応する気体名を答える
確認問題⑤
20℃で空気を1としたとき、酸素の密度比は1.11、二酸化炭素は1.53、水素は0.07です。この中で最も密度が小さい気体はどれですか。
- ア 酸素
- イ 水素
- ウ 二酸化炭素
確認問題⑤の答え
3つの気体をまとめて比較
| 気体 | 発生方法 | 主な確認法 |
|---|---|---|
| 酸素 | 二酸化マンガン+オキシドール | 火のついた線香が激しく燃える |
| 二酸化炭素 | 石灰石+うすい塩酸 | 石灰水が白くにごる |
| 水素 | 亜鉛など+うすい塩酸 | 安全に点火すると音を出して燃える |
まず性質のつながりを理解する。迷ったらこの表で発生方法・確認法を照合すれば、3気体の基本問題に使える。余裕が出たら性質のつながりも見直そう。
この3気体の発生に使う物質の組み合わせは覚えるしかない。気体名から表の同じ行をたどれば、発生方法の基本問題に使える。
発生方法と確認法を同じ行で結びます。性質とのつながりを理解し、迷う組み合わせは表で覚えると、基本問題に使えます。
発生方法を対応させる観点
- 気体名を1つずつ見る
- 発生に使う物質の組み合わせを思い出す
- 3行を別々に対応させる
確認問題⑥
①〜③の気体と、その発生に使う薬品の組み合わせを、ア〜ウから1つずつ選び、記号で答えなさい。
① 酸素
② 二酸化炭素
③ 水素
ア 二酸化マンガンにオキシドール(うすい過酸化水素水)を加える
イ 石灰石にうすい塩酸を加える
ウ 亜鉛などの金属にうすい塩酸を加える
確認問題⑥の答え
| 番号 | 答え | 発生方法 |
|---|---|---|
| ① | ア | 二酸化マンガンにオキシドールを加える |
| ② | イ | 石灰石にうすい塩酸を加える |
| ③ | ウ | 亜鉛などの金属にうすい塩酸を加える |
よくある間違い
× 酸素そのものが燃える
○ 酸素はものを燃やすはたらきがあるが、酸素自身は燃えない
× 無色・無臭だけで気体を決める
○ 3つに共通するため、発生方法や確認法まで見る
× 未知の気体にすぐ火を近づける
○ 候補と安全を確かめ、可燃性気体は少量を発生口から離して点火する
三気体はどれも無色・無臭なので、見た目だけでは決まりません。候補と安全を確かめ、適切な確認法を選びます。
性質の先につながる学び
この先の気体の集め方では、水上置換法・上方置換法・下方置換法という名前も出てくる。ここでは仕組みに踏み込まず、性質と確認法に集中する。
この記事のまとめ
- 酸素:線香が激しく燃える
- 二酸化炭素:石灰水が白くにごり、BTB溶液が黄色になる
- 水素:安全に火をつけると音を出して燃える
自己点検:3つの気体を、発生方法・性質・確認法で自分の言葉で見分けられるか確かめよう。あやしければ比較表に戻ろう。
発生方法・性質・確認法を気体ごとに結びます。迷ったら、比較した行をたどると整理しやすくなります。
よくある質問
線香が激しく燃えたら、酸素自身が燃えたのですか?
そう見えやすい観察ですが、燃えているのは線香です。酸素には、ほかのものを燃やすはたらきがあります。
無色・無臭なら水素と判断できますか?
見た目に注目する考え方は自然ですが、酸素と二酸化炭素も無色・無臭です。発生方法や液の変化を調べ、候補をしぼったうえで安全な条件で燃え方を確認します。
空気の1に近い酸素が、最も密度の小さい気体ですか?
基準の1に近い値を選びたくなりますが、ここでは数値そのものを比べます。0.07が最も小さいため、水素です。
解答・解説つきの演習プリント(別ページ)
この単元の授業
- Step 1a(この記事)
- Step 1c

