名詞・代名詞・冠詞の入試問題の解き方|空所は「数・位置・どれか決まっているか」で見る
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。
この記事でわかること
- 入試の空所を見たときに、まず何を確かめればいいか(数・位置・どれか決まっているか の 3 つの視点)
- my・mine・me のような代名詞の形を、空所の位置から決める方法。「あとに名詞がないとき」の分かれ目もわかります
- 語形変化・会話・並べかえ・文章の空所・書きかえの 5 つの形の問題の解き方
この記事について
この記事は、「名詞・代名詞・冠詞」の入試の基礎の回の解説です。公立高校の入試の前半に出る形の問題を 5 つ解きます。
- 語形変化
- 会話の中で選ぶ
- 並べかえ
- 文章の空所
- 書きかえ
決まりは一通り習ったのに、入試の形で出ると、どの決まりを使えばいいのか迷ってしまう。そういう人は多いと思います。この記事のゴールは、空所を見たら何を確かめればいいかが分かって、自分で形を決められるようになることです。
この記事は、次の 3 つを習ったものとして進めます。
- 複数形の作り方と、this・that(この単元の基礎の回 1a)
- I・my・me・mine のような、代名詞の 4 つの形(1b)
- a・an・the の使い分け(1c)
まだの人は、先に基礎の回を読んでおくと、ずっと楽になります。いつでも戻ってきて大丈夫です。
空所を見る 3 つの視点
入試の問題には、「ここは複数形の問題です」とはどこにも書いてありません。では、空所を見たとき、何から考えればいいのでしょうか。
手がかりは、空所のまわりにあります。そして、その手がかりは 3 種類にまとまります。新しい決まりではありません。基礎の回で習ったことを、空所の見方として並べ直したものです。
空所を見る 3 つの視点
- 数:1 つか、2 つ以上か
- 位置:次の 4 つの場合のどれに当たるか
– あとの名詞の持ち主を言う →「〜の」
– 主語になる(すぐあとに動詞)→「〜は」
– be 動詞のあとで、名詞を言わずに持ち主だけ →「〜のもの」
– 一般動詞や with のあとで、人・物そのもの →「〜を・〜に」 - どれか決まっているか:a・an/the/何もつけない
1 つ目:数
1 つか、2 つ以上かを見ます。two や three、these や those、are があれば 2 つ以上です。この数によって、次のことが決まります。
- 名詞の形(1 つの形か、複数形か)
- this か these か
- it か they か
- is か are か
2 つ目:位置
代名詞は、文のどこに置くかで形が変わります。日本語では「は・の・を」をかえますが、英語では単語の形そのものをかえるのでした。「私たち」で見てみましょう。
| 空所の位置 | 形 | 例 |
|---|---|---|
| すぐあとの名詞の持ち主を言う | 「〜の」our | Our class is fun.(私たちのクラスは楽しい) |
| 主語になる(すぐあとに動詞が来る) | 「〜は」we | We play soccer. |
| be 動詞のあとで、名詞を言わずに持ち主だけを言う | 「〜のもの」ours | This ball is ours. |
| 一般動詞や with のあとで、持ち主ではなく私たちそのものを指す | 「〜を・〜に」us | with us |
ここで気をつけたいところが 2 つあります。
- Our class is fun. の our は文の初めにあります。でも、class の持ち主を言っているので、we ではなく our です。
- This ball is ours. は、This is our ball. と同じ意味です。
もう 1 つ大事なのが、with us のようにあとに名詞がなくても、ours にはしないことです。この点は、問1 でもう一度出てきます。
3 つ目:どれか決まっているか
- 初めて話に出る 1 つのもの → a か an
- 話す人と聞く人の両方が、どれのことか分かっているもの → the
- スポーツや食事、数えられない名詞で全体を言うときなど → 何もつけない
どの問題でも、まず空所の前後を見て、この 3 つの視点のどれを使う問いなのかを決めます。これが基本の動きです。
問1 語形変化:数の問いと位置の問いを見分ける
問1 ( )の中の語を、適する形に変えなさい。
(1) Look! Those (bus) are very big.
(2) Ms. Green has three (child).
(3) Do you know (he) sister?
(4) This dictionary is not (I).
(5) I often play tennis with (they).
いきなり形を書くより、それぞれ「数の問い」か「位置の問い」かを先に決めてから考えましょう。
答え
(1) buses (2) children (3) his (4) mine (5) them
数の問い:(1)・(2)
位置の問い:(3)・(4)・(5)
【注意】
- bus は s で終わるので -es:buses
- すぐあとの名詞の持ち主を言う →「〜の」:his sister
- be 動詞の文で、名詞を言わずに持ち主だけを言う →「〜のもの」:mine
- with のあとで、人そのものを指す →「〜を・〜に」:them(あとに名詞がなくても theirs にしない)
5 つの問いは、(1)・(2) が数の問い、(3)・(4)・(5) が位置の問いです。下の図は、5 つの問いを「数」と「位置」の 2 つの箱に分けて、それぞれの手がかりを書いたものです。
(1)・(2) は数の問い
(1) buses
空所の前に Those、あとに are があります。どちらも 2 つ以上を表すので、数の問いです。bus は s で終わる語なので、-es をつけて buses になります。
(2) children
three があるので複数形にします。child は形が変わる語で、children です。
ここは childs とまちがえやすいところです。childs は、「s をつける」という決まりどおりに作った形です。ただ、man → men、woman → women のように、形ごと変わる語があります。形ごと変わる語は、この単元の基礎の回 1a(複数形の作り方)で、もう一度確かめておきましょう。
(3)〜(5) は位置の問い
(3) his
空所のすぐあとに sister があります。これは「彼の妹」で、sister の持ち主を言っているので、「〜の」の形の his です。
ここは him sister とまちがえやすいところです。「know のあとだから『〜を』の形だ」と考えると、him にしたくなります。その考え方自体は筋が通っています。ただ、知っているのは「彼」ではなく「彼の妹」です。すぐあとの名詞がだれのものかを言っているかどうかを見ましょう。
(4) mine
be 動詞の文です。dictionary をもう一度言わずに、「この辞書は私のものではない」と持ち主だけを言っています。だから「私のもの」の mine です。my はあとに名詞が要る形なので、ここでは使えません。
(5) them
with のあとです。この文も、空所のあとに名詞はありません。でもここは持ち主を言っているのではなく、「彼らといっしょに」と、彼らそのものを指しています。だから「〜を・〜に」の形の them です。あとに名詞がなくても、theirs にはしません。
(4) と (5) の分かれ目
(4) と (5) は、どちらも「あとに名詞がない」ところは同じです。でも、持ち主を言っているかどうかで形が分かれます。
- (4) This dictionary is not mine. → 「私のもの」と持ち主を言っている → 「〜のもの」
- (5) with them → 「彼ら」そのものを指している → 「〜を・〜に」
この問題の中でいちばんややこしいのがここです。迷ったら、その空所の語が持ち主を言っているかどうかを確かめてみてください。
入試の語形変化では、このように数の問いと位置の問いがまざって出ます。形を考える前に、まずどちらの視点の問いなのかを見分けましょう。
問2 会話の中で選ぶ:答えの文の they と、Whose の答え方
問2 ( )に入る最も適するものを、ア〜エから選びなさい。
(1) A: Are those your sister’s shoes?
B: Yes, ( ) are.
ア it イ these ウ they エ those
(2) A: Whose dictionary is this?
B: ( )
ア It’s my. イ It’s mine. ウ Yes, it is. エ It’s me.
答え
(1) ウ they (2) イ It’s mine.
【注意】答えの文
this/that → it these/those → they
【注意】持ち主を答える
It’s mine.(It’s my./It’s me. は×)
(1) ウ they:数の視点
たずねる文の those は、答えの文では they にかえます。
- this・that → 答えの文では it
- these・those → 答えの文では they
くつは 2 つ以上なので、it ではありません。
ここは these や those を選びたくなるところです。「質問の言葉をそのまま使えばいい」と考えると、そうなります。自然な発想です。ただ、答えの文では it か they を使う、と覚え直しておきましょう。
(2) イ It’s mine.:位置の視点
Whose は「だれの」とたずねる言葉なので、持ち主を答えます。ほかの選択肢がちがう理由も見ておきましょう。
- ア It’s my.:「それは私の」で終わってしまい、my のあとに来るはずの名詞がありません。
- ウ Yes, it is.:Whose の文は、Yes か No かを聞いている文ではありません。
- エ It’s me.:「それは私です」という、別の意味になってしまいます。
あとに名詞がなく、持ち主だけを言うので、「私のもの」の mine を使った It’s mine. が正解です。
問3 並べかえ:「疑問詞+名詞」を先にくっつける
問3 日本語に合うように、( )の語を並べかえなさい。
(文の初めに来る語も小文字で書いてあります)
(1) あれらはだれの自転車ですか。
( bikes / are / whose / those / is )?(1 語不要)
(2) あなたは帽子をいくつ持っていますか。
( many / you / caps / how / have / do )?
答え
(1) Whose bikes are those?(不要:is)
(Whose are those bikes? は、この問いでは正解にしない)
(2) How many caps do you have?
【決まり】疑問詞+名詞を先にくっつける
Whose +名詞 / How many +複数形
並べかえは、いきなり全部を並べようとすると迷います。まずは、くっつく語をかたまりにするところから始めます。下の図は、単語をカードにして、かたまりを枠で囲んで並べたものです。
(1) Whose bikes are those?(使わない語は is)
- 「だれの自転車」は、Whose のすぐあとに名詞の bikes を置いて、Whose bikes で 1 つのかたまりにします。
- そのあとに、be 動詞と those を続けます。
- be 動詞は is か are か。ここで数の視点を使います。those も bikes も 2 つ以上なので、are です。だから is が余ります。
ここは Whose are those bikes? と並べたくなるかもしれません。これも英語の文としては成り立つので、よく考えた並べ方です。ただ、2 つの文は組み立てがちがいます。
- 問いの日本語(あれらはだれの自転車ですか):主語は「あれら」(those)。「だれの自転車」(Whose bikes)がひとかたまりです。
- Whose are those bikes?:主語は「あれらの自転車」(those bikes)。それが「だれのもの」かをたずねる組み立てで、意味は「あれらの自転車は、だれのものですか」になります。
この問いでは、日本語の組み立てに合う、Whose bikes をかたまりにした文を答えにします。
(2) How many caps do you have?
- How many のすぐあとに複数形の caps を置いて、「いくつの帽子」を How many caps という 1 つのかたまりにします。
- そのあとは、ふつうのたずねる文の順で do you have を続けます。
How many do you have caps? のように、caps を最後に回さないようにしましょう。
並べかえのこつ
- Whose +名詞
- How many +複数形
どちらも、「疑問詞+名詞」を先にくっつけてから並べるのがこつです。
問4 文章の空所:1 回目は a、2 回目は the
問4 (①)〜(④)に入る語を { a, an, the, its, it’s } から選びなさい。何も要らないときは × を書きなさい。文の初めに来る語は大文字で始めなさい。
I have (①) cat. (②) cat is white. (③) name is Shiro. Shiro likes (④) milk.
答え
① a ② The ③ Its ④ ×
【注意】its と it’s
its =それの(its name)
it’s = it is
この問題で主に使うのは、「どれか決まっているか」の視点です。文章の空所では、前の文に何が出てきたかを見ながら、1 つずつ決めていきます。下の図は、4 つの文を縦に並べて、それぞれの空所の手がかりを書きこんだものです。
① a
ねこが初めて話に出てきたところです。聞いている人は、まだどのねこか知りません。1 匹なので a です。
② The
同じねこが 2 回目に出てきたところです。もうどのねこか分かっているので、「そのねこ」の意味で The を使います。文の初めなので大文字にします。
③ Its
「そのねこの名前」です。「それの」を表すのは its で、アポストロフィ(’)はつけません。
ここは it’s とまちがえやすいところです。アポストロフィがあると、持ち主を表すように見えるからです。でも、it’s は it is を縮めた形です。ここに入れると It is name is Shiro. となり、文になりません。
- its =それの(its name)
- it’s = it is
④ ×(何もつけない)
milk は数えられない名詞です。ここは「牛乳というもの全体が好き」という意味なので、何もつけません。a milk とはしません。
問5 書きかえ:「〜のもの」と、1 つを表す言葉を全部かえる
問5
(1) 2 つの文が同じ意味になるように、( )に 1 語入れなさい。
This is her racket. = This racket is ( ).
(2) 2 つ以上のことを言う文に書きかえなさい。
That is an old house. → ( )( ) old ( ).
答え
(1) hers
(2) Those are old houses.
【注意】1 つを表す言葉を全部かえる
That → Those is → are house → houses
an は消す(old はそのまま)
(1) hers:位置の視点
=の左の文 This is her racket. の her racket は「彼女のラケット」です。=の右の文 This racket is ( ). では racket が前に出ていて、is のあとでは racket をもう一度言いません。be 動詞の文で、racket を言わずに持ち主だけを言っているので、「彼女のもの」の hers です。
her は名詞の前で使う形です。ここに her と書くと、「彼女の」で終わってしまいます。
(2) Those are old houses.:数の視点
1 つを表しているところを全部、2 つ以上の形にそろえます。下の図は、上に元の文、下に書きかえた文を並べて、かえるところを矢印で結んだものです。
- That → Those
- is → are
- house → houses
- an は「1 つの」という意味なので、消す
- old は数とは関係がないので、そのまま
Those are an old houses. のように an を残したり、house をかえ忘れたり。ここはとてもまちがえやすいところです。書いたあとで、1 つを表す言葉が残っていないか見直す習慣をつけておきましょう。
まとめ
どの問題も、空所の前後を見て「数・位置・どれか決まっているか」のどれを使う問いなのかを決めると、答えの形が決まりました。
- 数:those・three・are を手がかりに複数形にする。答えの文では、these・those は they にかえる(this・that は it)
- 位置:
- すぐあとの名詞の持ち主を言うなら「〜の」
- 主語なら「〜は」
- be 動詞のあとで、名詞を言わずに持ち主だけを言うなら「〜のもの」
- 一般動詞や with のあとで人や物そのものを指すなら、あとに名詞がなくても「〜を・〜に」
- どれか決まっているか:1 回目は a、2 回目は the、全体を言う milk には何もつけない
- 並べかえ:Whose +名詞・How many +複数形を先にくっつけてから並べる
自分で解いてみよう
このページのいちばん下から、プリントを開けます。はじめのページには、この記事の問1〜問5 が同じ番号のまま載っています。宿題のページにも、同じ形の問題があります。画面で解ける練習問題のページや、宿題の解説動画もあります。
解くときは、「これは数の問い」「これは位置の問い」と自分に言いながら解いてみてください。自分のペースで大丈夫です。
よくある質問
Q. あとに名詞がないとき、mine にするか me にするかで迷います。
A. その空所の語が持ち主を言っているかどうかで決めます。This dictionary is not mine. は「この辞書は私のものではない」と持ち主を言っているので、「〜のもの」の mine です。持ち主ではなく、私そのものを指すときは、「〜を・〜に」の形の me です。たとえば問2 (2) のエ It’s me. は「それは私です」という意味で、持ち主を言っていません。だから、Whose(だれの)への答えには It’s mine. を使います。迷ったら、その空所の語が持ち主を言っているかどうかを確かめてください。
Q. 問3 (1) で Whose are those bikes? と書きました。まちがいですか?
A. 英語の文としては成り立つので、よく考えた並べ方です。ただ、組み立てがちがいます。Whose are those bikes? は「あれらの自転車」(those bikes)が主語で、それが「だれのもの」かをたずねる文です。問いの日本語「あれらはだれの自転車ですか」は、「あれら」(those)が主語で、「だれの自転車」(Whose bikes)がひとかたまりです。なので、この問いでは Whose bikes are those? を答えにします。
Q. its と it’s は、どう見分ければいいですか?
A. its は「それの」で、あとに名詞が来ます(its name)。it’s は it is を縮めた形です。迷ったら it is に戻して読んでみましょう。It is name is Shiro. のように文にならなければ、its が入ります。
解答・解説つきの演習プリント(別ページ)
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