中1理科|光の性質(反射・屈折)【Step 1a】
中1 理科|光の性質(反射・屈折)|Step 1a
この記事でわかること
- 入射角・反射角・屈折角は法線を基準に測ります。
- 反射では入射角と反射角が等しくなります。
- 空気からガラスでは、光は法線に近づきます。
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。
学習マップ
この単元の位置づけです。
光の角度は、どの線から測るのかが混乱しやすい。
できあがりを先に確認:空気→ガラスでは、光は法線に近づく。
光の進み方がわかると、鏡や水の中の見え方を説明しやすくなる。
曲がって見えるストロー
水を入れたコップにストローをさすと、水面で折れ曲がって見える。
- ストロー自体は曲がっていない
- 水と空気の境界で、目に届く光の進む向きが変わる
- この現象が光の屈折
出発点:光源=自ら光を出す物体
光源と光の直進
光源:自ら光を出す物体
例)太陽・蛍光灯・ろうそく
光の直進:光源から出た光は、同じ物質の中をまっすぐ進む。
範囲:同じ物質の中での性質。異なる物質の境界では、進む向きが変わることがある。
ここは見え方の土台。光の道筋を自分で線にして、くり返し確かめよう。
進み方を見分ける観点
- 光が進んでいる場所は、同じ物質の中か
- 途中に物質の境界があるか
確認問題①
光は、同じ物質の中を曲がりながら進む。○か×か。
確認問題① 答え
答え:×
光源から出た光は、同じ物質の中ではまっすぐ進む。
光源から出た光は、同じ物質の中ではまっすぐ進みます。
光の反射と角度の基準
光の反射:物体の表面で光がはね返ること
- 法線:面に垂直な線
- 入射角:入射光と法線のなす角
- 反射角:反射光と法線のなす角
角度を法線から測るのは、この単元で共通に使う約束。鏡の面からは測らない。
反射の法則
反射の法則:入射角=反射角
法線に沿って入る入射角0°の光は、反射角も0°。斜めの場合と同じ法則で考える。
しくみが難しく感じたら、まず図と「法線から測って等しい」を使えば基本を確かめられる。あとで図に戻って結びつけよう。
よくある間違い
× 入射角を鏡の面から測る
○ 入射角を法線から測る
鏡の面から測ると、反射の法則で比べる角とは別の角になる。角度名を見たら、まず法線を確かめる。
乱反射
乱反射:凹凸のある表面で、光がさまざまな方向に反射すること
- 表面の向きが場所ごとに異なる
- それぞれの場所で、個々の光は反射の法則に従う
- 全体では、さまざまな方向への反射に見える
乱反射は、反射の法則がなくなる現象ではない。迷ったら「個々の光は法則どおり」を定義と結びつけよう。
鏡の像
鏡の像:鏡面に対して物体と対称の位置に見える。
鏡の像の位置は、光が実際に鏡の向こう側まで進んだ位置ではなく、そこにあるように見える位置。
光の屈折(空気→ガラス)
光の屈折:光が異なる物質の境界で曲がる現象
- 入射角:入射光と法線のなす角
- 屈折角:屈折光と法線のなす角
- 空気→ガラス:屈折角<入射角
- 光は法線に近づく
屈折角と入射角を比べる
境界:斜めに進む光では、物質の順序が逆なら曲がる向きも逆。法線に沿って境界に入る場合は、進む向きが変わらない。
向きが混ざったら、まずこの図の「空気→ガラスは法線に近づく」を使えば基本を判断できる。余裕が出たら角度の大小とも結びつけよう。
角度の基準を確かめる
入る光と、はね返る光。どちらの角度も、面に垂直な線を基準にする。
確認問題②
入射角と反射角は、鏡の面に垂直に引いた何という線を基準に測りますか。線の名称を書きなさい。
確認問題② 答え
答え:法線
入射角も反射角も、面に垂直な線である法線を基準に測る。
入射角も反射角も、面に垂直な線である法線を基準に測ります。
反射で見る観点
- 角度の基準をそろえる
- 入る光の角度と、はね返る光の角度を対応させる
確認問題③
鏡に当たった光について、入射角と反射角の関係として正しいものを1つ選びなさい。
- ア 入射角は反射角より大きい
- イ 入射角は反射角より小さい
- ウ 入射角と反射角は等しい
確認問題③ 答え
答え:ウ
反射の法則により、鏡に当たる光の入射角と、はね返る光の反射角は等しくなる。
反射の法則により、鏡に当たる光の入射角と、はね返る光の反射角は等しくなります。
反射する向きに注目
凹凸のある表面に当たった光を、全体として見たときの進む向きに注目する。
確認問題④
凹凸のある表面に光が当たったときに起こる乱反射とは、どのような反射ですか。光が反射する向きに注目して短く書きなさい。
確認問題④ 答え
答え:光がさまざまな方向に反射すること。
表面に凹凸があると、光はさまざまな方向へ反射する。このような反射を乱反射という。
表面に凹凸があると、場所ごとに面の向きが異なるため、光はさまざまな方向へ反射します。
屈折を判断する観点
- 光がどの物質から、どの物質へ進むか
- 入射光と屈折光を、どちらも同じ基準から測る
確認問題⑤
光が空気中からガラスへ斜めに進むとき、屈折角と入射角の関係として正しいものを1つ選びなさい。
- ア 屈折角は入射角より小さい
- イ 屈折角は入射角と等しい
- ウ 屈折角は入射角より大きい
確認問題⑤ 答え
答え:ア
空気からガラスへ進む光は法線に近づくため、屈折角は入射角より小さくなる。
空気からガラスへ進む光は法線に近づくため、屈折角は入射角より小さくなります。
光の屈折(ガラス→空気)
| 光の進む向き | 屈折光の向き | 角度の関係 |
|---|---|---|
| 空気→ガラス | 法線に近づく | 屈折角<入射角 |
| ガラス→空気 | 法線から遠ざかる | 屈折角>入射角 |
全反射
| 進む向き | 入射角 | 全反射 |
|---|---|---|
| ガラス・水→空気 | 一定以上 | 起こる |
| 空気→ガラス・水 | 一定以上でも | 起こらない |
身近な利用:光ファイバーは、光を全反射でとじこめて遠くまで伝え、情報通信に使われる。
仕組みがつかみにくいときは、『ガラス・水から空気へ進み、入射角が一定以上のとき全反射が起こる』という組を覚えれば、この範囲の基本問題を判断できる。
屈折で位置がずれて見える
屈折した光を逆向きに延ばした位置に物体があるように見える。これは物体が実際に移動したという意味ではない。
道筋が難しければ、『水中の物体は屈折によって実際より浅い位置に見える』とだけ覚えて、この見方の問題で使おう。
三つの場面を整理
| 確かめる場面 | 最初に見るもの |
|---|---|
| 屈折 | 光が進む物質の順序 |
| 全反射 | 進む向きと入射角 |
| 水中の物体の見え方 | 目に届いた光の道筋 |
確認問題⑥
次のうち、光の屈折や全反射、屈折による物体の見え方について正しいものをすべて選びなさい。
- ア 光がガラスから空気へ斜めに進むとき、屈折角は入射角より大きくなる。
- イ 光がガラスから空気へ斜めに進むとき、屈折角は入射角より小さくなる。
- ウ 光がガラスや水から空気へ進むとき、入射角が一定以上になると全反射が起こる。
- エ 光が空気からガラスへ進むとき、入射角が一定以上になると全反射が起こる。
- オ 水を入れた容器の底にある印を空気中から見ると、印は実際より浅い位置にあるように見える。
確認問題⑥ 答え
答え:ア、ウ、オ
- ア:ガラス→空気では、光は法線から遠ざかり、屈折角>入射角
- ウ:ガラス・水→空気で、入射角が一定以上になると全反射
- オ:屈折した光を逆向きに延ばすと、印は実際より浅い位置に見える
イは屈折の向きが逆。エは全反射が起こる物質の順序が逆。
ガラスから空気では屈折角が大きくなり、全反射はガラスや水から空気へ進む光の入射角が一定以上のときに起こり、水中の印は実際より浅く見えます。
光の進み方のまとめ
- 同じ物質の中では光の直進。反射では入射角=反射角。
- 角度は法線から測る。空気→ガラスは法線に近づき、ガラス→空気は法線から遠ざかる。
- 全反射と見かけの位置は、光が進む向きと道筋を確かめる。
自己点検:ストローや水中の印がずれて見える理由を、「境界」「光の屈折」「光の道筋」を使って自分の言葉で言えたらOK。あやしければ「屈折で位置がずれて見える」に戻ろう。
この先は、凸レンズによる像にも学びを広げられる。
全反射と見かけの位置でも、物質の境界と光の道筋が手がかりです。ストローが曲がって見える理由を、境界・光の屈折・光の道筋を使って説明してみましょう。
よくある質問
反射では、入射角のほうが反射角より大きくなりますか?
光の傾きだけを見ると、二つの角が違って感じられることがあります。法線を基準に測ると、反射の法則により入射角と反射角は等しくなります。
空気からガラスへ進んでも、光が曲がらないことはありますか?
境界を通れば必ず曲がると考えやすいところです。光が法線に沿って入射角\(\displaystyle 0°\)で進む場合は、進む向きが変わりません。
ガラスから空気へ進む光も、法線に近づきますか?
空気からガラスへ進む場合と取り違えやすいところです。ガラスから空気へ斜めに進む光は法線から遠ざかり、屈折角は入射角より大きくなります。
空気からガラスへ進むときにも全反射は起こりますか?
進む向きを逆に覚えると迷いやすくなります。この範囲では、全反射はガラスや水から空気へ進む光の入射角が一定以上になったときに起こります。
解答・解説つきの演習プリント(別ページ)
この単元の授業
- Step 1a(この記事)
- Step 2(準備中)



