中1数学|平面図形(作図・移動)【Step 1c】
中1 数学|平面図形(作図・移動)|Step 1c
この記事でわかること
- 「÷360」は円全体に対する割合を求める操作で、意味を理解すれば公式を丸暗記しなくてよい
- 弧の長さと面積の公式は「×中心角/360」という考え方が共通で、1つの発想から両方を導ける
- 「まわりの長さ」を問われたら弧+半径×2で計算し、弧だけで答えてはいけない
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。
学習マップ
この単元の位置づけです。
おうぎ形の公式、
なぜ『÷360』をかけるの?
丸暗記で済ませてない?
[POINT] コツは『円全体の何分のいくつ?』
中心角 90° → 1/4
中心角 120° → 1/3
中心角 60° → 1/6
今日のテーマ
円とおうぎ形(弧の長さと面積)
ピザで考えるおうぎ形
家族で半径15cmのピザを注文!
8等分にカットした1切れ
→ 外側のカーブの長さは?
→ 1切れの面積は?
『どのくらい?』と予想してみて。
あとで公式で確かめるよ。
ピザ1枚全体の円周は2π×15=30π cm、面積はπ×15²=225π cm²です(小学校の公式)。8等分の1切れならそれぞれを8で割れば求められます。では中心角が60度や120度の場合は「÷何」になるのでしょうか。これを解決するのが、これから学ぶ公式です。
円の基本用語を整理する
【円の各部の名前 ①】
中心 O … 円の真ん中の点
半径 OA … 中心と円周上の点を結ぶ線分
直径 CD … 中心を通り、両端が円周上の線分
中心角 … 2本の半径がつくる角(∠AOB)
※ 直径 = 半径 × 2
【円の各部の名前 ②】
弦 EF … 円周上の2点を直線で結んだ線分
弧 EF … 円周の一部(曲線)
おうぎ形 … 2本の半径と弧で囲まれた図形
中心(O)は円の真ん中の点。半径は中心と円周上の点を結ぶ線分(OAなど)。直径は中心を通り両端が円周上にある線分で、直径=半径×2。中心角は2本の半径にはさまれた角(∠AOBなど)です。
弦は円周上の2点を直線で結んだ線分(EFなど)。弧は同じ2点をカーブにそってたどった曲線部分。おうぎ形は2本の半径と弧で囲まれた図形で、この記事の主役です。
弦と弧の違い
同じ2点A・Bを結んでも…
弦 AB … 直線で結ぶ(線分)
弧 AB … 曲線でたどる(円周の一部)
→ 直線か曲線か、それだけのちがい!
同じ2点A・Bを結ぶとき、直線で結んだものが弦、円周にそったカーブが弧です。「弦AB」なら線分、「弧AB」ならカーブの部分と瞬時に区別できるようにしてください。なお直径は「中心を通る弦」の特別な場合であり、弦の中で最も長い線分です。
公式の意味:「中心角÷360」は割合を表す
中心角 ÷ 360 = 円全体の何分のいくつ?
中心角 90° → 90/360 = 1/4
中心角 120° → 120/360 = 1/3
中心角 60° → 60/360 = 1/6
→ 円全体に『この割合』をかけるだけ!
中心角÷360は、円全体に対してこのおうぎ形が「何分のいくつにあたるか」という割合を求める操作です。90÷360=1/4(円の4分の1)、120÷360=1/3、60÷360=1/6。この割合を円全体の値にかければおうぎ形の値が出ます。公式は弧の長さ=2πr×中心角/360、面積=πr²×中心角/360の2つですが、どちらも「円全体の値×中心角/360」という同じ構造です。考え方は1つで十分です。
計算例:ピザ1切れを求める
introのピザに戻ろう!
半径15cm、8等分の1切れ
→ 中心角 = 360 ÷ 8 = 45°
半径15cm、8等分の中心角は360÷8=45度です。弧の長さ=2π×15×45/360=30π×1/8=15π/4 cm。面積=π×15²×45/360=225π×1/8=225π/8 cm²。πを3.14とすると弧はおよそ12cm、面積はおよそ88cm²です。「全体を8分の1にしているだけ」という構造が見えると計算がシンプルになります。
よくある間違い3つ
ここに注意!
| パターン | × 誤 | ○ 正 |
|---|---|---|
| 弦と弧 | 同じものと混同 | 直線=弦、曲線=弧 |
| 公式の使い方 | 中心角をそのまま代入 | ÷360 で割合に直す |
| まわりの長さ | 弧の長さと同じだと思う | 弧 + 半径 × 2 |
①弦と弧の混同:直線なら弦、曲線なら弧。②公式の誤用:中心角の数値をそのままかけるのは誤りです。必ず÷360して割合に直してからかけます。③まわりの長さの計算ミス:「おうぎ形のまわりの長さ」は弧+半径×2です。半径2本の直線部分を忘れずに足してください。
確認クイズ①
Q1.
円の中心Oと、円周上の点Aを結んだ
線分OAのことを何という?
- ア 半径
- イ 直径
- ウ 弦
- エ 弧
Q1. 円の中心Oと円周上の点Aを結んだ線分OAを何といいますか。 ア 半径 イ 直径 ウ 弦 エ 弧
クイズ①の解答
答え:ア 半径
→ 中心と円周上の点を結ぶ線分(OA)
- イ 直径:中心を通り、両端が円周上の線分
- ウ 弦:円周上の2点を結ぶ線分(中心を通らない場合も含む)
- エ 弧:円周の一部(曲線)
確認クイズ②
Q2.
円周上の2点A・B(中心は通らない)。
A・Bを直線で結んだ線分を何という?
- ア 弧AB
- イ 直径AB
- ウ 弦AB
- エ おうぎ形AB
Q2. 円周上の2点A・Bを直線で結んだ線分(中心を通らない)を何といいますか。 ア 弧AB イ 直径AB ウ 弦AB エ おうぎ形AB
クイズ②の解答
答え:ウ 弦AB
→ 円周上の2点を直線で結んだ線分
- ア 弧AB:曲線(円周の一部)なので×
- イ 直径AB:中心を通る場合のみ。今回は通らないので×
- エ おうぎ形AB:図形であって線分ではないので×
確認クイズ③
Q3.
半径 6cm、中心角 90°のおうぎ形の
弧の長さを求めよう。
答えは ア π cm の形で。
Q3. 半径6cm、中心角90°のおうぎ形の弧の長さを「aπ cm」の形で求めてください。
クイズ③の解答
答え:ア = 3
→ 弧の長さ = 3π cm
確認クイズ④
Q4.
半径 4cm、中心角 90°のおうぎ形の
面積を求めよう。
答えは ア π cm² の形で。
Q4. 半径4cm、中心角90°のおうぎ形の面積を「aπ cm²」の形で求めてください。
クイズ④の解答
答え:ア = 4
→ 面積 = 4π cm²
確認クイズ⑤
Q5.
『おうぎ形の弧の長さ』と
『おうぎ形のまわりの長さ(周の長さ)』
の関係として正しいのは?
- ア 弧の長さと、まわりの長さは同じ
- イ まわり = 弧 + 半径 × 2
- ウ まわり = 弧 + 半径 × 1
- エ まわり = 弧 − 半径 × 2
Q5. 「おうぎ形のまわりの長さ」を求める式として正しいのはどれですか。 ア 弧の長さだけ イ 弧+半径×2 ウ 弧+半径×1 エ 弧−半径×2
クイズ⑤の解答
答え:イ
まわりの長さ = 弧 + 半径 × 2
確認クイズ⑥
Q6.
半径 3cm、中心角 120°のおうぎ形の
弧の長さを求めよう。
答えは ア π cm の形で。
Q6. 半径3cm、中心角120°のおうぎ形の弧の長さを「aπ cm」の形で求めてください。
クイズ⑥の解答
答え:ア = 2
→ 弧の長さ = 2π cm
この記事のまとめ
まとめ
中心角 ÷ 360 = 円全体の何分のいくつ?
→ 弧も面積も『円全体 × その割合』!
→ 公式は2つあるけど、考え方は1つ。
「中心角÷360」は円全体に対する割合を求める操作です。弧の長さ(2πr×中心角/360)と面積(πr²×中心角/360)はどちらも「円全体の値×割合」という同じ構造になっています。「まわりの長さ」を問われたときは弧+半径×2を忘れずに。この仕組みを理解しておくと、見慣れない中心角が出題されても自分で対応できます。
よくある質問
弧の長さと面積の公式を別々に暗記しなければいけませんか?
別々に暗記する必要はありません。どちらも「円全体の値×中心角/360」という同じ構造です。「÷360で割合に直してからかける」という1つの考え方を理解すれば、両方の公式を自分で導けます。
「おうぎ形のまわりの長さ」を問われたとき、弧の長さだけ計算してしまいます。
まわりの長さ=弧+半径×2です。おうぎ形の輪郭は弧と半径2本(直線部分)で構成されているため、半径2本分を必ず加えてください。問題文が「弧の長さ」か「まわりの長さ」かを最初に確認する習慣をつけましょう。
中心角が90度や120度以外のきりの悪い数でも同じ公式で解けますか?
はい、公式の構造は変わりません。中心角÷360で割合を求め、円全体の値にかけるだけです。約分できない場合はそのまま分数で計算を進めてください。
この単元の授業
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