多項式の因数分解について、公式の使い分けから計算や証明への活用まで練習できるページです。正直、形を見分けるところは少し迷いやすいので、答えだけでなく途中の式も書きながら進めてみてください。動画で考え方を確認したあとに取り組んだり、間違えた問題だけ解き直したり、自分に合う使い方で大丈夫です。
基本の因数分解
まず式全体に共通因数がないかを確かめ、そのあとに定数項や中間項の形を見ます。因数分解した式を展開して元に戻るか確認すると、符号の間違いにも気づきやすくなります。
次の式を因数分解しなさい。
\(\displaystyle 4a²+6a\)を因数分解しなさい
\(\displaystyle x²-49\)を因数分解しなさい
\(\displaystyle x²-10x+25\)を因数分解しなさい
\(\displaystyle x²+11x+18\)を因数分解しなさい
組み合わせて因数分解
4つの項を2項ずつに分け、各組をくくったときに同じかっこが現れる組み合わせを探します。最初の分け方でそろわないときは、別の組み合わせも試してみましょう。
項の組み合わせを考えて、次の式を因数分解しなさい。
\(\displaystyle mn+4m+3n+12\)を因数分解し、mを含む因数を先に書きなさい
係数から定数を求める
かっこのある式を丁寧に展開し、同じ次数の項どうしの係数を比べます。完全平方式では、中間項の係数と定数項のつながりに注目してください。
展開した式の係数を比べて、空欄に当てはまる数を求めなさい。
問6\(\displaystyle (x+p)(x-4)=x²-10x+q\)が成り立つとき、p=①、q=②です。①、②に当てはまる数を書きなさい。→ ________________________________
完全平方式になるように、空欄に当てはまる数を求めなさい。
問7\(\displaystyle x²+14x+k\)が完全平方式になるとき、k=①です。①に当てはまる数を書きなさい。→ ________________________________
因数分解の活用
すぐに数値を計算せず、平方の差として表せないかを先に考えます。積の形に直してから計算や代入をすると、見通しよく進められる場合があります。
平方の差を利用して、次の計算を工夫しなさい。
問819.7×20.3を平方の差を利用して工夫して計算すると、答えは①です。①に当てはまる数を書きなさい。→ ________________________________
先に因数分解してから値を代入しなさい。
問9\(\displaystyle x=68\)、\(\displaystyle y=32\)のとき、\(\displaystyle x²-y²\)の値を先に因数分解してから求めると、答えは①です。①に当てはまる数を書きなさい。→ ________________________________
誤りを直す
答えを直すだけでなく、どの符号や公式の使い方に誤りがあるのかを説明します。因数分解した式を展開し、もとの式と比べる方法も使ってみてください。
因数分解の誤りを見つけ、正しい式と理由を書きなさい。
問10\(\displaystyle x²-12x+36=(x+6)²\)という因数分解には誤りがあります。正しい因数分解に直し、誤りの理由を書きなさい。→ ________________________________
文字式で証明する
数量を文字式で表し、式を整理して、何と整数の積になっているかを示します。最後に、その積の形からいえる性質を言葉で書くところまでが証明です。
文字式を使って、次の性質を証明しなさい。
問11十の位がa、一の位がbである2桁の自然数と、その数の十の位と一の位を入れ替えた数との和は、11の倍数になります。このことを文字式で表し、因数分解して証明しなさい。→ ________________________________
計算方法を説明する
使った因数分解の公式、変形した式、計算しやすくなる理由を順につなげて書きます。計算結果だけでなく、もとの方法と比べて何が変わったのかも説明しましょう。
因数分解を利用した計算方法と、そのよさを説明しなさい。
問12\(\displaystyle x=1001\)、\(\displaystyle y=999\)のとき、\(\displaystyle x²-y²\)は、xとyをそのまま代入してそれぞれ2乗するより、先に因数分解してから代入すると計算しやすくなります。平方の差の利用に触れ、式を示して理由を説明しなさい。→ ________________________________
解答・解説
問1\(\displaystyle 2a(2a+3)\)
\(\displaystyle 4a²\)と6aに共通する因数2aをくくり出すと、\(\displaystyle 2a(2a+3)\)となります。
問2\(\displaystyle (x+7)(x-7)\)
49は\(\displaystyle 7²\)なので、平方の差を使うと\(\displaystyle (x+7)(x-7)\)となります。
問3\(\displaystyle (x-5)²\)
\(\displaystyle 25=5²\)で、中間項−10xは\(\displaystyle -2×5×x\)です。したがって、\(\displaystyle (x-5)²\)となります。
問4\(\displaystyle (x+2)(x+9)\)
和が11、積が18になる2つの整数は2と9です。したがって、\(\displaystyle (x+2)(x+9)\)となります。
問5\(\displaystyle (m+3)(n+4)\)
mn+4mと\(\displaystyle 3n+12\)をそれぞれくくると、\(\displaystyle m(n+4)+3(n+4)\)です。共通する\(\displaystyle (n+4)\)をさらにくくると、\(\displaystyle (m+3)(n+4)\)となります。
問6①=−6、②=24
左辺を展開すると\(\displaystyle x²+(p-4)x-4p\)です。\(\displaystyle p-4=-10\)から\(\displaystyle p=-6\)となり、\(\displaystyle q=-4p=24\)です。
問7①=49
14は\(\displaystyle 2×7\)なので、\(\displaystyle x²+14x+k\)が\(\displaystyle (x+7)²\)になるには\(\displaystyle k=7²=49\)です。
問8①=399.91
\(\displaystyle 19.7×20.3=(20-0.3)(20+0.3)=20²-0.3²\)です。400−0.09=399.91となります。
問9①=3600
\(\displaystyle x²-y²=(x+y)(x-y)\)と因数分解できます。\(\displaystyle x+y=100\)、\(\displaystyle x-y=36\)なので、値は\(\displaystyle 100×36=3600\)です。
問10正しくは\(\displaystyle x²-12x+36=(x-6)²\)である。中間項が−12xなので、かっこの中の符号は負になる。また、\(\displaystyle (x+6)²\)を展開すると\(\displaystyle x²+12x+36\)となる。
完全平方式では、中間項の符号とかっこの中の符号が対応します。展開して元の式に戻るか確かめると、符号の誤りを見つけられます。
問11もとの数は\(\displaystyle 10a+b\)、位を入れ替えた数は\(\displaystyle 10b+a\)と表せる。その和は、\(\displaystyle (10a+b)+(10b+a)=11a+11b=11(a+b)\)となる。\(\displaystyle a+b\)は整数なので、\(\displaystyle 11(a+b)\)は11の倍数である。
2つの数の和を整理すると\(\displaystyle 11a+11b\)となり、共通因数11をくくり出せます。11と整数\(\displaystyle a+b\)の積になることが、11の倍数である根拠です。
問12\(\displaystyle x²-y²=(x+y)(x-y)\)と因数分解してから代入すると、\(\displaystyle (1001+999)(1001-999)=2000×2=4000\)となる。大きな数をそれぞれ2乗する計算が、和と差を求めてかける計算に変わるため、計算しやすい。
平方の差を使うと、2つの大きな平方を別々に求める必要がありません。この場合は差が2になるため、2000×2という計算にまとめられます。