中1理科|気体の発生と性質【Step 1c】
中1 理科|気体の発生と性質|Step 1c
この記事でわかること
- 石灰水が白くにごれば、気体は二酸化炭素です。
- 捕集法は水へのとけやすさ、次に密度で選びます。
- 検出の目印と安全な操作を分けて考えます。
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。
学習マップ
この単元の位置づけです。
気体は見た目が同じで、見分け方と集め方が混ざりやすい。
石灰水が白くにごる → 二酸化炭素
目印で見分け、性質に合う方法で集めると、気体の問題を整理しやすくなる。
炭酸飲料の泡の正体
炭酸飲料のふたを開けると、シュワッと泡が出る。あの泡の正体は何だろう。
- 泡の正体:二酸化炭素
- 石灰水に通す:白くにごる
- 気体には、それぞれを見分ける目印がある
気体ごとの検出の目印
| 気体 | 検出の目印 |
|---|---|
| 二酸化炭素 | 石灰水が白くにごる |
| 酸素 | 火のついた線香が激しく燃える |
| 水素 | 火を近づけると音を立てて燃える |
| アンモニア | 水溶液がアルカリ性を示す |
検出は気体ごとの固有の目印。ここは対応を覚えるしかない。観察結果を表に当てはめる。この表は4つの気体の基本的な見分けに使い、1つの試験ですべての気体を決めるものではない。
正直、目印と気体名の対応は覚える必要があります。観察された変化と同じ行を探します。一つの試験であらゆる気体を決められるわけではありません。
観察結果を読む
確認問題①
集気びんに入った気体に石灰水を加えてよくふると、石灰水が白くにごった。この気体は何か。
- ア 酸素
- イ 二酸化炭素
- ウ 水素
- エ アンモニア
確認問題①の答え
答え:イ 二酸化炭素
- 石灰水を白くにごらせる気体は二酸化炭素
- 観察した白いにごりを検出の目印に対応させる
3つの気体の集め方
- 水上置換法:水にとけないか、とけにくい気体を、水と置きかえて集める
- 上方置換法:水にとけやすい気体のうち、空気より密度が小さいものを上向きに集める
- 下方置換法:水にとけやすい気体のうち、空気より密度が大きいものを下向きに集める
安全:においは手であおいでかぐ。直接深く吸いこまない。可燃性気体は試験管に少量集める。発生口から離して点火。
においは手であおいでかぎ、直接深く吸いこみません。燃える気体は試験管に少量集め、発生口から離れた場所で点火します。
捕集法の選び方
この選び方は、気体の捕集法を考えるときに使う。気体そのものを見分ける検出法には使わない。難しく感じたら図を手がかりにし、あとで理由を見直せばよい。
この考え方は捕集法を選ぶためのもので、気体の名前を決める検出には使いません。見分け方と集め方を分けることが大切です。
空気との密度を比べる
空気を1とした密度比:1より小さいと空気より軽く、1より大きいと空気より重い。
5つの気体と適した捕集法
| 気体 | 水へのとけやすさ | 適した捕集法 |
|---|---|---|
| 酸素 | とけにくい | 水上置換法 |
| 水素 | とけにくい | 水上置換法 |
| 窒素 | とけにくい | 水上置換法 |
| アンモニア | 非常にとけやすい・空気より軽い | 上方置換法 |
| 二酸化炭素 | 少ししかとけない・空気より重い | 水上置換法(下方置換法でも可) |
二酸化炭素は、水に少ししかとけないので水上置換法でも、空気より重いので下方置換法でも集められる。
二酸化炭素は水に少ししかとけないので水上置換法で集められます。また、空気より重いため、下方置換法でも集められます。捕集法が一つに限られない場合もあります。
アンモニアがとけた水を確かめる
- アンモニアは水に非常にとけやすい
- アンモニアがとけた水はアルカリ性
- フェノールフタレイン溶液:アルカリ性で赤色
- BTB溶液:酸性で黄色・中性で緑色・アルカリ性で青色
フェノールフタレイン溶液を加えた水が赤色になることは、アンモニアを確かめる目印になる。ただし、赤色はアルカリ性の目印なので、場面やほかの性質も合わせて判断する。
フェノールフタレイン溶液を加えて赤色になれば、アンモニアを確かめる目印になります。ただし、赤色が直接示すのはアルカリ性です。実験の場面やほかの性質も合わせて気体を判断します。
よくある間違い
× 水素は軽いから上方置換法、酸素は重いから下方置換法と、最初から密度だけで決める。
○ 水素も酸素も水にとけにくいので、先に水へのとけやすさを見て水上置換法を選ぶ。
× 二酸化炭素は水に少しとける点を確かめず、いつでも水上置換法だけを選ぶ。
○ 二酸化炭素は水上置換法でも集められ、空気より重いので下方置換法でも集められる。
二酸化炭素を水上置換法だけに固定するのも注意が必要です。水上置換法に加え、空気より重い性質を使う下方置換法でも集められます。
安全確認と検出結果を分ける
確認問題②
実験者は、集めた気体が水素ではないことを火を使わない方法で確かめた。その後、この気体に火のついた線香を入れると、線香が激しく燃えた。この気体は何か。
- ア 二酸化炭素
- イ 窒素
- ウ アンモニア
- エ 酸素
確認問題②の答え
答え:エ 酸素
- 火のついた線香が激しく燃える気体は酸素
- 水素ではないことの確認は安全上大切
- 気体名を決める手がかりは線香の燃え方
操作と観察を分けて読む
どこで・どれだけ集めたかは安全操作、燃えたときの変化は検出の手がかり。役割を分けて読む。
確認問題③
発生した気体を試験管に少量集め、発生口から離れた場所で火を近づけると、気体が音を立てて燃えた。この気体は何か。
- ア 水素
- イ 酸素
- ウ 二酸化炭素
- エ 窒素
確認問題③の答え
答え:ア 水素
- 火を近づけると音を立てて燃える気体は水素
- 燃え方は、試験管に少量集め、発生口から離れた場所で確かめる
捕集法の条件を読む
確認問題④
アンモニアは水に非常にとけやすく、空気より軽い。この気体を集めるのに最も適した方法はどれか。
- ア 水上置換法
- イ 下方置換法
- ウ 上方置換法
確認問題④の答え
答え:ウ 上方置換法
判断に使う性質をしぼる
捕集法を選ぶ手がかりは水へのとけやすさと空気との密度。色やにおいは、この判断には使わない。
確認問題⑤
新しく調べた気体Cは無色・無臭で、水にとけにくいことが分かった。気体Cを集めるのに最も適した方法はどれか。
- ア 水上置換法
- イ 上方置換法
- ウ 下方置換法
確認問題⑤の答え
答え:ア 水上置換法
- 水にとけにくい気体は、水と置きかえて集める
- 無色・無臭や空気との密度は、この判断には使わない
とけやすいときは密度へ
水にとけやすい気体は水と置きかえにくい。そこで、空気より軽いか重いかまで確かめて集め方を決める。
確認問題⑥
新しく調べた気体Dは無色で、水にとけやすく、空気より重いことが分かった。気体Dを集めるのに最も適した方法はどれか。
- ア 上方置換法
- イ 下方置換法
- ウ 水上置換法
確認問題⑥の答え
答え:イ 下方置換法
無色であることは、この捕集法を選ぶ判断には使わない。
気体の検出と捕集法のまとめ
- 検出:気体ごとの固有の目印を観察結果に対応させる
- 捕集:まず水へのとけやすさ、必要なら空気との密度で選ぶ
- 安全:においは手であおぎ、可燃性気体は少量を発生口から離して確かめる
自己点検:『石灰水の変化から気体を見分ける方法』と『水へのとけやすさから捕集法を選ぶ流れ』を自分の言葉で説明できるか確かめよう。あやしければ対応する表や図に戻ろう。
においは手であおいでかぎます。燃える気体は試験管に少量集め、発生口から離れて確かめます。見分け方と捕集法を説明できるか確かめましょう。
よくある質問
石灰水が白くにごったら、なぜ酸素ではないのですか?
石灰水を白くにごらせる目印は二酸化炭素に対応します。酸素は、火のついた線香が激しく燃える変化で確かめます。二つの検出法が混ざったときは、観察された変化をそのまま対応表で探しましょう。
水素は空気より軽いのに、なぜ上方置換法ではないのですか?
軽さに注目した考え方は自然です。ただし、捕集法では先に水へのとけやすさを見ます。水素は水にとけにくいため、水上置換法で集めます。
二酸化炭素の捕集法は一つだけですか?
二酸化炭素は水に少ししかとけないので、水上置換法で集められます。空気より重い性質を使えば下方置換法でも集められるため、どちらか一つだけではありません。
解答・解説つきの演習プリント(別ページ)
この単元の授業
- Step 1a
- Step 1c(この記事)





