中学1年

中1理科|植物の分類【Step 1a】

栞先生

中1 理科|植物の分類|Step 1a

この記事でわかること

  • 植物は、種子の有無、子房・果実の有無、葉脈・根の順に分類します。
  • 種子植物は、胚珠が子房に包まれるかどうかで二つに分かれます。
  • 被子植物は、子葉・葉脈・根の特徴で仲間分けできます。

※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。

栞先生
栞先生
公園にある植物を名前や葉の形だけで分けようとすると、どこから手をつけるか迷います。そこで、まずは花がさいて種子ができる仲間と、種子をつくらない仲間に分けてみましょう。見た目が違っていても、同じ観点で比べれば同じ仲間になることがあります。

学習マップ

この単元の位置づけです。

植物の名前が並ぶと、どこから分けるのか迷いやすい。

できあがりを先に見ると
種子の有無 → 子房・果実の有無 → 葉脈・根のちがい
この観点で植物の分類が整理しやすくなる。

 前学年の基礎
  ↓
 植物の発芽・成長・結実(小5)
  ↓
 生物と環境(小6)
  ↓
 植物の分類
  ↓
 生物と細胞(中2)
  ↓
 植物の体のつくりと働き(光合成・蒸散)(中2)
  ↓
 生物の分類と進化(中2)

公園の植物を仲間分けしよう

栞先生
栞先生
公園にある植物を名前や葉の形だけで分けようとすると、どこから手をつけるか迷います。そこで、まずは花がさいて種子ができる仲間と、種子をつくらない仲間に分けてみましょう。見た目が違っていても、同じ観点で比べれば同じ仲間になることがあります。

公園で見つけた植物を並べて、まず「花がさいて種子ができる仲間」と「種子をつくらない仲間」に分けてみよう。

  • 見る観点:花や種子があるか
  • 同じ観点で比べると、見た目が違う植物も仲間分けできる

この分類では、花や種子があるかを最初の手がかりにします。その後、子房や果実、葉脈や根へと観点を移すと、植物の名前が並んでいても順序よく整理できます。

花のつくりと受粉をふり返る

栞先生
栞先生
小学校で観察した被子植物の花は、おしべ・めしべ・花びら・がくからできています。受粉とは、めしべの先に花粉がつくことです。ここがあやしい場合は、植物の発芽・成長・結実を振り返ってから読み進めても大丈夫です。
  • 花のつくり(小学校で観察した被子植物):おしべ・めしべ・花びら・がく
  • 受粉:めしべの先に花粉がつくこと
被子植物で受粉した後の変化
1. めしべの先に花粉がつく (受粉)
 ↓
2. 子房 → 果実 (子房が変化する)
 ↓
3. 胚珠 → 種子 (胚珠が変化する)

この変化は、子房をもつ被子植物についての説明。裸子植物には子房がなく、果実はできない。

被子植物では、受粉後に子房が果実へ、胚珠が種子へと変化します。これは子房をもつ被子植物についての変化です。裸子植物には子房がないため果実はできず、この違いが次の分類に役立ちます。

最初の観点は、種子でふえるか

栞先生
栞先生
植物は、まず種子でふえる種子植物と、種子をつくらず胞子でふえる植物に分かれます。種子植物は被子植物と裸子植物に分かれ、被子植物はさらに双子葉類と単子葉類に分かれます。一方、種子をつくらない植物にはシダ植物とコケ植物があります。
植物の分類 植物 種子植物 種子をつくらない 植物 被子植 物 裸子植 物 シダ植 物 コケ植 物 双子葉 類 単子葉 類 ポイント 種子でふえるか胞子でふえるかで分ける
  • 種子植物:被子植物・裸子植物
  • 被子植物:双子葉類・単子葉類
  • 種子をつくらない植物:シダ植物・コケ植物(胞子でふえる)
  • 5つのグループを確認:双子葉類、単子葉類、裸子植物、シダ植物、コケ植物

難しく感じたら、まずこの分類図の枝分かれを覚えよう。植物名を種子か胞子かで分ける基本問題に使える。からだのつくりによる詳しい区別はこの図だけでは扱わない。

分類図の終わりに並ぶ五つのグループは、双子葉類、単子葉類、裸子植物、シダ植物、コケ植物です。正直、名前が一気に増えるので、私も最初は枝を追うのがややこしいと感じました。まず図の枝分かれを覚え、植物名を種子か胞子かで分ける基本問題に使えば十分です。

確認問題①

栞先生
栞先生
問題:公園で見つけた植物を、種子でふえる植物と胞子でふえる植物に分けます。胞子でふえる植物のなかまをすべて選びなさい。ア、シダ植物。イ、双子葉類。ウ、コケ植物。エ、裸子植物。

公園で見つけた植物を、種子でふえる植物と胞子でふえる植物に分けます。胞子でふえる植物のなかまをすべて選びなさい。

  • ア シダ植物
  • イ 双子葉類
  • ウ コケ植物
  • エ 裸子植物

確認問題①の答え

栞先生
栞先生
答え:ア、ウ。シダ植物とコケ植物は種子をつくらず胞子でふえ、双子葉類と裸子植物は種子植物です。

答え:ア、ウ

  • シダ植物とコケ植物は種子をつくらず、胞子でなかまをふやす
  • 双子葉類と裸子植物は種子植物

被子植物と裸子植物を分ける

栞先生
栞先生
被子植物と裸子植物は、どちらも花をさかせて種子をつくる種子植物です。違いは胚珠の状態にあります。被子植物は胚珠が子房の中にあり、受粉後には果実ができます。裸子植物は子房がなく、胚珠がむき出しなので果実はできません。
胚珠と子房の関係被子植物花びら柱頭花柱がく子房胚珠子房の中に胚珠果実ができる裸子植物マツの雌花のりん片胚珠が2つむき出し子房なし果実はできない
  • 共通点:どちらも花をさかせて種子をつくる種子植物
  • 被子植物:子房の中に胚珠があり、果実ができる
  • 裸子植物:子房なし・胚珠がむき出し・果実はできない
  • マツの雌花のりん片:胚珠が2つむき出し

マツには子房がないので、まつかさは果実ではない。

マツの雌花では、りん片一枚のつけ根に胚珠が二つ、むき出しでついています。まつかさを果実だと思いやすいのですが、マツには子房がないため、まつかさは果実ではありません。

被子植物・裸子植物の早見表

栞先生
栞先生
早見表では、被子植物を「胚珠は子房の中」「子房があり果実ができる」「代表例はアブラナ・ツツジ」と整理します。裸子植物は「胚珠がむき出し」「子房がなく果実はできない」「代表例はマツ・イチョウ・スギ・ソテツ」です。
観点被子植物裸子植物
胚珠のようす子房の中に胚珠胚珠がむき出し
子房・果実子房あり・果実ができる子房なし・果実はできない
代表例アブラナ・ツツジマツ・イチョウ・スギ・ソテツ

まず胚珠が子房に包まれているかを理解しよう。難しければ、この早見表を覚えて、種子植物を被子植物か裸子植物か見分ける問題に使おう。種子をつくらない植物の判別には使わない。

理解の軸は、胚珠が子房に包まれているかどうかです。まだ混ざる場合は、この表の三つの観点を列ごと覚え、種子植物を被子植物か裸子植物かに分ける基本問題に使いましょう。種子をつくらない植物を判別する表ではありません。

確認問題②

栞先生
栞先生
問題:次の植物のうち、裸子植物をすべて選びなさい。ア、マツ。イ、アブラナ。ウ、イチョウ。エ、ツツジ。

次の植物のうち、裸子植物をすべて選びなさい。

  • ア マツ
  • イ アブラナ
  • ウ イチョウ
  • エ ツツジ

確認問題②の答え

栞先生
栞先生
答え:ア、ウ。マツとイチョウは裸子植物で、アブラナとツツジは被子植物です。

答え:ア、ウ

  • マツとイチョウは裸子植物
  • アブラナとツツジは被子植物

確認問題③

栞先生
栞先生
問題:被子植物と裸子植物について、共通点にふれながら、胚珠・子房・果実の違いを一文で書きなさい。

被子植物と裸子植物について、共通点にふれながら、胚珠・子房・果実の違いを1文で書きなさい。

確認問題③の答え

栞先生
栞先生
答え:どちらも種子をつくる種子植物だが、被子植物は胚珠が子房の中にあり果実ができるのに対し、裸子植物は子房がなく胚珠がむき出しで果実はできない。

どちらも種子をつくる種子植物だが、被子植物は胚珠が子房の中にあり果実ができるのに対し、裸子植物は子房がなく胚珠がむき出しで果実はできない。

  • 被子植物:受粉後に子房が果実になる
  • 裸子植物:子房がないため果実はできない

よくある間違い

栞先生
栞先生
「裸子植物には花がない」という整理は誤りです。裸子植物にも花があり、種子をつくります。ただし、花びらはありません。また、果実と種子は同じものではないため、果実をつくらない裸子植物も種子植物です。

× 裸子植物には花がない
○ 裸子植物にも花があり、種子をつくる。花びらはない。

× 裸子植物は果実がないから胞子でふえる
○ 裸子植物は果実をつくらないが、種子をつくる種子植物。

× コケ植物を維管束の有無で今すぐ判別する
○ 今はコケ植物が胞子でふえることを押さえる。維管束による分類はこの先で扱う。

裸子植物は果実をつくらないので胞子でふえる、と考えたなら、果実の有無を分類に結び付けようとした点は自然です。一つ直すところは、果実ができなくても種子はできることです。

双子葉類と単子葉類を分ける

栞先生
栞先生
被子植物は、子葉・葉脈・根の組み合わせで双子葉類と単子葉類に分けられます。双子葉類は子葉が二枚、葉脈が網状脈、根が主根と側根です。単子葉類は子葉が一枚、葉脈が平行脈、根がひげ根です。
葉脈と根のちがい双子葉類網状脈主根と側根単子葉類平行脈ひげ根
観点双子葉類単子葉類
子葉2枚1枚
葉脈網状脈平行脈
根主根と側根ひげ根

この早見表は被子植物を双子葉類か単子葉類か見分けるときに使う。裸子植物や種子をつくらない植物を分ける表ではない。

  • 覚えるもの:子葉・葉脈・根の組み合わせ
  • 使い方:観察した特徴を同じ列に当てはめる
  • 難しければこの表を手がかりに、被子植物の基本的な分類問題を解こう

観察した特徴を早見表の同じ列に当てはめると判断しやすくなります。この表を使える相手は被子植物です。裸子植物や種子をつくらない植物を分ける表ではないので、適用する範囲も一緒に押さえましょう。

双子葉類・単子葉類の代表例

栞先生
栞先生
双子葉類の代表例には、タンポポ・ナズナ・アブラナ・サクラがあります。単子葉類の代表例は、ツユクサ・スズメノカタビラ・ササ・チューリップです。二つの列に分け、子葉・葉脈・根の特徴と植物名を結び付けておくと分類しやすくなります。
双子葉類単子葉類
タンポポ・ナズナツユクサ・スズメノカタビラ
アブラナ・サクラササ・チューリップ

確認問題④

栞先生
栞先生
問題:チューリップを観察すると、子葉は1枚、葉脈は平行脈、根はひげ根でした。チューリップが属するなかまを選びなさい。ア、双子葉類。イ、単子葉類。

チューリップを観察すると、子葉は1枚、葉脈は平行脈、根はひげ根でした。チューリップが属するなかまを選びなさい。

  • ア 双子葉類
  • イ 単子葉類

確認問題④の答え

栞先生
栞先生
答え:イ。子葉1枚・平行脈・ひげ根の三つが、すべて単子葉類の特徴と一致します。

答え:イ 単子葉類

  • 子葉1枚
  • 平行脈
  • ひげ根

確認問題⑤

栞先生
栞先生
問題:ある被子植物を観察すると、葉脈は網状脈で、根は主根と側根からできていました。この植物が属するなかまを選びなさい。ア、双子葉類。イ、単子葉類。

ある被子植物を観察すると、葉脈は網状脈で、根は主根と側根からできていました。この植物が属するなかまを選びなさい。

  • ア 双子葉類
  • イ 単子葉類

確認問題⑤の答え

栞先生
栞先生
答え:ア。網状脈と主根・側根は、どちらも双子葉類の特徴です。

答え:ア 双子葉類

  • 葉脈:網状脈
  • 根:主根と側根

植物の分類をまとめる

栞先生
栞先生
植物を分類するときは、まず種子でふえるか胞子でふえるかを見ます。種子植物なら、子房・胚珠・果実に注目して被子植物と裸子植物に分けます。さらに被子植物なら、子葉の数、葉脈、根を比べて双子葉類と単子葉類に分けます。
  • まず種子植物か種子をつくらない植物かを、種子/胞子で分ける
  • 種子植物は、子房・胚珠・果実に注目して被子植物/裸子植物に分ける
  • 被子植物は、子葉・網状脈/平行脈・主根と側根/ひげ根に注目して双子葉類/単子葉類に分ける

「種子の有無 → 子房・果実の有無 → 葉脈・根のちがい」を自分の言葉で説明できたら、今日の整理はOK。あやしい観点があれば、その早見表に戻ろう。

この先は、維管束の有無による分類、シダ植物・コケ植物のからだのつくり、胞子でふえるしくみの詳細も扱っていく。

つまり、見ていく流れは「種子の有無、子房・果実の有無、葉脈・根のちがい」です。分類名だけでなく、どの観点で分けたかまで自分の言葉で説明できると、植物の仲間を根拠とともに整理できます。

よくある質問

双子葉類は胞子でふえる植物ではないのですか?

名前からふえ方を想像すると迷いやすいところです。双子葉類は被子植物の中のグループなので、種子をつくる種子植物です。

裸子植物は果実がないのに、なぜ種子植物なのですか?

果実と種子を同じものだと考えると、ここで混ざりやすくなります。裸子植物には子房がないため果実はできませんが、胚珠から種子はできます。

アブラナやツツジは裸子植物ですか?

代表例の列を取り違えることがあります。アブラナとツツジは被子植物で、マツ・イチョウ・スギ・ソテツが裸子植物の代表例です。

平行脈とひげ根は双子葉類の特徴ですか?

二つの列が入れ替わると判断に迷います。平行脈とひげ根は単子葉類、網状脈と主根・側根は双子葉類の特徴です。

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この単元の授業

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