中学1年

冠詞 a・an・the の使い方と、量の言い方(some・any)

栞先生

※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。

この記事でわかること

  • a と an のどちらをつけるかは、「すぐ次の語の最初の音」で決まること
  • the をつけるときと、a・an・the を何もつけないとき
  • 「水を 2 杯」「いくつか」を英語でどう言うか(入れ物で数える言い方と、some・any)

はじめに:2 つのことを思い出そう

この記事では、名詞の前につく小さな言葉、a・an・the を学びます。この 3 つは「冠詞」と呼ばれます。そのあとで、量の言い方と、「いくつか」を表す some・any も学びます。

その前に、ここで使うことを 2 つだけ思い出しておきましょう。

1 つ目は、名詞の数え方です。
名詞には 2 つの種類があります。

  • 数えられる名詞:apple(りんご)や cat(ねこ)のように、1 つ、2 つと区切れるもの
  • 数えられない名詞:water(水)や music(音楽)のように、区切れないもの

数えられる名詞は、1 つなら a cat、2 つ以上なら cats のように -s をつけます。数えられない名詞には、a も -s もつけません。

1 匹 a cat 3 匹 cats water a も -s もつけない

2 つ目は、「〜の」の言い方です。

  • my bag:私のかばん(my=「私の」)
  • Ken’s bag:ケンのかばん(Ken’s=「ケンの」)

この 2 つを土台にして、a のまわりをもう少しくわしく見ていきます。

a と an は「すぐ次の語の最初の音」で決める

「りんごが 1 つ」を英語で言ってみましょう。apple は数えられる名詞で、1 つです。さっきの決まりどおりなら、a apple になりそうです。

声に出してみると「ア・アップル」となります。ア、アと似た音が続くので、間で切れてしまいます。そこで英語では、a を an にかえて an apple と言います。読むと「アナップル」です。n の音が次の「ア」とつながって、すっと言えます。

切れる a apple ア アップル an apple アナップル

数えられる名詞が 1 つのときは、a か an をつけます。どちらにするかは、次のように決めます。

【決まり】a と an
– すぐ次の語が母音の音(ア・イ・ウ・エ・オに近い音)で始まる → an
– 子音の音(母音の音以外の音)で始まる → a

見るのは名詞ではなく、「すぐ次の語」

「すぐ次の語」というのは、名詞のことではありません。a のすぐ右にある語のことです。

  • apple の前に red(赤い)を入れると、すぐ次の語は red です。red は「レ」で始まるので a red apple になります。
  • 反対に、book の前に English を入れると(a と book の間に入ります)、すぐ次の語は English です。English は「イ」で始まるので an English book になります。
an apple ア a red apple レ

決めるのは文字ではなく「音」

もう 1 つ大事なことがあります。決めるのは、つづりの文字ではなく、読んだときの音です。

  • umbrella(かさ)は u で始まり、読むと「アンブレラ」です。アの音なので an umbrella。
  • unicorn(ユニコーン)も u で始まります。でも、読むと「ユニコーン」です。「ユ」は母音の音ではないので、a unicorn になります。
umbrella ア (アンブレラ) unicorn ユ (ユニコーン)

迷ったら、声に出して、最初の音を聞いてみてください。

問1 で確かめよう

問1 ( )に a か an を入れなさい。
① ( ) egg
② ( ) dog
③ ( ) old house
④ ( ) big orange
⑤ ( ) uniform

答え
① an egg
② a dog
③ an old house
④ a big orange
⑤ a uniform

【注意】見るのは「すぐ次の語」の「最初の音」
③ old(オ)→ an ④ big(ビ)→ a ⑤ uniform(ユ)→ a

① an egg エ ② a dog ド ③ an old house オ ④ a big orange ビ ⑤ a uniform ユ

1 つずつ見ていきます。

  • ① egg は「エッグ」です。エの音で始まるので an egg です。
  • ② dog は「ド」で始まるので a dog です。
  • ③ old house は、とても引っかかりやすい問題です。house は「ハ」の音なので、つい a にしてしまいやすい所です。名詞を見て決めようとするのは、自然な考え方です。でも、a のすぐ次にあるのは old です。old は「オ」の音で始まるので、an old house になります。
  • ④ big orange は、③ の反対です。orange だけなら「オ」で始まるので an orange です。でもここでは、間に big が入っています。すぐ次の語は big で、「ビ」の音なので a big orange です。
  • ⑤ uniform は、u が母音字なので、an にしてしまいやすい語です。文字を手がかりに考えると、そうなりますね。でも、読むと「ユニフォーム」で、「ユ」の音で始まります。a か an かは文字ではなく音で決まるので、a uniform です。

まとめると、a のすぐ次の語を声に出して、最初の音が母音の音かどうかで決めます。これだけです。

the は「どれのことか分かっている」ときにつける

a と an は「1 つの」という意味でした。英語の文には、the という語もよく出てきます。日本語にはぴったり同じ言葉がないので、いつ使うのか分かりにくい語です。この記事で学ぶことの中で、いちばん感覚をつかみにくいのが、この the です。ゆっくり見ていきましょう。

次の文の( )には、a と the のどちらが入るでしょうか。

I have a dog.(私は犬を飼っています。)
( ) dog is big.(その犬は大きいです。)

1 文目の a dog は、初めて話に出てきた犬です。聞いている人は、まだどんな犬か知りません。
でも 2 文目の犬は、さっき出てきた「私の犬」のことだと、聞いている人にも分かります。こういうとき英語では the をつけて、The dog is big. と言います。the は「その」に近い意味です。

話す人 聞く人 どの犬か、 2 人とも 分かっている

つまり the は、話している人と聞いている人の両方が、どれのことか分かっているときに使います。

【決まり】どれのことか分かる → the
① 2 回目に出てきたもの:I have a dog. The dog is big.
② その場で 1 つに決まるもの:Please close the door.(ドアが 1 つしかない部屋で「ドアを閉めてください」。どのドアか、言わなくても分かります)
③ 1 つしかないもの:the sun(太陽は 1 つしかありません)

初めて話に出てきた、まだどれと決まっていない 1 つ → a

どれか分かる the dog ① 2 回目 the door ② ドアが 1 つ the sun ③ 1 つしかない

楽器は「play the +楽器」の形で覚える

もう 1 つ、the がつく形があります。楽器です。「ピアノをひく」は play the piano です。

これは、どのピアノか分かっているから the がつく、というわけではありません。楽器をひくと言うときは the をつける、という決まった形です。「play the +楽器」は、学校と入試の形として覚えておきましょう。

play the piano 形で覚える

問2 で確かめよう

問2 ( )に a か the を入れなさい。
(1) I have a cat. ( ) cat is black.
(2) Please open ( ) window.(部屋に窓が 1 つある)
(3) I want ( ) new bike.
(4) ( ) moon is beautiful tonight.

答え
(1) The (2) the (3) a (4) The

(1) 2 回目のねこ → The cat
(2) 窓は 1 つ → the window
(3) まだ決まっていない 1 台 → a new bike
(4) 月は 1 つ → The moon

どの問いも、「どれのことか、聞いている人にも分かるか」を考えると決められます。

  • (1) 1 文目の a cat で、ねこが初めて話に出てきました。2 文目のねこは、さっきのねこだと分かります。だから The です。文の初めなので、大文字の T で書きます。
I have a cat . The cat is black. 同じねこ
  • (2) 部屋に窓が 1 つしかないので、「窓を開けて」と言われれば、どの窓かすぐに分かります。答えは the です。
  • (3) 答えは a です。ほしい自転車を頭の中で 1 台に決めていると、the にしたくなりやすい所です。その気持ちは自然です。でも、聞いている人には、どの自転車のことか分かりません。まだ決まっていない、どれでもよい新しい自転車 1 台なので、a new bike になります。
a new bike どれでもよい 1 台
  • (4) 月は 1 つしかないので The moon です。毎晩見える月も、いつも同じ 1 つの月なので、the をつけます。

a・an・the を何もつけないとき

楽器には the をつける、と学びました。では、同じ play を使うスポーツはどうでしょう。「テニスをする」は play the tennis でしょうか。

答えは play tennis です。スポーツには何もつけません。

  • I play the piano.(楽器 → the)
  • I play tennis.(スポーツ → 何もつけない)
楽器 play the piano スポーツ play tennis 何もつけない

「同じ play なのに?」と思った人、そう感じるのはもっともです。ここは「楽器とスポーツで分かれる」と覚えてしまうのが近道です。

ほかにも、a・an・the を何もつけない名詞があります。

【決まり】a・an・the をつけないとき
– スポーツ:play tennis
– 教科:study English
– 食事:have lunch
– 名前:Ken、Japan
– my・Ken’s と一緒のとき:my bag(a my bag とは言わない)
– 種類全体を言うとき:I like milk./I like cats.(数えられる名詞は複数形)

少しだけ補足します。

  • 国の名前は、ふつう何もつけないと思っておいてください。the U.K. のように the がつく国名もありますが、それは出てきたときに覚えれば十分です。
  • my や Ken’s と一緒のとき:my bag と言えば、どのかばんかはもう決まっています。だから a も the も要りません。a my bag のように重ねて言うことはありません。
  • 種類全体を言うとき:「牛乳が好き」は I like milk. です。milk は数えられないので、そのままの形です。「ねこが好き」は I like cats. です。cat は数えられる名詞なので、複数形の cats にします。-s はつけますが、a・an・the はつけません。

ここで言う「何もつけない」は、「a・an・the をつけない」という意味です。

問3 で確かめよう

問3 ( )に a・an・the のどれかを入れなさい。何も要らないときは × を書きなさい。
(1) I play ( ) soccer.
(2) Mika plays ( ) guitar.
(3) I like ( ) music.
(4) This is ( ) my bike.
(5) He is from ( ) Canada.
(6) I eat ( ) breakfast every day.

答え
(1) × (2) the (3) × (4) × (5) × (6) ×

(1) スポーツ → × (2) 楽器 → the
(3) 数えられない名詞で種類全体 → ×
(4) my がある → ×
(5) 国の名前 → ×
(6) 食事 → ×

【注意】a my bike とは言わない
my・Ken’s は a・the と同じ場所に入る

  • (1) と (2) は、どちらも play の文です。(1) の soccer はスポーツなので、何もつけません。× です。(2) の guitar は楽器なので、the guitar です。ここでよくあるまちがいが、the soccer としたり、guitar に何もつけなかったりすることです。楽器とスポーツが入れかわっていないか、確かめましょう。ここは入れかわりやすいところです。学校と入試では「play the +楽器」と覚えましょう。
  • (3) music は数えられない名詞です。ここでは「音楽というもの全体が好き」という意味なので、何もつけません。× です。
  • (4) 「これは私の自転車です」という文です。This is a bike. という文を知っているので、a を入れたくなった人もいると思います。知っている形を使おうとしたのは、いい考え方です。でも、ここにはもう my があります。my や Ken’s は、a や the と同じ場所に入る語だと考えると分かりやすいです。同じ場所に 2 つは入らないので、a my bike のように重ねません。× です。
bike a an the my Ken’s この中から 1 つだけ a my bike 2 つは入らない
  • (5) Canada は国の名前なので、何もつけません。これも × です。
  • (6) breakfast(朝ごはん)のような食事にも、何もつけません。× です。

6 問のうち 5 問が × でした。「こんなに × でいいの?」と思った人もいるかもしれません。英語では、名詞の前にいつも何かがつくわけではありません。「何もつけない」も、考えて選ぶ答えの 1 つです。

数えられない名詞の量は「入れ物」で数える

ここまで、a や an は「数えられる名詞が 1 つのとき」につける、と学んできました。では、数えられない名詞の量は、どう言えばいいでしょう。

たとえば「牛乳を 1 杯」です。milk は数えられないので、a milk とは言えません。
そこで、入れ物で数えます。

【決まり】数えられない名詞は入れ物で数える
– a glass of milk(コップ 1 杯の牛乳)
– a cup of coffee(カップ 1 杯のコーヒー)

glass は、ガラスのコップのことです。cup は取っ手のついたカップで、温かい飲み物を入れるものです。数えているのは入れ物なので、入れ物の前に a をつけます。

a glass of milk a cup of coffee 数えるのは入れ物

入れ物が 2 つ以上のときは?

では、2 つ以上のときはどうなるでしょう。bottle(ボトル)を使って、「ジュースを 2 本」と言ってみます。次のどれが正しいでしょうか。

  • ア two bottle of juices
  • イ two bottles of juice
  • ウ two bottles of juices

答えは イ two bottles of juice です。
数えているのはボトルです。ボトルが 2 本なので bottles にします。中身のジュースは数えられないので、juice のままです。

1 2 bottles juice (数えない)

【決まり】2 杯以上は入れ物だけ複数
two bottles of juice

「いくつか」「いくらか」は some と any

数をはっきり言わずに、「いくつか」「いくらか」と言う語もあります。どちらを使うかは、文の種類で決めます。

【決まり】いくつか・いくらか
– ふつうの文 → some:I have some books.(私は本を何冊か持っています。)
– たずねる文 → ふつう any:Do you have any books?(あなたは本を何冊か持っていますか。)
– 「〜ない」の文 → ふつう any:I don’t have any books.(私は本を 1 冊も持っていません。)

  • don’t は do not を短くした形です。この中の not と any で、「1 冊もない」という意味になります。
  • books のように、数えられる名詞は複数形にします。
  • some と any は、数えられない名詞にも使えます。たとえば I want some water. のように言えます。

それから、「たくさんの」は a lot of です。a lot of books のように言います。

問4 で確かめよう

問4 日本語に合うように、( )に 1 語ずつ入れなさい。
(1) I drink ( )( ) of tea every morning.(紅茶をカップ 1 杯)
(2) Ken drank two ( ) of water.(水をグラス 2 杯)
(3) My father drinks two ( ) of ( ) every day.(コーヒーを 2 杯)
(4) I have ( ) apples.(りんごをいくつか)
(5) Do you have ( ) money?(お金を(いくらか))
(6) I don’t have ( ) pens.(ペンを 1 本も持っていない)

答え
(1) a・cup(one・cup も正解) (2) glasses
(3) cups・coffee (4) some (5) any (6) any

【注意】入れ物だけ複数
two cups of coffee
two cups of coffees × two cup of coffee ×

some か any かは、文の種類で決める
(4) ふつうの文 → some
(5) たずねる文 → any
(6) 「〜ない」の文 → any

(1)〜(3) は入れ物の問題です。

  • (1) 日本語に「カップ 1 杯」とあるので、入れ物は cup です。紅茶は数えられないので、カップで数えて a cup of tea です。答えは a と cup です。a のかわりに one を入れて one cup of tea と書いても正解です。a も one も「入れ物のカップが 1 つ」ということを表していて、紅茶をカップで数えられているからです。
  • (2) 日本語に「グラス 2 杯」とあるので、入れ物は glass です。2 杯なので、glass を複数形にします。glass は s で終わる語なので、-s ではなく -es をつけて glasses です。ここでよくあるまちがいが、-s をつけて glasss としてしまうことです。「複数にする」という考えは合っています。あとは、s で終わる語には -es をつける、という決まりを思い出しましょう。
  • (3) 2 杯なので、cup を複数形の cups にします。中身の coffee は数えられないので、そのままです。
1 2 cups coffee (そのまま)

two cups of coffees も、two cup of coffee もまちがいです。「入れ物だけ複数」と覚えておきましょう。

(4)〜(6) は some と any の問題です。some か any かは、文の種類で決めます。

  • (4) 「持っています」というふつうの文なので some です。some のあとの数えられる名詞は、複数形の apples になります。
  • (5) 「持っていますか」とたずねる文なので、ふつうは any です。日本語に「いくらか」と書いてあるので、some にしてしまいやすい所です。日本語をよく読むからこそ、そう考えやすいのです。でも、some か any かは、日本語ではなく文の種類で決めます。money は数えられない名詞ですが、any を使えます。
  • (6) don’t がある「〜ない」の文なので any です。not と any で「1 本もない」という意味になります。any pens の pens も複数形です。

some と any は、数えられる名詞にも、数えられない名詞にも使えます。

まとめ

この記事で学んだことを並べます。

  • a か an かは、すぐ次の語の最初の音で決める(母音の音 → an、子音の音 → a)
  • どれのことか、話す人にも聞く人にも分かっているときは the(楽器は「play the +楽器」の形で覚える)
  • スポーツ・教科・食事・名前・my と一緒のとき・種類全体を言うときは、a・an・the をつけない
  • 数えられない名詞の量は入れ物で数える。2 杯以上なら入れ物だけ複数
  • 「いくつか」は、ふつうの文なら some、たずねる文と「〜ない」の文なら、ふつう any

「an old house の an は、old がオの音で始まるから」のように、理由をつけて言えたら、この記事の内容は身についています。あやしいところがあったら、その見出しに戻って読み直してみてください。

よくある質問

Q. u で始まる語には、いつも an をつければいいですか?
A. いいえ。a か an かは、文字ではなく音で決まります。umbrella は「アンブレラ」とアの音で始まるので an umbrella ですが、unicorn(ユニコーン)や uniform(ユニフォーム)は「ユ」の音で始まるので a をつけます。迷ったら、声に出して最初の音を聞いてみてください。

Q. play the piano には the がつくのに、play tennis にはつかないのはなぜですか?
A. 楽器のときは the をつけ、スポーツのときは何もつけない、という決まった形だからです。どのピアノか分かっているから the がつく、というわけではありません。「同じ play でも、楽器は the、スポーツは何もつけない」と覚えてしまうのが近道です。

Q. 日本語に「いくらか」と書いてあるのに、some ではなく any になるのはなぜですか?
A. some か any かは、日本語ではなく文の種類で決まるからです。ふつうの文なら some、たずねる文と「〜ない」の文なら、ふつう any を使います。Do you have any money? は、たずねる文なので any です。

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