中学2年

中2国語|用言の活用(動詞・形容詞・形容動詞)【Step 1c】

栞先生

中2 国語|用言の活用(動詞・形容詞・形容動詞)|Step 1c

この記事でわかること

  • 「美しい」と「静かな」は、それぞれ形容詞と形容動詞の連体形です。
  • 形容詞と形容動詞には、どちらも命令形がありません。
  • 形容動詞は「だ・な・に」の三つの形で見分けられます。

※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。

栞先生
栞先生
用言は、活用があり、それだけで述語になれる自立語です。動詞・形容詞・形容動詞の三つがあり、後に続く言葉に応じて形が変わることを活用といいます。

学習マップ

この単元の位置づけです。

『美しい花』と『静かな夜』。似た働きなのに、語の終わりが変わるところで混乱しやすい。

美しい→美しく/きれいだ→きれいな

形の変わり方を比べると、活用形と品詞の見分けがラクになる。

 主語と述語(小2)
  ↓
 品詞の分類(名詞・動詞・形容詞等)(中1)
  ↓
 用言の活用(動詞・形容詞・形容動詞)(中2)
  ↓
 論証構造の分析(主張・論拠・根拠)(中2)
  ↓
 心情の読み取り(間接描写・情景描写)(中2)
  ↓
 助動詞・助詞の識別と用法(中3)

用言と活用のおさらい

栞先生
栞先生
用言は、活用があり、それだけで述語になれる自立語です。動詞・形容詞・形容動詞の三つがあり、後に続く言葉に応じて形が変わることを活用といいます。
  • 用言:活用があり、それだけで述語になれる自立語
  • 用言の仲間:動詞・形容詞・形容動詞
  • 活用:後に続く言葉に応じて語の形が変わること
『高い』を二つの部分で見る
1. 高い→高く (後に続く言葉を変える)
 ↓
2. 共通する『高』を見つける (形の変わらない部分)
 ↓
3. 語幹=高/活用語尾=い・く (変わらない部分と変わる部分を分ける)
用言の3種と見分けの目印 用言 動詞 ウ段で終わる 形容詞 「い」で終わる 形容動詞 「だ・です」で終わる ポイント 言い切りの形で見分ける

「高い」が「高く」に変わっても共通する「高」が語幹、変化する「い・く」が活用語尾です。変わらない部分と変わる部分に分けると、活用を追いやすくなります。

六つの活用形

栞先生
栞先生
活用形は、未然形・連用形・終止形・連体形・仮定形・命令形の六つです。未然形には「う」など、連用形には別の用言や「た」「て」などが続き、終止形は文を言い切ります。
活用形後に続く言葉・働き
未然形『う』などが続く
連用形別の用言や『た』『て』などが続く
終止形文を言い切る
連体形体言が続く
仮定形『ば』などが続き、仮定を表す
命令形命令して言い切る

活用語尾に注目すると、同じ語幹のまま形が移り変わる様子が見える。

連体形には体言が続き、仮定形は「ば」などを伴って仮定を表し、命令形は命令して言い切ります。「高い山」の「高い」は、体言の「山」が続くため連体形です。

形容詞の活用

栞先生
栞先生
形容詞は、言い切りが「い」で終わる用言です。「高い」は、高かろ・高かっ・高く・高い・高けれと活用します。現代語では活用の仕方は一種類で、命令形はありません。

形容詞:言い切りが『い』で終わる用言

『高い』を後の言葉に合わせる
1. 高い+う→高かろう (未然形は『高かろ』)
 ↓
2. 高い+た→高かった (連用形は『高かっ』)
 ↓
3. 高い+なる→高くなる (連用形には『高く』もある)
 ↓
4. 高い+。→高い。 (終止形は『高い』)
 ↓
5. 高い+山→高い山 (連体形も『高い』)
 ↓
6. 高い+ば→高ければ (仮定形は『高けれ』)
  • 現代語の活用の慣習:形容詞の活用は一種類
  • 命令形は○(なし)

形容詞の活用表を読む

栞先生
栞先生
「美しい」の語幹は「美し」です。未然形は美しかろ、連用形は美しかっ・美しく、終止形と連体形は美しい、仮定形は美しけれで、命令形はありません。たとえば「美しい+ば」は「美しければ」になります。
活用形美しい続く言葉
未然形美しかろう
連用形美しかっ/美しくた/なる
終止形美しい。
連体形美しいとき
仮定形美しければ
命令形○(なし)―

板書の形容詞活用表で、美しい+ば→美しければ。仮定形は『美しけれ』。

仕組みを追いにくいときは、この活用表を控えて、後ろの言葉と照合すれば基本の問題に使える。

追いにくいときは活用表を控え、後に続く言葉と照合すると基本問題に使えます。余裕があるときに語形の移り変わりも確かめましょう。

連用形を選ぶ観点

栞先生
栞先生
まず後ろの言葉を確認し、それにつながる活用形を選びます。最後に文へ戻し、自然につながるか確かめる流れが使いやすいです。
  • 後ろの言葉を確認する
  • 対応する活用形を選ぶ
  • 文に戻してつながりを確かめる

確認問題①

栞先生
栞先生
形容詞「美しい」を連用形に直して、「空が美し□なる」の□に入る一字を書きなさい。

形容詞「美しい」を連用形に直して、「空が美し□なる」の□に入る一字を書きなさい。

確認問題① 解答

栞先生
栞先生
答えは「く」です。「なる」が続くので連用形の「美しく」を選び、「空が美しくなる」と確かめます。

答え:く

後に続く言葉から形を選ぶ
1. 後に『なる』が続く (続く言葉を確認)
 ↓
2. 『美しい』を連用形『美しく』にする (活用表と照合)
 ↓
3. 空が美しくなる→□は『く』 (文に戻して確かめる)

形容動詞の~だ型

栞先生
栞先生
形容動詞は、言い切りが「だ」「です」で終わる用言です。普通の形である~だ型と、丁寧な~です型では活用の仕方が異なります。

形容動詞:言い切りが『だ』『です』で終わる用言

普通の形=~だ型/丁寧な形=~です型

『にぎやかだ』を後の言葉に合わせる
1. にぎやかだ+う→にぎやかだろう (未然形は『にぎやかだろ』)
 ↓
2. にぎやかだ+た→にぎやかだった (連用形は『にぎやかだっ』)
 ↓
3. にぎやかだ+なる→にぎやかになる (連用形には『にぎやかに』もある)
 ↓
4. にぎやかだ+。→にぎやかだ。 (終止形は『にぎやかだ』)
 ↓
5. にぎやかだ+町→にぎやかな町 (連体形は『にぎやかな』)
 ↓
6. にぎやかだ+ば→にぎやかならば (仮定形は『にぎやかなら』)

~だ型の「にぎやかだ」は、にぎやかだろ・にぎやかだっ・にぎやかに・にぎやかだ・にぎやかな・にぎやかならと活用します。

~だ型の活用表を読む

栞先生
栞先生
「きれいだ」の未然形はきれいだろ、連用形はきれいだっ・きれいで・きれいに、終止形はきれいだ、連体形はきれいな、仮定形はきれいならで、命令形はありません。
活用形きれいだ続く言葉
未然形きれいだろう
連用形きれいだっ/きれいで/きれいにた/穏やかだ/歩く
終止形きれいだ。
連体形きれいな部屋
仮定形きれいならば
命令形○(なし)―

きれいだ+部屋→きれいな部屋。連体形が『な』になるのが大切な目印。

活用の慣習として、まず『連体形はな』『命令形はなし』をこの表で確かめよう。

「きれいな部屋」のように、体言が続くと連体形の「な」へ変わります。ここは正直、形が多くて私も最初はややこしいと思いました。~です型は別の表として見ると整理しやすくなります。

連体形を選ぶ観点

栞先生
栞先生
後に続く語が体言かを確かめます。体言なら~だ型の連体形を選び、その体言とつなげて文として成り立つかを確認します。
  • 後に続く語が体言か確かめる
  • ~だ型の連体形を選ぶ
  • 体言とつなげて確かめる

確認問題②

栞先生
栞先生
形容動詞「静かだ」を連体形に直して、「□夜」の□に入る語を書きなさい。

形容動詞「静かだ」を連体形に直して、「□夜」の□に入る語を書きなさい。

確認問題② 解答

栞先生
栞先生
答えは「静かな」です。体言の「夜」が続くので連体形を選び、「静かな夜」と確かめます。

答え:静かな

連体形を文に戻す
1. 後に体言『夜』が続く (連体形の手がかり)
 ↓
2. 『静かだ』の連体形『静かな』を選ぶ (~だ型では『な』になる)
 ↓
3. 静かな夜 (文として確かめる)

確認問題③

栞先生
栞先生
形容動詞「静かだ」を未然形に直して、「夜はきっと□う」の□に入る語を書きなさい。

形容動詞「静かだ」を未然形に直して、「夜はきっと□う」の□に入る語を書きなさい。

確認問題③ 解答

栞先生
栞先生
答えは「静かだろ」です。「う」が続くので未然形を選び、「夜はきっと静かだろう」と確かめます。

答え:静かだろ

未然形を文に戻す
1. 後に『う』が続く (後の言葉を確認)
 ↓
2. 『静かだ』の未然形『静かだろ』を選ぶ (『だ』が『だろ』に変わる)
 ↓
3. 夜はきっと静かだろう (つなげて確かめる)

連体形と命令形を比べる

栞先生
栞先生
形容詞「美しい」の連体形は「美しい」、形容動詞「静かだ」の連体形は「静かな」です。どちらにも命令形はありません。この共通点は二つの品詞だけに当てはまり、動詞には当てはまりません。
形容詞と形容動詞の活用 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 美しい 美しかろ 美しく 美しい 美しい 美しけれ 静かだ 静かだろ 静かに 静かだ 静かな 静かなら ポイント 連体形と命令形に注目
  • 形容詞の連体形:美しい
  • 形容動詞の連体形:静かな
  • 形容詞・形容動詞:どちらも命令形は○(なし)

この対比で使えるのは、形容詞と形容動詞の活用。動詞の命令形まで同じだとは考えない。

共通点を選ぶ観点

栞先生
栞先生
二つの品詞の共通点は、それぞれの活用表で同じ欄を照合し、両方に当てはまるかを確かめると見つけやすくなります。

二つの品詞について各活用形の欄を照合し、両方に当てはまるかを確かめる。

確認問題④

栞先生
栞先生
形容詞と形容動詞のどちらにもない活用形を、次から一つ選びなさい。 ア 未然形 イ 連用形 ウ 仮定形 エ 命令形

形容詞と形容動詞のどちらにもない活用形を、次から一つ選びなさい。

  • ア 未然形
  • イ 連用形
  • ウ 仮定形
  • エ 命令形

確認問題④ 解答

栞先生
栞先生
答えはエです。形容詞と形容動詞にはどちらも命令形がなく、~だ型では未然形・連用形・仮定形が両方にあります。

答え:エ

形容詞と形容動詞には、どちらも命令形がない。~だ型では、未然形・連用形・仮定形は両方にある。

丁寧な~です型

栞先生
栞先生
~です型の「元気です」は、未然形が元気でしょ、連用形が元気でし、終止形が元気です。連体形の元気ですは限られた場合に用い、仮定形はふつう用いず、命令形はありません。~だ型とは別の活用表として確かめます。
活用形元気です続く言葉・補足
未然形元気でしょう
連用形元気でした
終止形元気です。
連体形元気です限られた場合
仮定形○(ふつう用いない)―
命令形○(なし)―

~です型は丁寧な言い方。~だ型とは活用の仕方が異なるので、同じ欄をそのまま当てはめない。

形容動詞を見分ける工夫

栞先生
栞先生
形容動詞か連体詞・副詞か迷う語では、同じ語を「だ・な・に」の三つの形にして確かめます。「巨大」は巨大だ・巨大な建物・巨大に見えるがすべて成り立つため、形容動詞です。
形容動詞の見分け方 ~だ ~な ~に 巨大 ○ ○ ○ 大きな × ○ × 大いに × × ○ ポイント 三つそろえば形容動詞
だ・な・にの三形を確かめる
1. 巨大→巨大だ (言い切りの形)
 ↓
2. 巨大→巨大な建物 (体言が続く形)
 ↓
3. 巨大→巨大に見える (用言が続く形)
 ↓
4. 『だ・な・に』が三つそろう→形容動詞 (同じ語について三形を確認)

使い方:形容動詞か、連体詞・副詞か迷う語で三形を試す。範囲:三形がそろう語を確かめる工夫であり、語尾が『な』『に』という一形だけでは決めない。

仕組みがつかみにくいときは、この早見表で○が三つ並ぶかを見ればよい。細かな判別を一度で覚え切らなくても大丈夫。

一方、「大きな」は大きだ・大きにとならず、「大いに」も大いだ・大いなとなりません。一つの形だけで決めず、三つがそろうかを見る工夫です。細かな判別は、迷ったときにこの三形へ戻れば大丈夫です。

よくある間違い

栞先生
栞先生
「静かだ夜」は言い切りをそのまま置いた例です。体言が続くので「静かな夜」にします。「大きな」を「な」だけで形容動詞とせず、だ・な・にの三形を確かめます。「大きな」は連体詞です。形容詞と形容動詞に命令形はありません。

× 静かだ夜

○ 静かな夜――体言が続くので連体形

× 『大きな』は『な』があるから形容動詞

○ 『大きだ・大きに』とはならない――『だ・な・に』の三形がそろわないので連体詞

× 形容詞と形容動詞にも命令形を書く

○ 形容詞と形容動詞の命令形は○(なし)

用言を言い切りの形で分類する

栞先生
栞先生
用言の三つの仲間は、言い切りの形を目印にできます。「読む」はウ段で終わる動詞、「若い」は「い」で終わる形容詞、「丁寧だ」は「だ」で終わる形容動詞です。この目印は用言の三種を分ける場面で使い、すべての品詞を分けるものではありません。
用言の3種と見分けの目印 用言 動詞 ウ段で終わる 形容詞 「い」で終わる 形容動詞 「だ・です」で終わる ポイント 言い切りの形で見分ける
三つの用言を確かめる
1. 読む→動詞 (言い切りがウ段で終わる)
 ↓
2. 若い→形容詞 (言い切りが『い』で終わる)
 ↓
3. 丁寧だ→形容動詞 (言い切りが『だ』で終わる)

この目印は用言の三種を言い切りの形で見分ける場面に使う。連体詞や副詞まで含むすべての品詞を、この目印だけで分けるものではない。

対応づける観点

栞先生
栞先生
それぞれの語を言い切りの形にし、終わり方の目印と品詞を一つずつ対応づけます。

それぞれを言い切りの形にし、目印と一つずつ対応づける。

確認問題⑤

栞先生
栞先生
次の用言を、言い切りの形の目印に注目して、動詞・形容詞・形容動詞と対応づけなさい。 ア 走る イ 明るい ウ 穏やかだ

次の用言を、言い切りの形の目印に注目して、動詞・形容詞・形容動詞と対応づけなさい。
ア 走る
イ 明るい
ウ 穏やかだ

確認問題⑤ 解答

栞先生
栞先生
答えは、アが動詞、イが形容詞、ウが形容動詞です。「走る・明るい・穏やかだ」の言い切りの形を確かめて分類します。

答え:ア=動詞、イ=形容詞、ウ=形容動詞

記号用言品詞
ア走る動詞
イ明るい形容詞
ウ穏やかだ形容動詞

それぞれの言い切りの形を確かめて分類する。

形容詞と形容動詞の違い

栞先生
栞先生
言い切りでは、形容詞は「い」、形容動詞は「だ」「です」で終わります。連体形では「美しい花」に対して「静かな夜」となり、命令形はどちらにもありません。同じ観点をそろえると違いが明確になります。
比べる点形容詞形容動詞
言い切り『い』で終わる『だ』『です』で終わる
連体形美しい花静かな夜
命令形○(なし)○(なし)

一文で説明するときは、『形容詞は~、形容動詞は~』と同じ観点を対比する。

一文で比べる観点

栞先生
栞先生
比べる観点を一つにそろえ、「一方は~、もう一方は~」と対比すると、一文にまとめやすくなります。
  • 比べる観点を一つにそろえる
  • 『一方は~、もう一方は~』と対比する

確認問題⑥

栞先生
栞先生
形容詞と形容動詞の言い切りの形の違いを、一文で説明しなさい。

形容詞と形容動詞の言い切りの形の違いを、一文で説明しなさい。

確認問題⑥ 解答

栞先生
栞先生
形容詞は言い切りが「い」で終わり、形容動詞は言い切りが「だ」または「です」で終わります。言い切りの形という同じ観点で対比した一文です。

答え:形容詞は言い切りが「い」で終わり、形容動詞は言い切りが「だ」または「です」で終わる。

  • 観点:言い切りの形
  • 形容詞:『い』
  • 形容動詞:『だ』または『です』

まとめ

栞先生
栞先生
形容詞の活用は一種類で、形容詞と形容動詞には命令形がありません。形容動詞の連体形は「な」になり、~だ型と~です型では活用が異なります。形容動詞か迷う語は、だ・な・にの三形がそろうかを確かめます。
  • 形容詞は活用が一種類で、形容詞・形容動詞には命令形がない。
  • 形容動詞の連体形は『な』。~だ型と~です型では活用が異なる。
  • 形容動詞か迷う語は、『だ・な・に』の三形がそろうかを確かめる。

自己点検:『美しい花』と『静かな夜』の形が違う理由を、連体形という言葉を使って説明できたら要点はつかめている。あやしければ二つの活用表に戻ろう。

「美しい花」と「静かな夜」の形が違うのは、形容詞の連体形が「美しい」、形容動詞の連体形が「静かな」だからです。迷った箇所は活用表へ戻ると整理できます。

よくある質問

形容詞と形容動詞には未然形がないのですか?

どちらにも未然形があります。「美しかろう」「静かだろう」のように、「う」などが続く形を活用表で確かめましょう。

形容詞と形容動詞には連用形がないのですか?

どちらにも連用形があります。「美しくなる」「静かに歩く」のように、別の用言などが続く形です。

形容詞と形容動詞には仮定形がないのですか?

どちらにも仮定形があります。「美しければ」「静かならば」のように、「ば」などを伴って仮定を表します。

この単元の練習問題ページへ →
解答・解説つきの演習プリント(別ページ)

この単元の授業

  • Step 1c(この記事)
  • Step 2
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