中2 国語|用言の活用(動詞・形容詞・形容動詞)|Step 2
この記事でわかること
- 動詞の種類は変格活用を先に分け、「ない」の直前の音で判定します。
- 活用形は後に続く語や言い切り方から、同じ語形でも区別できます。
- 形容詞・形容動詞、語幹、音便も実際の語形を比べて確かめます。
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。

栞先生
動詞・形容詞・形容動詞は用言です。未然形は「ない・う」、連用形は「ます・た」、終止形は言い切り、連体形は体言の前、仮定形は「ば」の前、命令形は命令して言い切る形で確かめます。形容詞と形容動詞に命令形はありません。
学習マップ
この単元の位置づけです。
用言の活用:形と種類を見分ける
「歩く」→「歩かない」:直前がア段→五段活用
主語と述語(小2)
↓
品詞の分類(名詞・動詞・形容詞等)(中1)
↓
用言の活用(動詞・形容詞・形容動詞)(中2)
↓
論証構造の分析(主張・論拠・根拠)(中2)
↓
心情の読み取り(間接描写・情景描写)(中2)
↓
助動詞・助詞の識別と用法(中3)
活用を手早く確認

栞先生
動詞・形容詞・形容動詞は用言です。未然形は「ない・う」、連用形は「ます・た」、終止形は言い切り、連体形は体言の前、仮定形は「ば」の前、命令形は命令して言い切る形で確かめます。形容詞と形容動詞に命令形はありません。
| 見分ける対象 | 見えるところ |
|---|
| 活用形 | 未然:ない・う/連用:ます・た |
| 活用形 | 終止:言い切り/連体:とき/仮定:ば/命令:言い切り |
| 活用の種類 | 来る・〜するを先に確認/ほかの動詞は「ない」の直前 |
| 用言 | 動詞・形容詞・形容動詞。形容詞と形容動詞に命令形なし |
一問だけ一緒に

栞先生
「書く」に「ない」を続けると「書かない」で、「書か」は未然形です。「書きます」の「書き」は連用形。「書く。」は終止形、「書くとき」は連体形です。「書けば」の「書け」は仮定形、「書け。」は命令形になります。
「書く」の活用形を確かめる
1. 「書く」に「ない」→書かない。未然形は「書か」
↓
2. 「ます」→書きます。連用形は「書き」
↓
3. 「。」→書く。終止形は「書く」
↓
4. 「とき」→書くとき。連体形は「書く」
↓
5. 「ば」→書けば。仮定形は「書け」
↓
6. 命令して言い切る→「書け」。命令形は「書け」
動詞の種類を見分ける

栞先生
動詞の種類は、「来る」「〜する」を先に確かめます。残る動詞を「ない」に続け、直前がア段なら五段活用、イ段なら上一段活用、エ段なら下一段活用です。「受けない」の「け」はエ段なので、「受ける」は下一段活用です。
図をたどる練習
1. 「来る」か「〜する」かを先に確かめる
↓
2. 当てはまらない「受ける」に「ない」→受けない
↓
3. 「ない」の直前「け」はエ段→下一段活用
確認問題①

栞先生
『起きる』と活用の種類が同じ動詞を選びなさい。
ア 受ける/イ 走る/ウ 過ぎる/エ する
『起きる』と活用の種類が同じ動詞を選びなさい。
確認問題①の答え

栞先生
答え:ウ。起きない・過ぎないは「ない」の直前がイ段なので、どちらも上一段活用です。
答え:ウ
判定の道筋
1. 「起きる」→起きない、「ない」の直前は「き」(イ段)
↓
2. 「過ぎる」→過ぎない、「ない」の直前は「ぎ」(イ段)
↓
3. 同じ上一段活用を選ぶ。受けるはエ段、走るはア段、するはサ行変格活用
活用形の対応を確かめる

栞先生
活用形は、語形だけでなく後に続く語を見ます。「書きます」と「書いた」はどちらも連用形。「書く。」と「書くとき」は同じ形でも終止形と連体形に分かれます。「書けば」は仮定形、「書け。」は命令形です。形容動詞の「静かならば」も「静かなら」が仮定形です。
| 形 | 後に続く語・例 |
|---|
| 未然形 | 書か(ない)・書こ(う) |
| 連用形 | 書き(ます)・書い(た) |
| 終止形/連体形 | 書く。/書く(とき・体言) |
| 仮定形/命令形 | 書け(ば)/書け(言い切り) |
| 形容詞・形容動詞 | 命令形なし |
形容動詞(〜だ型)も「ば」の前は仮定形:〜なら(ば)
確認問題②

栞先生
『書けば』の『書け』と活用形が同じ用言を含むものを選びなさい。
ア 静かならば/イ 書きます/ウ 見るとき/エ 来い
『書けば』の『書け』と活用形が同じ用言を含むものを選びなさい。
確認問題②の答え

栞先生
答え:ア。「書け」も「静かなら」も「ば」の前の仮定形です。
答え:ア
判定の道筋
1. 「書け」の後は「ば」→仮定形
↓
2. 「静かなら」の後も「ば」→仮定形
↓
3. 「書きます」は連用形、「見るとき」は連体形、「来い」は命令形
サ行変格活用と単語の数

栞先生
「する」「〜する」はサ行変格活用で、「来る」はカ行変格活用です。「運動する」は全体で一語の動詞として扱います。「運動/する」と切ると一文節に自立語が二つ入ってしまいます。細かく迷うところですが、まず全体で一語と押さえれば十分です。
サ行変格活用:「する」「〜する」。例:運動する=一語
一語かを確かめる
1. 「運動する」を一つの動詞として見る
↓
2. 「運動/する」と切ると、一文節に自立語が二つになってしまう
↓
3. 「運動する」全体で一語のサ行変格活用
カ行変格活用は「来る」だけ。普通の五段活用と混ぜない
確認問題③

栞先生
次の動詞と単語の数の組み合わせのうち、サ行変格活用の動詞で、単語の数も正しいものを選びなさい。
ア 書く:一語/イ 勉強する:一語/ウ 来る:一語/エ 察する:二語
次の動詞と単語の数の組み合わせのうち、サ行変格活用の動詞で、単語の数も正しいものを選びなさい。
- ア 書く:一語
- イ 勉強する:一語
- ウ 来る:一語
- エ 察する:二語
確認問題③の答え

栞先生
答え:イ。「勉強する」はサ行変格活用で一語です。「察する」も一語です。
答え:イ
判定の道筋
1. サ行変格活用の候補は「勉強する」「察する」
↓
2. 「勉強する」は全体で一語→イ
↓
3. 「察する」も一語なので「二語」は誤り。書くは五段活用、来るはカ行変格活用
形容詞の活用を選ぶ

栞先生
形容詞「美しい」では、「美しかろう」の「美しかろ」が未然形。「美しくない」の「美しく」と「美しかった」の「美しかっ」は連用形です。「美しい。」は終止形、「美しいとき」は連体形、「美しければ」の「美しけれ」は仮定形。命令形はありません。
| 続く語 | 「美しい」の形・活用形 |
|---|
| う | 美しかろ(う)・未然形 |
| ない/た | 美しく(ない)/美しかっ(た)・連用形 |
| 言い切り/とき | 美しい。/美しい(とき)・終止形/連体形 |
| ば | 美しけれ(ば)・仮定形 |
形容詞の活用は一種類。命令形はない
確認問題④

栞先生
形容詞『楽しい』を、後に続く語に合わせて活用させて( )に書き、あわせてその活用形の名前も〔 〕に書きなさい。連用形は続く語によって形がかわることに注意する。
①( )た ②活用形〔 〕
③( )ない ④活用形〔 〕
⑤( )ば ⑥活用形〔 〕
⑦( )う ⑧活用形〔 〕
形容詞『楽しい』を、後に続く語に合わせて活用させて( )に書き、あわせてその活用形の名前も〔 〕に書きなさい。連用形は続く語によって形がかわることに注意する。
①( )た ②活用形〔 〕
③( )ない ④活用形〔 〕
⑤( )ば ⑥活用形〔 〕
⑦( )う ⑧活用形〔 〕
確認問題④の答え

栞先生
答え:①楽しかっ/②連用形/③楽しく/④連用形/⑤楽しけれ/⑥仮定形/⑦楽しかろ/⑧未然形。「た」と「ない」の前は形が異なっても連用形です。
答え:①楽しかっ/②連用形/③楽しく/④連用形/⑤楽しけれ/⑥仮定形/⑦楽しかろ/⑧未然形
判定の道筋
1. 「た」に続く形は「楽しかっ」→連用形
↓
2. 「ない」に続く形は「楽しく」→同じく連用形
↓
3. 「ば」に続く形は「楽しけれ」→仮定形
↓
4. 「う」に続く形は「楽しかろ」→未然形
形容動詞をほかの品詞と区別

栞先生
「静か」は「静かだ・静かな・静かに」と形を変える形容動詞です。「大きな」は「大きだ・大きに」とできない連体詞、「ゆっくり」は副詞、「赤い」は形容詞。形容動詞には「〜だ型」と「〜です型」があり、命令形はありません。
形容動詞の活用は「〜だ型」と「〜です型」。命令形はない
形容詞は「赤い」のように言い切る。形容動詞とは形を比べる
確認問題⑤

栞先生
次のうち、傍線(「 」)の語の品詞が形容動詞であるものを選びなさい。
ア 「大きな」声/イ 「ゆっくり」歩く/ウ 「赤い」服/エ 「おだやかな」朝
次のうち、傍線(「 」)の語の品詞が形容動詞であるものを選びなさい。
- ア 「大きな」声
- イ 「ゆっくり」歩く
- ウ 「赤い」服
- エ 「おだやかな」朝
確認問題⑤の答え

栞先生
答え:エ。「おだやか」は「おだやかだ・おだやかな・おだやかに」と活用します。
答え:エ
判定の道筋
1. 「おだやか」→おだやかだ・おだやかな・おだやかに
↓
2. 三つの形で活用するので形容動詞→エ
↓
3. 「大きな」は連体詞、「ゆっくり」は副詞、「赤い」は形容詞
語幹と活用語尾

栞先生
語幹は形が変わらない部分、活用語尾は変わる部分です。「よむ・よまない・よみます」を比べると、共通の「よ」が語幹、「む・ま・み」が活用語尾。「きる・きない・きます」のように、ひらがなでは区別できない動詞もあります。
語幹=形が変わらない部分/活用語尾=形が変わる部分
「読む」をひらがなで比べる
1. 読む→よむ、読まない→よまない、読みます→よみます
↓
2. 共通の「よ」が語幹
↓
3. 変わる「む・ま・み」が活用語尾
「着る」→「きる・きない・きます」:ひらがなでは語幹と活用語尾を区別できない
確認問題⑥

栞先生
『泳ぐ』『見る』をひらがなに直して、語幹と活用語尾に分けなさい。語幹と活用語尾を区別できない場合は、どちらも『○』と書きなさい。『泳ぐ』=語幹①( )・活用語尾②( )/『見る』=語幹③( )・活用語尾④( )
『泳ぐ』『見る』をひらがなに直して、語幹と活用語尾に分けなさい。語幹と活用語尾を区別できない場合は、どちらも『○』と書きなさい。『泳ぐ』=語幹①( )・活用語尾②( )/『見る』=語幹③( )・活用語尾④( )
確認問題⑥の答え

栞先生
答え:①およ/②ぐ/③○/④○。「およ」は形が変わらず、「見る」はひらがなで二つに区別できません。
答え:①およ/②ぐ/③○/④○
判定の道筋
1. 泳ぐ→およぐ・およがない・およぎます
↓
2. 変わらない「およ」=語幹、変わる「ぐ」=活用語尾
↓
3. 見る→みる・みない・みます。分けられないので両欄とも「○」
音便の形から戻す

栞先生
五段活用の連用形が「て・た」に続くとき、「書いて」はイ音便、「走って」は促音便、「読んで」は撥音便です。「読んで」の「ん」を手がかりに、元の終止形「読む」へ戻します。元の形は文の意味でも確かめましょう。
復元の練習
1. 「読んで」の「ん」を見る→撥音便
↓
2. 「読んで」の動詞を言い切る形へ→「読む」
音便の復元は文の意味も合わせて確かめる
確認問題⑦

栞先生
『贈り物を紙でつつんで渡した。』の傍線部「つつんで」について、次の問いに答えなさい。①「つつんで」は何という音便か、その名前を書きなさい。②「つつんで」のもとの形(終止形)を、ひらがなで書きなさい。
『贈り物を紙でつつんで渡した。』の傍線部「つつんで」について、次の問いに答えなさい。①「つつんで」は何という音便か、その名前を書きなさい。②「つつんで」のもとの形(終止形)を、ひらがなで書きなさい。
確認問題⑦の答え

栞先生
答え:①撥音便/②つつむ。「ん」と文中の包む動作から確かめます。
答え:①撥音便/②つつむ
判定の道筋
1. 「つつんで」の「ん」→撥音便
↓
2. 文脈で動作を確かめ、言い切る形に戻す→「つつむ」
文章の中の用言

栞先生
日が暮れると、静かな海辺に涼しい風が吹いてきた。砂の上を歩けば、足あとがくっきりと残る。遠くの灯台が明るく光り、波の音が近づいたり遠のいたりする。見たままを書きとめると、景色を動かす用言が、文の中で生き生きと形を変えていく。今日はここまで来て本当によかったと、深く息を吸いこんだ。
日が暮れると、静かな海辺に涼しい風が吹いてきた。砂の上を歩けば、足あとがくっきりと残る。遠くの灯台が明るく光り、波の音が近づいたり遠のいたりする。見たままを書きとめると、景色を動かす用言が、文の中で生き生きと形を変えていく。今日はここまで来て本当によかったと、深く息を吸いこんだ。
- 灯台(トウダイ)=港や岬などに立ち、光で船に位置を知らせる塔(名詞)
- 遠のく(トオノク)=だんだん遠くなる(動詞)
- くっきり(クッキリ)=輪郭がはっきりして目立つようす(副詞)
- 吸いこむ(スイコム)=息や空気を体の中へ深く吸い入れる(動詞)
- 海辺(ウミベ)=海に近い、なぎさのあたり(名詞)
- 意味が気になる語は辞書で調べてみよう。
傍線を引いて判定する

栞先生
「暮れる」は動詞・終止形・下一段活用。「静かな」は形容動詞・連体形・〜だ型、「涼しい」は形容詞・連体形です。「吹いて」の「吹い」は「吹く」の連用形で、イ音便になっています。
日が〈暮れる〉と、〈静かな〉海辺に〈涼しい〉風が〈吹い〉てきた。
| 傍線を引いた用言 | 品詞・活用形・活用の種類 |
|---|
| 暮れる | 動詞・終止形・下一段活用 |
| 静かな | 形容動詞・連体形・〜だ型 |
| 涼しい | 形容詞・連体形・形容詞の活用 |
| 吹い | 吹く=動詞・連用形(イ音便)・五段活用 |
六つの活用形を文章で確認

栞先生
「歩けば」の「歩け」は仮定形、「光り」は連用形。「書きとめる」は終止形、「よかった」の「よかっ」は形容詞の連用形、「吸いこんだ」の「吸いこん」は撥音便の連用形です。別の文では「書かない」の「書か」は未然形、「書け。」は命令形です。
- 〈歩けば〉=「歩け」・仮定形・五段活用
- 〈光り〉=「光り」・連用形・五段活用
- 〈書きとめる〉=「書きとめる」・終止形・下一段活用
- 〈よかった〉=「よかっ」・連用形・形容詞
- 〈吸いこんだ〉=「吸いこん」・連用形(撥音便)・五段活用
比較用:「書かない」の「書か」=未然形/「書く。」の「書く」=終止形/「書け。」の「書け」=命令形
よくある取り違え

栞先生
「る」で終わる動詞の見た目は、私も紛らわしいと思います。動詞の種類を調べるときは変格活用を先に分け、残りに「ない」を続けて直前の段を見ます。「ば」の前は仮定形、「ます」の前は連用形です。
×「る」で終わるなら上一段活用
○「ない」を付ける前に変格を確認し、残りは直前の段で判定
×「ば」の前を連用形と呼ぶ
○「ば」が続く形は仮定形。「ます」が続く形は連用形
変格活用の取り違え

栞先生
「来る」も「する」も変格活用なので、まとめたくなるかもしれません。「来る」はカ行変格活用、「する」はサ行変格活用と、それぞれの名前まで区別します。
×「来る」と「する」を同じ変格活用にする
○「来る」はカ行変格活用、「する」はサ行変格活用
判定を一本につなぐ

栞先生
「歩かない」では、「来る」「〜する」に当てはまらないことを確かめ、「ない」の直前の「か」がア段なので五段活用と判断します。活用形は後に続く語と言い切り方を、音便と語幹は実際に変えた語形を確かめます。
活用の種類:変格を見てから、残る動詞の「ない」の直前を調べる
活用形:後に続く語と、言い切り方を確かめる
形容詞・形容動詞は命令形なし。音便と語幹は実際の語形で比べる
よくある質問
「る」で終われば上一段活用ですか?
語尾だけでは決まりません。「走らない」は直前がア段なので、走るは五段活用です。
「書けば」の「書け」は連用形ではないのですか?
「ば」の前の「書け」は仮定形です。「ます」の前の「書き」は連用形なので、後に続く語を比べてみましょう。
「勉強する」は二語に分けますか?
この問題では、全体を一語のサ行変格活用の動詞として扱います。迷いやすいところなので、「勉強する」をひとまとまりで確かめましょう。
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解答・解説つきの演習プリント(別ページ)
この単元の授業

栞先生
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