中1数学|正負の数【Step 1b】
中1 数学|正負の数|Step 1b
この記事でわかること
- 同符号のたし算は絶対値の和、異符号は絶対値の差で答えが求まる
- ひき算は後ろの数の符号を反転してたし算に書き換えると統一して解ける
- 混合式は全部たし算に直して正・負でまとめると計算ミスが大幅に減る
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。
学習マップ
この単元の位置づけです。
正負の数の
たし算・ひき算
負の数が必要な理由
ある日の最高気温は +5℃
夜に 8℃ 下がった → 何℃?
翌朝 3℃ 上がった → 何℃?
小学校では『5−8』は引けなかった…
でも 負の数 が使えれば計算できる!
気温・地下の階数・借金など、0より小さい値を扱う場面は日常にたくさんあります。こうした「足りない側」を表すために生まれたのが**負の数**です。たとえば最高気温+5度の日に8度下がると**−3度**になり、翌朝3度上がると(−3)+(+3)=**0度**に戻ります。
今日学ぶのは、正と負どちらの方向にも自由に動ける計算の基本ルールです。
同符号どうしのたし算
【同符号(どうふごう)どうしのたし算】
絶対値(ぜったいち)をたして、
共通の符号をつける
(+2)+(+3) = +5
(−2)+(−3) = −5
符号が同じ場合は、**絶対値(0からの距離)の和**を求め、共通の符号をそのままつけます。例:(+2)+(+3)=**+5**、(−2)+(−3)=**−5**。数直線では「同じ方向にまっすぐ進み続ける」イメージで、距離がそのまま足し算になります。
異符号どうしのたし算
【異符号どうしのたし算】
絶対値の差をとり、
絶対値が大きい方の符号をつける
(+5)+(−3) = +2
(−5)+(+3) = −2
符号が異なる場合は、**絶対値の差**を求め、絶対値が大きい方の符号をつけます。例:(+5)+(−3)=**+2**、(−5)+(+3)=**−2**。「打ち消し合って残った分が答え、強かった方向が符号」と考えると覚えやすいです。
0との計算・反対の数
・どんな数に 0 をたしても、その数のまま
・反対の数(符号だけちがう数)どうしの和は 0
| 式 | 結果 |
|---|---|
| 0 + (−5) | −5 |
| (+7) + 0 | +7 |
| (+3) + (−3) | 0 |
どんな数に0を加えてもその数は変わりません。また、符号だけ異なる2数(例:+3と−3)の和は必ず**0**になります。この2数を互いの**反対の数**といいます。「反対の数を加えると0」という性質は、次に学ぶひき算のルールを導く鍵です。
ひき算はたし算に書き換えられる
【ひき算は『反対の数のたし算』に書きかえる】
a − b = a + (−b)
後ろの数の符号を +⇄− で入れかえる
(+5) − (−3) = (+5) + (+3) = +8
ひき算は**「後ろの数の符号を反転させてたし算に書き換える」**ことで統一できます。一般式:a−b=a+(−b)。4パターンの例:(+5)−(+3)→(+5)+(−3)=**+2**、(+5)−(−3)→(+5)+(+3)=**+8**、(−5)−(+3)→(−5)+(−3)=**−8**、(−5)−(−3)→(−5)+(+3)=**−2**。「マイナスのマイナスはプラス」という現象はこの書き換えの結果です。
書き換えた後は、同符号・異符号のたし算ルールをそのまま適用するだけです。ひき算を特別視せずたし算に統一するのが、この単元で最も大切な考え方です。
たし算・ひき算が混じった式
- ① ひき算をぜんぶたし算に直す
- ② 並びかえて正の項・負の項に分ける
- ③ それぞれ合計してから、最後に異符号の加法
①すべてのひき算をたし算に書き換える→②**交換法則**を使って正の項・負の項をそれぞれまとめる→③各グループの合計を求めてから異符号のたし算で仕上げる、という3ステップで処理します。例:(−5)+(+8)+(−6)→負の項(−5)+(−6)=−11、正の項+8→(+8)+(−11)=**−3**。
よくある計算ミスと対策
| 式 | × ミス | ○ 正しい |
|---|---|---|
| (−6)+(−9) | −3 | −15 |
| (+5)+(−8) | +13 | −3 |
| (+4)−(−7) | (+4)+(−7) | (+4)+(+7) |
・同符号は『和』、異符号は『差』
・ひき算は後ろの数の符号を入れかえる
①(−6)+(−9)=**−3**と間違える→同符号は絶対値の**和**なので正解は**−15**。②(+5)+(−8)=**+13**と間違える→異符号は**差**をとるので正解は**−3**。③(+4)−(−7)を(+4)+(−7)と書き換えてしまう→書き換えるのは後ろの数の符号**だけ**なので正解は(+4)+(+7)=**+11**。
ミスを防ぐ2原則:**同符号→絶対値の和、異符号→絶対値の差**、**ひき算→後ろの符号を反転してたし算**。この2点を意識するだけで、大半の符号ミスは防げます。
確認問題①
次の計算をしなさい。
ア +3 / イ +11 / ウ −11 / エ −3
**答え:+11**。同符号(どちらもプラス)なので絶対値の和4+7=11、符号はプラスのまま。
確認問題②
次の計算をしなさい。
ア +15 / イ −3 / ウ −15 / エ +3
**答え:−15**。同符号(どちらもマイナス)なので絶対値の和6+9=15、符号はマイナスのまま。
確認問題③
次の計算をしなさい。
答えだけを書く(例:+5、−2 のように符号をつける)
**答え:+5**。異符号なので絶対値の差8−3=5、絶対値が大きい+8の符号でプラス。
確認問題④
数直線を使って次の計算をしなさい。
ア −4 / イ +4 / ウ −8 / エ +8
**答え:−4**。異符号なので絶対値の差6−2=4、絶対値が大きい−6の符号でマイナス。数直線では+2の地点から左に6進むと−4に到達し、ルールと一致します。
確認問題⑤
次のひき算を、たし算に直したものを選びなさい。
ア (+4)+(−7)
イ (+4)+(+7)
ウ (−4)+(+7)
エ (−4)+(−7)
**答え:(+4)+(+7)**。後ろの(−7)の符号だけ反転して(+7)にする(前の+4はそのまま)。計算結果は+11。
確認問題⑥
次の計算をしなさい。
答えだけを書く(0 のときは 0)
**答え:0**。たし算に書き換えると(−7)+(+7)となり、反対の数どうしの和は必ず0。
確認問題⑦
次の計算をしなさい。
答えだけを書く(0 のときは 0)
**答え:−3**。負の項(−5)+(−6)=−11、正の項+8。(+8)+(−11)=−3(異符号の差3、マイナス側が大きいのでマイナス)。正・負に分けてまとめる方法が効率的です。
今日のまとめ
- 同符号のたし算 → 絶対値の和、同じ符号
- 異符号のたし算 → 絶対値の差、大きい方の符号
- ひき算 → 後ろの数の符号を入れかえてたし算に
- 加減まじり → 全部たし算に直して、正と負に分けて合計
・**同符号のたし算**:絶対値の和に共通の符号をつける。・**異符号のたし算**:絶対値の差に、絶対値が大きい方の符号をつける。・**ひき算**:後ろの数の符号を反転してたし算に書き換える(a−b=a+(−b))。混合式はすべてたし算に直して正・負に分けてから合計すると、計算ミスが大きく減ります。**反対の数**(符号が逆の2数)の和が0になる性質も、ひき算の理解を支える重要な概念です。
よくある質問
「マイナスのマイナスはプラス」になるのはなぜですか?
ひき算を「後ろの数の符号を反転してたし算に書き換える」というルールによる現象です。(+5)−(−3)は(+5)+(+3)に書き換わるため、−3がプラス方向に変わります。呪文として暗記するより、「符号を反転してたし算にする」操作の結果と理解すると、あらゆる場合に応用できます。
異符号のたし算でどちらの符号をつけるか間違えないコツはありますか?
「絶対値の大きい方が勝つ」と覚えると確実です。(+5)+(−8)なら5と8を比べて8が大きく、−8の側が勝つのでマイナス、差は3なので答えは−3です。計算前に「どちらの絶対値が大きいか」を先に確認する習慣をつけましょう。
複数の項が混じった式で計算ミスを減らすコツは何ですか?
まずすべてのひき算をたし算に書き換え、次に正の項・負の項をそれぞれまとめて合計し、最後に異符号のたし算をする3ステップを省略せず一行ずつ書き出すことが大切です。慣れるまで丁寧に変形を書く習慣が、計算ミスを大幅に減らします。
解答・解説つきの演習プリント(別ページ)






