中1数学|文字と式【Step 1c】
中1 数学|文字と式|Step 1c
この記事のポイント
- 今日のテーマ:代入と一次式の計算
- 文字式を使う意味
- 代入の手順
※ この記事は上の授業動画の内容をテキストで整理したものです。
学習マップ
この単元の位置づけです。
代入と一次式の計算(加減乗除)
文字式を使う意味
【場面】文化祭の係になった!
・1個80円のチョコ … x 個
・1個120円のクッキー … y 個
→ 代金は 80x + 120y 円
後日、先生から「チョコ5個、クッキー3個に決めた!」と連絡。
x=5, y=3 を式に入れて代金を求めたい。
1個80円のチョコをx個、1個120円のクッキーをy個用意するとき、合計代金は **80x+120y** 円と表せます。個数がまだ決まっていなくても、文字のままで式を先に作っておくことができます。あとでx=5、y=3と確定したら、式に数を入れるだけで760円という答えが得られます。このように文字に数を入れて式の値を求めることを **代入** といいます。
代入の手順
【ルール】代入とは
文字に数をあてはめて、式の値を求めること。
手順
① 文字を ( ) に置きかえる
② ( ) の中に数を入れる
③ 計算する
手順は3ステップです。①文字を( )に置き換える、②( )の中に数を入れる、③計算する。先ほどの例では、80x+120yにx=5、y=3を代入すると、80×(5)+120×(3)=400+360=**760(円)**となります。最初から( )を省いて直接数字を書きがちですが、この後に負の数を代入する際に符号ミスが起きやすいため、( )を作る習慣をつけることが重要です。
負の数の代入
【約束】負の数は必ず ( ) をつけて代入する
( ) を忘れると符号がズレて計算ミスのもとになる。
どうしても難しければ、この表を覚えておけば基本は解ける。
| もとの式 | x = −4 を代入 | 値 |
|---|---|---|
| 2x + 3 | 2 × (−4) + 3 | −5 |
| x2 | (−4)2 | +16 |
| −x | −(−4) | +4 |
例えばx=−4のとき、**2x+3**は2×(−4)+3=−8+3=**−5**となります。**x²**では(−4)²=**+16**(マイナス×マイナスはプラス)、**−x**では−(−4)=**+4**です。( )を省略すると符号の扱いが曖昧になり計算ミスの原因となるため、必ず( )を使うようにしてください。
確認問題①
【確認問題①】
x = 4 のとき、式 3x − 5 の値を求めなさい。
(一時停止して考えてみよう)
- ① 文字を ( ) に置きかえる
- ② ( ) に 4 を入れる
- ③ 計算する
確認問題① 解答
答え:7
確認問題②
【確認問題②】
x = −3 のとき、式 2x + 5 の値はどれ?
ア. 11 イ. −1 ウ. 1 エ. −11
(一時停止して考えてみよう)
- ヒント:x を ( ) に置きかえてから −3 を入れる
- ( ) を忘れて符号を取り違えないように
確認問題② 解答
答え:イ(−1)
×ア(11):( ) を忘れて 2×3+5 にしてしまった誤り
×エ(−11):すべての符号をマイナスにしてしまった誤り
同類項のまとめ方
【ルール】同類項とは
文字の部分が同じ項どうしのこと。
係数(文字にかかる数)どうしを足し引きしてまとめる。
注意:文字の項と数の項はまとめられない
(リンゴ3個+ミカン2個が「5個」と言えないのと同じ)
| ペア | 同類項? | 理由 |
|---|---|---|
| 3x と 2x | ○ | 文字 x が同じ |
| 3x と 2 | × | 文字の項と数の項 |
| 3x と 2y | × | 文字が違う |
同類項は係数を足し引きしてまとめられます。例えば3xと2xは同類項(3x+2x=5x)ですが、3xと2(文字の項と数の項)、3xと2y(異なる文字の項)はまとめられません。リンゴ3個とミカン2個を「果物5個」とはいえないのと同様に、種類の違う項は合算できないのです。
確認問題③
【確認問題③】
次の式の同類項をまとめなさい。
4x + 3 − x + 2 = ア x + イ
(一時停止して考えてみよう)
- 文字の項どうし:4x と −x(−x は係数 −1 の x)
- 数の項どうし:3 と 2
確認問題③ 解答
答え:ア = 3, イ = 5
一次式の加法・減法
【ルール】かっこの外し方
+( ) … 中の符号はそのまま
−( ) … 中の各項の符号を全部反転
(−( ) は −1×( ) と同じ。−1 を中の項すべてにかけるから符号が変わる)
| かっこ | 外すと | 符号 |
|---|---|---|
| +(3x + 2) | 3x + 2 | そのまま |
| +(x − 5) | x − 5 | そのまま |
| −(x − 5) | −x + 5 | 全部反転 |
**+( )** はかっこ内の符号をそのままにして外します。一方 **−( )** は −1×( ) と同じ意味であるため、かっこ内の全ての項の符号が反転します。例えば −(x−5)=**−x+5** となり、−5 が +5 に変わります。「−のかっこは中身を全てひっくり返す」と覚えておくことで、符号の変え忘れを防ぐことができます。
確認問題④
【確認問題④】
次の計算をしなさい。
(2x + 5) + (3x − 2) = ア x + イ
(一時停止して考えてみよう)
- ①+( ) はそのまま外す
- ②文字の項どうし、数の項どうしをまとめる
確認問題④ 解答
答え:ア = 5, イ = 3
確認問題⑤
【確認問題⑤】
次の計算をしなさい。
(5x + 3) − (2x + 1) = ?
ア. 3x + 2 イ. 3x + 4
ウ. 7x + 4 エ. 3x − 2
(一時停止して考えてみよう)
- ヒント:−( ) は中の各項の符号を全部反転
- +1 → −1 になることを忘れずに
確認問題⑤ 解答
答え:ア(3x + 2)
×イ:+1 の符号を変え忘れた誤り
×ウ:かっこを外すとき符号を変えずにそのまま足した誤り
一次式の乗法・除法
【ルール】分配法則 a(b + c) = ab + ac
・乗法:かっこの外の数を、中の項すべてにかける
・除法:÷n は ×(1/n) と同じ。各項を n でわってもよい
注意:1にもかける/わるのを忘れない!
| 操作 | やり方 | 例 |
|---|---|---|
| 乗法 | 外の数を各項にかける | 2(3x+1) = 6x+2 |
| 除法 A | ÷n を ×(1/n) に直して分配 | (6x+4)÷2 = (6x+4)×(1/2) |
| 除法 B | 各項を n でわる | (6x+4)÷2 = 3x+2 |
a(b+c)=ab+ac の要領で、かっこの外の数を内の全ての項にかけます。例えば 2(3x+1)=6x+2 です。わり算は ÷n を ×(1/n) と置き換えて分配するか、各項を直接 n で割っても構いません。例えば (6x+4)÷2=3x+2 となります。後ろの項への適用を忘れないことが最大のポイントです。
確認問題⑥
【確認問題⑥】
次の計算をしなさい。
3(2x + 4) = ア x + イ
(一時停止して考えてみよう)
- 3 を 2x にかける
- 3 を 4 にもかける(忘れない!)
確認問題⑥ 解答
答え:ア = 6, イ = 12
確認問題⑦
【確認問題⑦】
次の計算をしなさい。
(8x + 12) ÷ 4 = ア x + イ
(一時停止して考えてみよう)
- ÷4 をかっこの中の各項にかける
- 8x ÷ 4 と 12 ÷ 4 をそれぞれ計算
確認問題⑦ 解答
答え:ア = 2, イ = 3
まとめ
【今日のまとめ】
① 代入:文字を ( ) に置きかえてから数を入れる
② 同類項:文字の項どうし/数の項どうしでまとめる
③ かっこ:+( )はそのまま、−( )は中の符号を全部反転
④ 乗除:分配法則で外の数を各項にかける/わる
| 操作 | ポイント |
|---|---|
| 代入 | ( ) を作ってから数を入れる |
| 加減 | −( ) で符号反転 → 同類項 |
| 乗除 | 分配法則で各項に作用 |
①**代入**:文字を( )に置き換えてから数を入れる。②**同類項**:文字の項どうし・数の項どうしをそれぞれまとめる。③**加減のかっこ**:+( )はそのまま、−( )は中の符号を全て反転させる。④**乗除**:分配法則でかっこの外の数を各項にかける・または割る。これら4つの手順を確実に身につけることで、一次式の計算全般に対応できます。
よくある質問
−xの係数は何ですか?
**−1**です。−xは−1×xと同じ意味で、1は省略されています。4x−xのような同類項をまとめる際は、−xの係数を−1として4−1=3と計算します。
−( )のかっこを外すとき、なぜ全ての符号を変えなければならないのですか?
**−( )**は−1×( )と同じ意味であり、分配法則によってかっこ内の全ての項に−1がかかるためです。例えば−(2x+1)=−1×(2x+1)=−2x−1となり、+1も−1に変わります。
文字の項と数の項はなぜまとめられないのですか?
3xは「xが3個分」、2は「単なる数」を表しており、**異なる種類の量**です。同類項とは文字の部分が同じ項どうしのことであり、種類が異なる項は係数を合算できません。





